《異世界スキルガチャラー》『クレイジーボマー』レイラ

ヴェローナとルカが戦っているのと同時の時間。

たちの付近でミューズとレイラの戦いも始まっていた。

「私の記憶では貴様はジャンキーズどもの仲間にはいなかったはずだが、奴らと繋がっているなら逮捕する。覚悟しろ!」

「警察の方もお仕事が大変ですね。法律に縛られて、命令に従って……同しますよ、本當に」

「……何が言いたい?」

「いえ、特に深い意味はありませんよ。ただ、この中央街で見えない鎖に全を縛られながら生きるよりも、ジャンクヤードで排気ガス混じりの空気を吸いながらでも自由に生きた方が幾分かマシだと思っただけです」

「デタラメを言うな! 犯罪者の巣窟で生きることに意味などない!」

「なるほど、固定観念に凝り固まった考え方ですね。あなたが言う〈犯罪者〉である私やヴェローナには理解できませんよ」

そう言いながらレイラは懐にしまっていた弾を2つ3つ取り出しながら投げつけてくる。

2つを回避しながら走り出し、3つ目を空中でキャッチして投げ返した。

「ほう、流石に帝國立警察學校を首席で卒業しただけはありますね。並みの警とは比べにならない能力を有していると」

小聲でブツブツ言いながらポケットから小さな拳銃を取り出し、ミューズが投げ返してきた発に向けて撃つ。

放たれた弾丸は、放線を描いて飛んでいる弾に命中し、その場で発させた。

しかし、その炎が走ってきているミューズの姿を隠すブラインドとなってしまった。

「くっ……!? どこに……?」

「後ろだ。今、貴様の後頭部に銃口を突き付けている。死にたくなければそのまま膝をついて両手を後ろ手に回せ!」

炎に紛れて背後に回っていたミューズは、鬼気迫る表でレイラの後頭部に銃口を押し付ける。

「早くしろ! 脳みそを撃ち抜かれたいのか!?」

「……やはり、貴方は何も分かっていないようですね」

「どういうことだ?」

「まだ分かりませんか。私たちが『死』など全く恐れていないことに」

「……貴様!!」

「どうぞ、撃ちたいなら撃ってください。最も、この社會のルールの中でしか生きていない貴方には、いささか荷が重い所業でしょうがね」

ミューズがほんのし力を込めて引き金を引けば、レイラの頭は吹き飛ぶ。そのはずなのだが、レイラはあくまで淡々と冷靜にミューズに語りかける。

「人殺しなんて、して気持ちのいいものではないですよ? ましてや貴方は國のために働く警察。正當防衛が認められようとも、私を撃てばレッテルがこれからの生活で著いて回りますよ。〈殺人警〉というね」

「……くっ」

「……さて、おしゃべりはここまでにしましょう。はぁっ!!」

言葉でミューズが一瞬直したところをレイラは敏じ取ると、素早く足払いでミューズの勢を崩して數歩分離れた。

もちろん、離れ際に手榴弾を數個投げながらである。

「くうっ!?」

「まあ、避けられる程度の攻撃ですがね」

咄嗟に後ろに回避して発から逃れたミューズだったが、飛散した手榴弾の破片を一部喰らってしまった。

「うぐっ!」

「まだ終わっていませんよ。作戦の邪魔ですから、數か月は院しなければならないくらいには大怪我していただかないと」

新しい手榴弾のピンを抜きながら、あくまで冷靜な目つきでレイラはミューズに近づいていった。

『能力比較のため、啓斗様が【解析アナライズ】し切れていない人のステータス表記をこちらで行います。ですが、膨大なデータベースから個1つの報を抜き出すのは容易ではありません。それを特殊な〈能力〉に頼ることによって突破したのが【解析アナライズ】なのです。

しかし、1名は特定に功しましたので開示いたします』

ヴェローナ・リーブスパーク

種族 マギクニカ人 

Lv37

HP:400/400

MP:無

P・ATK:D

M・ATK:無

DEF:E

DEX:C+

SPD:B-

LUK:C

特殊スキル

【銃火の達人】

銃火を使用したときの命中率+40% 威力+30%

固有スキル

【マーダーエキサイト】

戦闘中、敵にダメージを與えれば與えるほど移速度と攻撃力が上昇し続け、防力は減し続ける

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