「ま、まぁ続けるとだな」

比較的切り替えの早い俺が続けると王の許しを得て顔を上げたお歴々がこちらを見てくる。ちなみに俺は跪いてなどいない。作法なんざわからねーし。

「俺は他人のを読み取るのに長け過ぎてるんだよ」

「ほう、それはどのようなものじゃ」

普通に話にってくるじゃん。無視しろとか言ってたくせに。

「簡単に言えば、他人の一番表層に出ているを可視化できるんだ」

「つまり？」

「例えば俺の仲間のレインは｛信頼｝が読み取れる。キラは｛友好｝。ルーリアは今｛驚愕｝。ここにいるほとんどの人は｛猜疑｝もしくは｛恐怖｝だな。ハンネと王様が｛興味｝なのはさすがだと思うよ」

「それは面白いな」

王様はこちらを値踏みするようにみてくる。ハンネは俺を拘束して解剖したいというと戦っているようだ。恐ろしすぎる。

「だが、そのようなものでなぜテンドが今回の犯人だとわかるのだ！」

誰かさんが聲を上げる。俺の答えは、

「ないんだよ」

「え？」

「そいつには本來あるべきが全くない。今もこんなことを言われたのに全くがでてこない」

「はっはっは！　それはあり得んだろう！　現に今俺は｛愉快｝だと思っているぞ！」

テンドが愉・快・そ・う・な・聲で言う。

「それはっているお前ので本來のテンドのものではないだろ？　どこの誰かは知らねーけど」

そう言うとテンドの目がスッと細くなる。

「よくわかったな。なぜられていると？」

「人間はを殺してなにかをしている時でもそ・の・・・を・殺・し・た・い・っていうはでるんだよ。それが無いってことは本人の意思がないってことだ。つまり他人に作されているということが伺える」

「なるほどね。君はなかなか鋭い。うちにとっては脅威だね」

うち？

「おい、うちってどこ…」

言い終わらないうちにテンドが懐からナイフを抜いて襲い掛かってきた！

「ステッド・ファスト」

俺は冷靜に俺とテンドの間にある空気を相対固定して時間を稼ぐ。

なぜなら……

「リブレ君からこうなるかもとは聞いていてね。悪いけど寢ててもらうよ」

キラと打ち合わせていたため一瞬もあれば十分だからだ。

キラがテンドに手刀を打ち込む。

意識が途切れながらテンド、いや彼をっていたやつは、

「君のことは覚えたよ、リブレ。いずれまた……」

そう言い殘して倒れた。

こうして今回の騒は幕を閉じたのだった。

そして俺はレインとともにま・た・王の間に呼び出された。

やだなー。