《竜神の加護を持つ年》60.狼族の姫
「居ないとは何事だ!見張りは扉にり付けておったのだろう?まさか人間が消える訳がなかろう!」
ヘンリー國王は苛立っていた。海洋國家エジンバラの企てがコータ・ミヤギ辺境伯の作戦で潰えたと間諜からの報告で聞き及び、その人を使って長年苦渋を飲まされているブレビ王を亡き者にしようと目論んだのだ。
せっかく偽の伝承を作り、き出し策通りにうまく嵌め込んだつもりで居たのだが、結果はコータ達の逃亡によって失敗に終わる。
「あの様な、大型の馬車に乗り込んで來たのだ!それが消える等ありえん!門の衛兵の話では誰も出た者は居ないと言う。まだ城、街の中に潛伏しているはずだ!しらみ潰しに探せ!」
いったい、どんな手を使ってこの窮地をしたというのだ……。
ブリッシュ王は頭を抱え込んでいた。
姫様。ホロウを見てそういった狼獣人の男は、ホロウの前で膝を付き頭を垂れた。
その段階になって、メテオラの事では無いと一同が気づくが、訳がわからずにただただ困していた。
「あのぉ、その姫様ってのは一なんですか?」
あれ、ホロウってもしかして本當に何も知らない?
「その黃金の髪、深紅な瞳を間違えるはずがございません!ホロ姫!」
「いえ、私はホロウという名ですが?」
「恐らくは、その名は本名ではございません!間違いなく貴方様は我等、狼獣人を束ねる王家の姫に相違ありません!う、うぅよくぞ、よくぞお戻りになられました」
姫って、言うのは知っているけど狼族の王家って何?
「何度も言いますけど、私は、今は亡きオルカナの村の門番の娘で、ホロウと言います」
「門番、もしやお父上は……」
「父の名はドナリオです。ですが既に亡くなりました」
「ドナリオ様が、亡くなられた。何故です。ベッカーの手先にやられたのですか?」
「いいえ。オワレス辺境伯の雇った盜賊に、村が襲われそれで亡くなりました」
「へっ、盜賊ですか。では、ベッカーの仕業では……?」
「違いますね。盜賊の親分はザック。あとジャズってでした」
何故か、狼獣人の男は落膽のを隠しもしないで家へと戻っていった。
一なんなの?
姫なのは知っていたけどさ……そもそもベッカーって何者?
隣に居た狐獣人に聞いたら、あっけなく分りました!
なんでも10年前から獣人の國を束ねる様になった熊の獣人で、現在の國王だと言う事だった。
あーなんか、読めてきたな。
まぁ、ホロウは一なんだったんでしょう?とか言ってポカンとしているし放置でいいかな!
君子危うきに近寄らず。と言うしね!
しかしクロ、モテモテだったね!
流石、脳筋の獣人らしく強い者への憧れがあるんだろうね!
そして俺達一行は、村長のお宅が狹いんで、広場に馬車を出させてもらってそこで宿泊した。こういう時の為の大型馬車だもんね!有効活用しなくちゃ!
フロストさんも今回は、獣人達に可がってもらい、ご馳走も沢山食べご満悅の様子です。
例のチーズは大きな塊2個を譲ってもらった。
これで、我が家の食卓がしは彩られるでしょう。
その翌日、俺達は兎の獣人親子と別れて獣人の國王が住まう街へと出発する。
え、當然クロに乗ってだけど……だって獣道を延々何日も歩けないでしょ!
村まで半日歩いただけで、メテオラなんて死にそうだったし。
そして見えてきました。
多分、あれが獣人の國の王都……村でした。
門番のいる門へ行くと、相変わらずの誰何をされいつものごとく旅の一座で座います!と言うと門の近くの建へ案されったのだが……これ牢屋でした!
あれ?なんかこの展開に見覚えが……。
しばらくすると、大柄な熊の獣人がやってきて――。
「この者共か、狼の姫と一緒にやってきた護衛達というのは!」
「はっ!間違い座いません!」
俺、いつからホロウの護衛になったんですかね?
クロもヘメラも姿隠しちゃっているし。
何か何処に行っても捕まっていないかい?
――俺達。
というかこの熊。デカイ!長2.5mツキノワグマに似ているが、地球のツキノワグマは1.8m程度なのにこの長。威圧だけなら俺がこの世界で會った人の中で最強だ!
「まさか、本當に生きておったとはな。先日虎獣人を、様子見で差し向けたがそなたら見なかったか?」
ん?
見たと言うか、ホロウに負けた奴か。
「それならホロウに負けて、足を怪我して帰って行った筈だぞ!」
「あれに勝ったのか?」
「弱かったからな」
「がはははは、あれが弱かったか!よし。お主等出ていいぞ」
何だか分らないまま、牢屋から出されそのまま王の城?というより家に招かれた。
- 連載中200 章
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