《異世界チートで友達づくり(仮)》黒幕①
「とんでもない計畫…?」
「はい、」
全員の視線に張したのかスサラが俯き気味に答える。
「とんでもない計畫というのは━━」
━ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
突如スサラの言葉を遮るように地震のような揺れが起こった。だがそれについてはさほど驚く事はなく、「またか…」などという獨り言をもらす程度だった。
なぜならこの國に來てから同じ時間帯朝方と日が沈み寢靜まった時間帯になると決まって地震のような揺れが起こる事があったのだ。
「この地震…ちょっと不自然だよね?」
地震がちょうど収まった頃にベルがポツリと聲にもらした。
「確かにな、」
ちょうど俺も思っていた事だ。いくら異世界だとしても地震がこんな頻繁に同じ時間帯に起こるというのはいくらなんでも不自然すぎる。
一方ダルはし考え込んだふうに顎に手をおいていた。
「どうした、ダル?」
「…ん?いや、ちょっとな…」
なんだろう…まぁそれはそれで置いといて今はスサラの事が優先事項だ。
地震によって無理矢理中斷された話をとりあえず戻す。
「スサラ、改めてその計畫っていうのを聞かせてくれ」
「あ、はい。その計畫というのは“この世界全土を『ラルズ王國』の植民地にする”というものです」
「「「ッッ!?」」」
「おい、そんな事できるわけが━━」
「できます!……できてしまうのです…」
皆が目を見開く中ダルだけが即否定をするが、それをスサラが途中で遮った。
つまりは『ラルズ王國』がこの世界全土を植民地支配するって事だよな…確かにそんな事一國家にできる範囲を優に超えている。否定して當然の事だろう。
だが、その當然の事をスサラは聲を荒らげて否定したのだ。
一旦ダルを落ち著かせてからスサラに話を詳しくきいてみる事にした。
「スサラ、どうしてそんなとんでもない計畫ができるんだ?」
「それは━━━━(バタンッ)」
話をしようとしたスサラが急に倒れた。
周りを見るとベルとダルが同じく地面に倒れていた。だが、フォックは何が起こっているのか分からずにキョトンとベットに座っていた。
辺りをよく見ると白い霧のようなものが見えた。これってもしかして…。
そう思い俺はを発させた。
するとステータス畫面とはまた違う小さなウィンドウが目の前に出てきた。
そのにはアイテムの説明のような事が書かれているだけだった。
«ネムリ玉»…衝撃をけた地點より半徑約3m以に睡眠ガスを放出する。
恐らくこのアイテムのせいでみんな眠ったらしい。でもどうしてフォックは平気なんだ?
そう思いながら近くに倒れたベルの肩を揺らしながら呼びかけをしているフォックに視線を移すとお馴染みの聲が頭に響いて俺を納得させてくれた。
『耐スキルを習得しました。これにより耐スキルを統合します』
そうだった…フォックはを持っているんだった。
その耐スキルが効果を発している時にで見たため、俺も習得してしまったのだ。
まぁこの耐スキル結構便利だから持ってて損はしないだろう。
みんなが急に倒れた事に取りしてベルの肩を揺らし続けるフォックに俺の分かる限りの狀況説明を終えて周りを警戒していた。
この睡眠ガスは恐らくだが、フォックをさらわれた時と同じだと思う。
ナグナルトは消滅させたしもう用はないと思ったが念の為フォックを俺のすぐ側に待機させて一応もした。
━━━━バンッッ!
急な音にすぐそちらの方を向くと扉が勢いよく開いていた。
そこに立っていたのは2人の黒いボロボロのマントにを包んだどこか見覚えのある奴らだった。
そう、こいつらは昨日大通りを歩いている時に襲いかかってきた奴らと同じ服裝をしていた。
こいつらがフォックをさらった奴らか…。
2人は俺達の存在に気づき予想外だったのか一瞬揺してから腰に刺してあった短剣を抜き臨戦態勢にった。
俺も気を引き締めを発させた後そいつらに臨んだ。
「さぁ、來い!」
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