《無能な俺がこんな主人公みたいなことあるわけがない。》三章 14 『暗雲』
「さてあんまり若者を脅かすもんじゃないな。この話はこの辺にしておくとするかの。せっかく來たんじゃ、茶くらい出すぞ。」
そう言ってワールドが振り返り小屋の方へ戻っていった。
「大丈夫タクミ?」
ニーベルが心配してタクミに近寄ってきた。
「ああ、大丈夫だ。まさかあんなこと言われるとは思いもしなかったからビックリしただけだよ。」
「師匠はあんな言い方していたけどタクミの事を心配してのことだからね!やっぱり他人の魔を奪うなんて強力な魔をなんの反もなしに使えるなんて都合のいいことはないってことだね。タクミが使いすぎることが無ければ大丈夫だからそんなに気にしないで!」
「やっぱりそんなもんだよな。でもなんでエドワードの爺さんはそれを俺に教えておいてくれなかったのかな?爺さんも気づいてなかったってことなのかな・・・」
「そう言われればそうだね。単純に伝え忘れてたとか?」
「おいおい、そんな大事なこと忘れるなんて・・・あの爺さんならあり得ないこともないかもな。」
「アハハ。まあ深く考えても仕方ないんじゃない?とりあえずお茶飲んで帰ろっか!」
ニーベルが小屋の方に歩いて行った。それを追ってタクミ著いていった。
小屋にり木で作られた丸いテーブルを囲むように座り、ワールドから出されたお茶を口にするタクミ。
「そういえばワールドの爺さんは魔裝武について何か知ってることとかないんすか?」
「魔裝武か。まあ知らなくはないがそれがどうかしたのか?」
「いやこの前エスミル山の神獣に會った時に魔裝武について調べればこの世界に來た異世界人について何か知ることが出來るんじゃないかと思って。」
「ほう。異世界人とな。神獣はなんと言っておったのじゃ?」
タクミは神獣から聞いたケンジという人やケンジが神獣に魔裝武を預けていったことを話した。
「なるほどな。確かに魔裝武についてはまだ謎が多いのは事実じゃ。ただ一説によれば魔裝武というのがこの世界に現れたのは100年ほど前だと言われておる。ただその作原理というか魔裝武がなぜあんなにも魔力をめておるのかはほとんど解明されておらぬ。」
「100年くらい前に急に魔裝武が現れたっていうのか?」
「魔裝武はもともとは魔王と呼ばれる者の持ちだったんじゃよ。」
「魔王?」
「そうじゃ。それこそ魔王と呼ばれるそいつは強力な魔を持ち多數の魔裝武を使いこなしこの世界をまさに地獄のような世界にしてしまったそうなのじゃ。しかしその魔王を倒すべく全ての國が協力して討伐軍を結して魔王に挑んだそうじゃ。そして死闘の末、討伐軍は見事に魔王を討伐したそうじゃ。そしてその時の戦利品として魔裝武を各國が持って帰ったそうじゃ。」
「その魔王ってのはどんな奴だったんだ?」
「これも言い伝えじゃが見た目はまさに人の姿そのまんまだったそうじゃ。先程お主に脅すようにいったが、おそらくこの魔王というのも人が魔に呑み込まれたれの果ての姿だったのじゃろうとワシは考えておるのよ。」
「だからあんなことを俺に言ったのか・・・」
「いいかタクミよ。お主は今魔法騎士団として戦場に立っておる。お主のその強力な力は大勢の人を救うことができるであろう。しかしその強力な力の使い方を間違えれば逆に大勢の人を不幸にしてしまう可能もあるということじゃ。魔法というのは大変便利じゃがそれゆえに使い方ひとつで人を生かすことも殺すことも出來るということじゃ。」
再びワールドの目が鋭くタクミに突き刺さった。
「わかってるよ。俺は魔法の使い方を間違えたりしないよ!それに魔王になったりしないから安心してくれよ!」
「フォッフォッ。それなら安心じゃ。これからの世界を作っていくのはワシらのような老いぼれじゃなく君らのような若い力じゃ。大変じゃろうが頑張りたまえ。」
ワールドがタクミの肩を軽く叩いた。今度は優しい瞳をしていた。
こうしてタクミ達はワールドの小屋を後にした。
「師匠と會ってみてどうだった?」
再び空を飛ぶタクミの背中に捕まっているニーベルがタクミに聞いてきた。
「そうだな。ニーベルが師匠と言うだけあっていい爺さんだったな。魔裝武についてもしは知れたし會ってみて良かったよ。」
「でしょ!私の自慢の師匠だからね!えへへ。」
ニーベルが嬉しそうに笑った。
そして二人はアーバンカルへと帰っていった。
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「なかなか面白そうな若者じゃったな。」
小屋で椅子に座り一人思いに耽るワールド。
「エドワードよ・・・お主が希を託した者とワシが見込んだニーベルが共に魔法騎士団としてこの世界を救うために戦っておるぞ。弟子の長は嬉しいもんじゃの。」
小屋の壁に掛けられている魔法騎士団時代の制服に語りかけるワールド。
コンコン・・・
その時小屋のドアを叩く音がした。
「やれやれ今日は來客が多いのう・・・」
ドアに近づこうとした時ワールドの足が止まった。
「・・・誰じゃ?」
警戒するようにドアの向こうに問いかけるワールド。
次の瞬間ワールドの小屋のドアが吹き飛ばされた。
それを魔法障壁で防いだワールド。
「ワシの家を壊すとは命知らずな輩じゃ・・・っ!」
ドアを壊した者の姿を見て、眼を見開き驚くワールド。
「なぜお主がここに・・・グッ!」
何者かによって気絶させられたワールド。
この日以來この小屋でワールドの姿を見ることはなかった。
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