《異世界落ちたら古龍と邪龍の戦いに巻き込まれまして・・・》第8話 ちょっとした確認(ミキの告白と陛下の推測)
ちょっとした確認(ミキの告白と陛下の推測)
はぁ、やっぱりか。さっきは、気のせいかと思ったけど。喜ぶべきか、焦るべきか…いや 焦ることはないって思うのだけど。うん、やっぱり増えてる。っていうか 元の數に戻ってるっていうべきか。
そう悩むミキの前には、おにぎりが ところ狹しと並べられている。その數20個。20個ものおにぎりを どうしたの?って話なのだが。それ以前に 20個のおにぎり 誰が 食べるんだよって話だね。
「てっきり時間停止の効果のある、言わば アイテムバッグ?とかと思ったのだけれどそうじゃないのかな。もしかして 狀態保存効果が 付與されていたとかかなぁ。」
「はぁ、このおにぎり どうしよ?他にも 考えなくちゃいけないことあるのに、え~ぃ!ままよ」
そう獨りごちると 機の上の おにぎりを ぽい ぽいと リュックに戻すミキであった。
「さて、まずは 紙と印刷の技についてだよね」
紙の作り方とかは、オフラインでも使える百科事典をタブレットPCに 落としているのがあるし、確か「紙の博館」に出かけたときのデータも殘ってるはず。確か……
「あった、あった これで なんとか いけるかな?うーん、魔法と絡めれば、ひょっとして工程をいくつか簡略化できるかな…出來るかもしれないよね?」
あとは、印刷の技の方だけれど、なんか錬金とかで こう なんていうかサクサクっていうのないのかなぁ?せっかく魔法のある世界なんだから。って、まぁ こっちはもうしけんとうしてみるかな。さてっと、そろそろ 母さんの・陛下の執務室へ行かなくちゃだね
◇
ミキが、陛下の執務室へったときには 既に クラリッサと宰相のガストールがなにやら 熱く語っている様子。
「陛下、みなさん お待たせしました。で、お二人は 何を熱く語らっていらっしゃるのです?」
「「聞いてくださいな」」
仲いいなぁ、このふたり、「聞きましょう」
「いえね、新しい知識・技でもって この停滯した世界をしでもかそう、新しい風を呼び込もうって會議が これから始まる訳でしょう。で そのメンバーで 行う會議の名前?を 何にするかっていうことで 話し合っていたら ちょっと熱くなってしまったというわけですよ」とガストール
「えぇ、その通りでございます」
「かぁ・陛下」
「いや、なかなかに 面白いのでね。止めるのをためらってしまった」
「そろそろ、最後の一人が現れる頃合いだ」
「ります、よろしいですか」
「うむ、って參れ」
そう言いながら、ミキに目配せをするエリステル陛下。どうやら この會議の進行役をミキに任せるようである。
ミキは?と言えば、仕方ないねとでもいうように 肩をすくめて
「はい、それでは 第一回 夜明けの風會議を始めたいと思います、皆さま よろしいでしょうか。始めに この會議の名稱は かぁ・うん 陛下と 明け方近くまで話し合ったことが きっかけでこの會議をもつようになりました。で 陛下と朝食を ご一緒したときに この會議、また推進していくメンバーについての呼稱をどうするかという話になりまして 僭越ながら 『夜明けの風』と名付けさせていただきました。」
「「「夜明けの風」」」、「「「うん、いいんじゃないかな」かしら」」
「あれ、ちょっと待ってくださいよ、では わたしたちが どんな呼び名にしようかって…」
「うむ、既に 決まっておったぞ、あまりにも 二人の會話が 面白くてな、許せ」
「「はぁ~」」とため息をつく、ガストールとクラリッサであった。
「では、まず 皆にも ミキのリュックというそうだが その袋の中にっておった本を見てもらおうではないか。ミキ、よいかな」
「はい、こちらに」
「それぞれ、種類は 違いますが どうぞ手にとってお確かめください。終わりましたら次の方と、取り替えてください」
……
「う~ん」
「これは これは」
「味しそう、それに キレイ」
なんだか最後の人だけ違ってるような気が…ぶれない クラリッサである。
「これが、ミキの世界の書か。紙の質といい 裝丁の素晴らしさ。なんともいえんな」
「この絵がいっぱい載ってる本、風景とかお花とかあとミキさまの世界の食べでしょうか、とっても素敵です」
「ここに書かれているのは、文字なのか?そして この緻な図。察するになにがしかの文獻のような気もするのだが」
「そうですね。クラリッサさんが いま手にしてらっしゃるのは、タウン誌といいまして、毎月一回発行、出版されている庶民にも手が屆きやすい本ですね。で、リョージュンさん、ガストールさんが 手にしておられるのは、教科書と呼ばれる學生が 使う書となっております。」
「一般教養と申しまして、大學という教育機関にて 専門的な容とそれ以外にも知識をにつけようということで 行われる授業の際に用いられます」
「「「その大學、という教育機関?それは いったいどういったものなの」か」かの」
ここで、ミキは エリステル陛下に話した容をし簡略化して説明したのだが…
「なんと都合、十二年學んで その後四年から六年も學ぶというのか?」
「いや、ちょっとまて」
「ミキ、君は 確か大學へ 通っていたという話であったよな」
「ええ、そうですが」
「で、小學校というのに通うのが早ければ六歳からで、通常は 七歳から通うのであったな。であれば…」
どうやら 他のみんなも気がついたようで
って、「「「ええぇぇぇぇぇ~」」」
「ふむ、お主 こちらへ來て三年経つのであったな。今年で いくつになるのじゃ」
「もとのままだと二十二になりますね。ですが こちらへ 來たときに どうもいろいろと不思議なことが 起きましたようで 十二歳の頃まで、若返っておりました。ですので いま現在の年齢はといいますと、十五歳となります。」
「なんと、ミキ。お主 どうして そのような大事を いままで申さなかったのじゃ」
「ミキさま…」
「「…」」男二人は、あんぐりと固まっている様子
「いえ、これといって不都合もじませんでしたし…ただ」
「ただ?」
「えぇ、わたし十五の頃の長と比べると いささか低くなっております」
「あぁ~、それはの。それはの ミキ」
「お主に使った竜の命玉のせいやもしれぬ、竜はのおよそ人の生からすれば 永遠のような時間を生きる生じゃ。それぞれの個で 長のかたちに 違いはあるもののな。そうして 我ら古竜と呼ばれる個には、およそ壽命というものが存在せぬのではとも言われておる。そんな古竜種の命玉を 取り込んだお主の事じゃ。只人とは、長のかたちが違っていても 不思議ではないのじゃ」
「…もしかして 壽命の方も?」
「うーむ、こればかりは 何ともいえぬが」
「なるほど、そうですか。では 考えてもしようがありませんね」
「「「ながした」」」
「ミキ…」
「どうされました?考えてもしようのないことは、考えるだけ無駄です 取りあえず おいときましょう。さて 先ほどの話に 戻りましょう」
いろいろと線しながら 會議は踴…會議は 進むのでした。
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