《異世界転生~神に気にられた彼はミリタリーで異世界に日の丸を掲げる~》第四十一話
Ryouta Side
パララルカ王國への侵攻は滯りなく進んでいる。大陸領の王都は無事に占領出來たようで國王、王子、宰相と言った大を捕らえる事にも功した。未だに北部では5萬のパララルカ王國軍がいるがその軍勢も走兵が出ており近いうちに行不能になるだろうと予測されている。
そして、パララルカ王國南部を手にれた事で島原達を救出する事が出來るようになった。定期連絡では帝都の出には功したそうだ。今は見つからないようにこちらに向かってきているそうだがア・ガ・ムンドとは反対方向と言っていい場所にある為あまり監視は厳しくないようで予定よりも早く移できているようだ。
「閣下、パララルカ王國國王、王子、宰相は揚陸艦隊に乗せてこちらに移送するとの事です」
「分かった。抵抗しない限りは丁重に扱えよ。絶対に死なせるような事はするなよ」
「了解しました」
國王などの権力者にはパララルカ王國滅亡後に正式に裁判を開き裁く事となっている。その為には死なれてもらっては困るからな。
「北部にいるパララルカ王國軍はどうしますか?」
「今は放置で良いかもね。走兵が出ているらしいし下手にいて結束されるよりは相手のきに合わせていた方が良いかもしれない。でも、こちは圧倒的に數だから兵の輸送や防の準備は進めておいてね。敵が南下してきても迎撃出來るようにね。でないと島原の救出が出來ないから」
「分かりました」
さて、パララルカ王國との戦爭は一息つけそうだから他の事にも目を向けるか。
人口:3,128,973人、臣民20,184人、一般人國民3,108,789人
兵士:21,935人、臣民20,085人、一般人國民1,850人
面積:アルバ島《秋津洲》ほぼ全域シアーリス半島南部を占領中
食料自給率:72
人口における上下はない。まぁ、秋津洲以外に領土は増えていないからな。若干國民の數が減ってしまっているけどそこまできちんと調査が出來ているわけではないからな。100程なら変するのは誤差と言ってしまえるだろうね。
兵士たちについても俺が新たなに生み出した臣民の兵士80人のみ増えている。今は大半の資が俺が召喚したで賄っているけどその量産制を整えないと大変な事になりそうだな。今も俺が一生懸命弾薬や燃料を生み出しているからね。
「秋津洲橫斷鉄道は順調に進んでいる。南北問題もすぐに解決するかな」
俺がそう考えながら政務を行った數日後、パララルカ王國軍約5萬は投降しパララルカ王國は正式に降伏した。
Akura Side
私がここに収容されてどれだけの月日が経過しただろうか。日の経過は天井近くに小さく設けられた窓から確認する事が出來る。……獄防止の為か窓自はとても小さく鉄格子が填められている。あれでは薄い以外は通す事も出來ないだろうな。
さて、ここの生活だが実はそれほど悪くはない。毎日決まった時間に食事が出る。一日二食、味も悪くはないどころか味しいとじる程だ。
だが、それ以外では私にやる事は無い。獄を警戒しているのか私はここに収監されてから一度も部屋の外に出た事は無く看守が食事を持って來る以外で人は全く來ない。その看守も私の問いかけには一切答えずに無言で食事を置いていき、皿を回収する。一度、無視されている事に苛立ち皿の回収を妨害したら次の食事は出なかった。
その為、最近はずっと部屋で出來るトレーニングを行っている。この部屋はテーブルとイスとベッド以外にはなく奧の方に軽く仕切られたトイレがある程度だ。それだけしか置いてないにも関わらず部屋は狹く出來るトレーニングも限られてくる。恐らく私が無法地帯の征伐に出た時と比べれば大きく筋力は劣っているだろうな。私も32を迎える。幸いな事に私の一族は若々しい見た目を持っているのが特徴だ。別に顔の貌に興味はないがだからと言って醜くなりたいとは思わない。
そんな風に過ごしていたある日、食事の時以外で初めて看守が現れ私の方を見てこういった。
「……アクラ・ベル・ブレストラッパー」
「っ!!」
久しぶりにその名を呼ばれた気がする。私の名前にも関わらず何処か他人の名前の様にすらじる。名前を言われないとこうなってしまうのだな。あまり役に立つとは思えない知識を得た気分だ。
「パララルカ王國は滅亡した」
「っ!?」
続くその言葉は私の揺をうには充分な言葉だった。國王や宰相には疎まれていたとはいえ私はパララルカ王國をし、騎士団長としてのプライドを持っていた。故に、その祖國の滅亡という言葉は私の心に大きな傷をつける結果となった。
……この看守の言葉が噓、という可能がないわけではない。だが、それを行うメリットもないしただ言うだけの理由は分からない。それに、あれだけの兵を持つ國だ。パララルカ王國を滅ぼしてしまっても可笑しくはないだろう。
「聞いてもいいか?」
「なんだ」
「陛下や殿下はどうなった?」
私が一言言うとこれまでとは違って返答してくれた。どうやら私に報を提供しても良いと判斷したようだな。それにしても、この久しぶりに會話できるというのはとても良いな。ついつい気分が上がってしまう。だが、今は外の報を手にれないと……。
「國王、第三王子、宰相は拘束して帝都に移送中だ。第二王子は戦死、第一王子、第四王は行方不明だ」
「……そうか」
王族もただでは済まなかったか。第一王子は行方不明というが死んでいない限り聖オクシデント法王國にでも逃亡したのだろう。あの人は必要なら國すら捨てる事の出來る人だ。國王には向いていないかもしれないが優秀ではあったな。第四王は第一王子について行った可能が高いな。第一王子の事を慕っていたからな。第二王子に関してはただただ殘念だ。彼ならいずれパララルカ王國を反映させられる力量と能力を持っていた。死んでしまったというのはとても殘念だな。
第三王子、彼は努力の天才という言葉がぴったりの方だ。私は謹慎するまでの報しか知らないがいつも必死に勉學や剣の練習をしていた。筋が良いとは言えなかったが人並み以上には長できる実力はあったようにじる。彼ならあらゆる事を行い、どんな事も吸収して自の力へと変える事が出來ていただろう。
「裁く際にはお前も同席せよ。共に裁く」
「……程、冥途の土産だったという訳か」
何故看守が今まで話しかけても無視を決め込んでいたにも拘わらず今回私に報を教えたか。それは私が裁かれる事が決まっており恐らく処刑される可能が高いからだろう。死に行く者に報を教えても問題ないと判斷された、という事だろうな。
「明後日、貴様を帝都に移送する。予定通りならその翌日には裁判が行われる。大人しくしているように」
「……そうか、分かった」
パララルカ王國の終焉と共に終われるのだ。ここは謝しないといけないかもしれないな。
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