《異世界スキルガチャラー》新機能〈ソウルコネクト〉
ラビアの活躍でギガンティスを討伐することに功した啓斗たちは、帰りの馬車の中にいた。
もちろんラビアもしっかり乗っている。
「いやー、正直ビックリだったぜ。パルア平原にデカいモンスターが出たっていうから興味本位で見に行ってみたら、まさか討伐の真っ最中だったなんてな」
「そこは本當にタイミングが良かったというしかない。もしラビアが偶然來なかったら俺とゼーテはたぶん、いや、ほぼ確実に死んでただろうからな」
「ラビアちゃん、迷かけて本當にごめんなさい。でも驚いた、貴があんなに強かったなんて」
「ゼーテ様、あんまりそういうことは言わないでくださいよ。1対1の戦いだったらオレがゼーテ様に勝てる見込みなんて無いんですから」
ラビアは苦笑い気味の笑顔でそう言うと、大きくあくびをした。
「ふわぁーあ……仕事の合間に行こうとしたら晝過ぎるからもう討伐されちまうだろうからって、早起きし過ぎた……」
そのまま座席の上で丸くなって寢てしまった。
そういえばまだ早朝だったと思って啓斗が腕時計を確認すると、針は朝6時を指していた。
「そりゃ眠くだろうな。俺達もいつもより睡眠時間短かったんだし、仮眠でもとろう」
ルカとゼーテも提案を承諾し、最終的に全員が馬車の中で寢息を立て始めた。
「ねぇ、ジュスティツィア。啓斗様のデータで変化があると思うんだけど、報告して」
『はい、主様。面での変化はありませんが、神面の変化が著しく行われています』
「的には?」
『を表に出す頻度が30%上昇し、の起伏自が46%ほど激しくなっています』
「なるほど。人間味が出てきたってことですかねー。ジュスティツィア、記録しといて」
『かしこまりました』
街に著くと、ラビアは今日の仕事がたくさんあるから、と言って走っていってしまった。
「……私、ちょっとラビアについてくわ。先に帰っててくれない?」
「ああ、分かった。後でな」
ゼーテもを翻すと、既に見えなくなっているラビアを追いかけていった。
殘された2人が王城への道を歩いていると、啓斗の目の前にナビゲーターが現れる。
「わっ、ビックリしたー」
『どうもどうも、驚かせて申し訳ございません。啓斗様に例の「新機能」のお話をしに來ました』
「そういえばそんな話をしてたな。で、どういう機能なんだ?」
『はい、今回新しく実裝された機能は〈ソウルコネクト〉といいます。けっこう説明長くなるのでよーく聞いていてくださいね』
「分かった」
ナビゲーターは軽く咳ばらいをすると、新機能である〈ソウルコネクト〉について話し出した。
『啓斗様が現在スキルを手するのに使っているガチャには、確かにこの世界で手できる魔法や剣技、特殊な技などが全てっています。しかし、その中には「排出されない」ものが存在するんですね。
どういうことかというと、そうですねぇ、ルカさんを例にしてお話ししましょうか。ルカさんが龍人に変貌するスキルや、変後に使用していたスキルは現在ロックされており、排出自されないようになっています』
「……んーっと?」
「つまり、その個人特有の〈固有スキル〉は排出対象外というわけか」
『その通り! ですので、啓斗様がもしルカさんの龍化後のスキルを手したいと思った場合は、まずスキルを「アンロック」する必要があるんですね。今のところ、アンロックする方法はルカさんの魂をスナっちに食べさせることくらいですが』
「それだけは死んでも免だ」
『まあ、そう言うでしょうね。スナっちに魂を食べさせるのはイコールでルカさんが死ぬことですから。なので、それをせずにスキルを手する方法なんですよ、この〈ソウルコネクト〉は』
「前置きは良いからさっさと説明しろ」
『わーかりましたって。急かしすぎですよもう。〈ソウルコネクト〉とは、つまり仲間との魂の「繋がり」です。特異な才能を持つ人々と出會い、繋がりを強くすることによって、その強さに応じて段階的にスキルが解放されるシステムになってます。最大まで上昇させれば、その人が使える究極のスキルを手にれることもできるでしょう』
「……なるほど、仲間との繋がり……か」
すると、啓斗の目の前にホログラムでリストのようなものが出現する。
そこには啓斗が今まで出會った人々の中で特殊な才能を発揮した者たちの名前が、このような順で並べられていた。
「大地の龍人」ルカ コネクトレベル4
「暗黒の騎士」シーヴァ・ナイトブライト コネクトレベル2
「煌白の騎士」ゼーテ・ナイトブライト リンクレベル3
「混沌を潛ませる者」マリー・ソルレイク コネクトレベル1
「神の灼炎」ラビア・ムルキベル コネクトレベル1
『コネクトレベルは1~10で、コネクト相手は「コネクター」と呼びます。コネクトレベルが高いほど、仲間との協力するタイプのスキルの威力も上がりますので、頑張って上げてみてください』
「まあ、時間をかけてじっくりってじだな」
『ですねー、やっぱり一緒にいる期間が1番長いルカさんが今のところレベルが1番上ですね。これからは新しくコネクトした人がいた場合、通知しますので宜しくお願いします』
「了解だ」
『では、通知の試験運転がてら私とのコネクトをプレゼントしましょう。たまに構ってくださいね』
そう言って、ナビゲーターは姿を消した。
そして、腕時計から何やら「パキンッ」というような音が鳴ったあと、ジュスティツィアのものと思われる音聲が流れる。
『新しいコネクターと接続しました』
そして、リストの1番下に名前が追加される。
「魂の導き手」ナビゲーター コネクトレベル1
この日は、その後特に問題も起きず平和に過ごすことが出來た。
ヴァーリュオン出発まで:あと3日
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