《異世界スキルガチャラー》不明の襲撃者 4

「クアアァァ!!」

「うっひゃ、気が荒いんニャねー」

いきなり襲い掛かったルカの攻撃を、獣人は素早くかわし、そのまま至近距離で銃をしてきた。

両手のハンドガンによる連は的確にルカの龍化していないを貫き、彼を地面に倒れ込ませてきを止めることに功した。

「ガフッ……」

「違法改造して作った特製の弾丸だニャ。弾速を抑制して、命中した奴のの中にしっかり埋め込まれるようにしたのニャ」

腹部からをボタボタと流しながらも、ルカは戦意を失うことなく敵を睨みつけている。

(く……そ……が重い……)

何とか視聴覚が元に戻った啓斗は、上手く機能してくれない腕と足にもどかしさをじながらも、倒れたまま狀況を把握することに功した。

(ルカがダメージをけてる……このままじゃまずい。が、今の狀態でできることといったら……)

が言うことを聞かなくなっているため、いきなり起き上がって奇襲をかけるというようなことも難しい。

啓斗は脳みそをフル回転させて作戦を考えた結果、1つだけ突破出來うるかもしれない方法を思いついた。

(幸い、奴は俺のすぐ近くにいて、あのドローンみたいなのもルカの方にいる。俺も右手くらいなら何とか持ち上げられそうだ。なら、巻き添え覚悟なら……)

啓斗は全神経を右手に集中させる。たった一発であの敵を倒すには、最強の威力を持った攻撃魔法で吹き飛ばすしかない。

(この前手にれた【エクスプロージョン】だ。今殘ってる全MPを使って、この貓とドローンを丸ごと消し飛ばしてやる!!)

おおよその発生位置を、今まさにルカに追い打ちをかけんとしている獣人の上半に定め、深く息を吸い込む。

そして右手を敵に向けて高く掲げると、出せる最大の音量の怒聲をもってんだ。

「喰らえ! 【エクスプロージョン】!!!」

次の瞬間、啓斗は全から何かが急速に抜けていく覚に陥った。に力がらなくなり頭を地面に置いて意識を失った。

「ニャ、まさか……!?」

『やばい! この超高エネルギー反応……!!?』

獣人が危機を察知してをほんのしだけ右に逸らしたその時、その空中を起點にして數分前に起きたスナイパーライフルの発などとは比べにならないほどの超特大発が起きた。

「い……きてる、私、生きてるみたい」

発で吹き飛んだバイクやドローンの殘骸が散らばる丘の頂上に、ルカは1人だけ立っていた。

周囲を見回すと、し飛ばされたのか斜面の近くにいるが、ゆっくりと立ち上がっている啓斗の姿が目にった。

「ケイト君、無事!?」

「な、何とかな……」

ルカの助けを借りて勢を整える。どうやら2人とも地面に倒れていたおかげで奇跡的に深刻なダメージを負わずに済んだようだ。

「よ……し、戻ろう。魔力を全部使ったから傷が自分で治せないし、あそこに落ちてる乗りの殘骸が二次発しないとも限らない」

「うん、行こう」

互いに支えあって、馬車が見える丘の下へゆっくりと降りる。

ボンボン!!!

いきなり、ルカの腹・部・が・小さな発音とともにを吹き出した。

「ゴフッ……」

「なっ……ルカ!? おい、ルカ!?」

口からもを吐き出して膝をつくルカ。啓斗は狀況が飲み込めずに一瞬うろたえたが、すぐに背後を振り向いた。

そこには、確かに発が直撃して跡形もなく消し飛んだはずの貓耳のが立っていた。

「ニャッハ……さっきのは本気で死ぬかと思ったニャ。最新のボディにしといて正解ってところニャね」

その見た目は異様なものになっていた。に著けている黒いライダースーツは所々が破れており、そこからは「青白いを放つ金屬のようなもの」が見えている。

そして、彼の左目周辺の皮が無くなっており、目があった場所には赤いを放つ球狀の何かがあった。

「ロ、ロボット!?」

「ノンノンノンノン、その表現は正しくないニャ」

そう言うと中からバチバチというような音を立てながら、啓斗に左手の指先を向ける。

すると、目に見えない速度で発されたと思われる5発の弾丸が彼のを貫いた。

「うぐっ!」

「さーてさてー、ここから話すのはアタシだニャ。キミ達は黙って聞くか質問に答えるかの行だけしていいニャ」

啓斗たちと一定の距離を保ちながら、は満面の笑みを浮かべて話す。

「さっき言ったけど、今そこのの子のの中にある弾丸は特別製で、で止まるようにわざわざ作ったものだニャ。なぜかっていうと、弾丸に超小型の弾を取り付けてあるからニャ。なのに、キミの発のせいで殘りがオシャカになっちゃったニャ」

弾……そうか、ルカの腹がいきなり破されたのは……」

「だーまって聞くニャ。その弾はアタシの意思1つで起できるし、銃撃自で死ななくても4、5発破させてやれば大の人間は逝くニャ」

殘っている右目を不自然にグルグル回しながら、は話し続ける。その様子は、啓斗たちを恐怖させるのに十分すぎる異常さだった。

「でも、アタシがこれからする要求に対するキミの応え次第じゃ破をやめてあげてもいいニャ」

「…………」

「うんうん、黙って聞いてていい子ニャ。それじゃ、こっちの要求を伝えるニャ。その腕時計をこっちに渡すニャ」

から告げられた條件に、啓斗は心臓をじかに握られたような覚に陥る。

「渡せば2人とも生きて帰してあげるし、もう馬車も狙わないニャ。渡す気がないなら、殘念だけどそっちのの子の命はないニャ。さて、どうするニャ?」

「貴様……!」

「ンッンー、アタシに慈悲は求めない方がのためニャー。キミが腕時計を渡すか、の子が命失うかニャ」

自分が圧倒的優位であるという自信を崩さず、この敵は啓斗に笑みを向けている。

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