《異世界スキルガチャラー》超高層ホテル250階にて
「このホテル「スターアライヴ」は350階建ての超高層かつ超高級でありまして、1〜100階までがアクティビティ施設、101階〜348階までが客室、349階と最上階がレストランとなっています。
まさに雲の上の存在になったような心地が出來ると好評なのですが、高所恐怖癥の方々には非常に辛いことにもなっておりまして……」
手続きは全てミューズが代行してくれたため、啓斗たちは今自分たちが宿泊することになる階へエレベーターで上がっていた。
現在喋っているのはホテルマンの男である。
ちなみに、ミューズは「ホテルでの業務は私の擔當ではありませんし、他の仕事がありますので」と言って別れた。
「二方のお部屋は250階にありまして、この階はヴァーリュオンからお越しの皆様の貸し切りとなっております」
そんな話をエレベーターの真ん中に立ってしているのだが、啓斗とルカは端の手すりに思い切り摑まっていた。
なぜかと言うと、啓斗の予想以上のスピードでエレベーターが急上昇しているからである。
(おいおいおい、速すぎだろ! フリーフォールで急落下するのと同じくらいのスピードで上がってやがる!)
ルカに関してはエレベーター自に乗ったことが初めてなのだが、これは嫌な初験になりそうだ。
しかもこのエレベーター、壁が全面ガラス張り。外の景がよく見えるのだが、急速に遠のいていく地上の景を見ただけで失神する人はするだろう。
「どうです、いい眺めでしょう。當ホテルに無數にある素晴らしい點の中でも指折りなんですよ」
「そ、そうなんですか……」
ニコニコとこちらに聲をかけてくるホテルマンに心で空気を読めと毒づきながらも、啓斗も笑顔で応対していた。
「では、ごゆっくりおくつろぎ下さいませ。遅れている皆様が到著した際はお知らせ致します。こちらがお部屋の鍵になります」
2人は25007號室(こんな部屋番號見たことねぇ、と啓斗は思った)に宿泊することになり、出りに必要なカードキーを渡された。
「お部屋の機能の使い方はテーブルの上のタブレットにて解説しておりますので、ご覧下さい。それでは」
ホテルマンは終始笑顔のまま、部屋にっていく2人を見送ると、靜かにドアを閉めた。
「……さて、じゃあ本格的にジャンクヤードへの侵方法を探さないとな」
「でも、口っぽいところには兵隊さんが沢山いたし、警備ロボみたいなのもいたよ」
「あのブルーワースという奴の話からするに、ジャンクヤードは相當な無法地帯みたいだからな。厳重に管理されてるんだろう。それでもあのベネットは簡単に抜け出して來たようだが」
しばらく考え込んだ後、啓斗はおもむろに窓を凝視した。
彼は窓に向かって【分析アナライズ】を行使したのだ。
(窓を開けて俺の飛行魔法とルカの翼で飛んでいってもいいと思ったが……やはりそう上手くは行かないか)
【分析】の結果によると、窓には何重も電子制されたロックがかけられており、開けるのが不可能。
さらに、窓を破壊した場合は即座に警報が作して警備が飛んでくる仕組みになっているらしい。
(落下事故を防ぐためだろうが、やり過ぎなんじゃないか? 溫度管理はそこら中に見える小型のエアコンがやってるらしいな)
(そうなるとやはり正面から出るしかないのだろうが、外國から來た、しかもヴァーリュオンの使者がコソコソき回ってたらあらぬ疑いをかけられかねない)
備え付けのソファに淺く腰掛けて考え込む啓斗だったが、打開策が一向に思いつかない。
(やはり、新スキルが手出來ないのも響くが、使えるスキルが無いか確認することも出來ないのは非常に痛い)
しばらく考えた後、啓斗は【分析】の範囲をこのホテルそのものに広げてみた。
施設報などが大量に頭に流れ込んでくるのを処理しながら、彼は糸口を探す。
そして、見つけた。
「ルカ、このホテルから出る方法が1つ見つかった。今から言うからよく聞いてくれ」
「うん、分かった」
「運のいい事に、この上の251階が改裝中で、センサーやら警報裝置やらが全て切られているらしい。どうにかして上階に侵して窓から飛び降りられれば出られる」
「うんうん、でも問題もあるんでしょ?」
「その通りだ。今回の問題は、この上の階に行くまでに監視カメラに映らないようにすることだ」
こうして、啓斗とルカの「スターアライヴ出作戦」がひっそりと開始された。
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