《と遊ぼうとしたら異世界に飛ばされた件について》55話目 ELF村 ザ!劣腕!ELF!!
私に抱き著かれたお母さんは服が汚れるのも厭わずに私が泣き止むまで優しく抱きしめてくれました。張の糸が切れてしまったためか、お母さんがそこにいるからか、中々涙が止まってくれませんでしたが、いざ泣き止むと気恥ずかしさやら何やらでお母さんの顔をまともに見ることが出來ませんでした。
抱き著くのをやめてお母さんから離れましたが、お禮を言うのも謝罪をするのも違う様に思えたため、とにかく私のことを皆に説明してから改めて言葉を掛けることにしました。私はそそくさとお母さんから離れて皆を一か所に集めた後、自分に掛けている魔法を解いて私がエルフであることを明かしました。
「シャル……なのか……?」
「はい……お父さん、お母さん」
私がエルフであることを明かすと、お父さんが恐る恐るそう尋ねました。後から聞いた話では、探していた娘の面影があまりにも殘っているため、もしかしたらとは思ってしまっていたそうです。そして私が人間と偽っていたことからその可能は限りなく低いと思いながらも、どうしても他人とは思えなかったためにお母さんは私のことを放っておけなかったそうです。
それからしばらくの間、さっきとは逆に私が二人に抱き著かれる形になりながら、再會できたことを祝い合いました。
そして半年程が経ちました。私がエルフであるとわかってからは皆協力的になってくれたので、無事に人気ひとけのない森の奧に辿り著いて拠點を作ることが出來ました。師匠が作ってくれた道が無いのでそのままとはいきませんが、私がした訓練を行うことでほとんどの人たちが簡単な魔法を扱えるようになりました。とはいえ、扱えるのは小さな燈ともしびを出す魔法と強化の魔法くらいですが。
師匠によると一般的なエルフが強化の魔法をそれなりに使いこなして、ようやく鍛えた人間並みの能力になるらしいのでまだまだ心もとないですが、それでもいつかは強力な魔法が扱えるようになるはずです。
また、どこからか噂を聞きつけたのか他の場所から移住を希するエルフが多數訪れてきました。村は出來たばかりなので人ではいくらあっても足りません。そのため彼らの移住は皆快くけれましたが、中には村人全員が丸ごと移住してきたこともあり、その時は凄く驚いてしまいました。
『住人全員が魔法を使えるエルフの村があるらしい』
『丸太を軽々と運べるエルフがいるらしい』
『人間と比べにならないほど強力な魔法を使えるエルフがいるらしい』
移住してきた彼らが聞きつけた噂は大半がこういったものであり、これらの噂を聞いてここに移住した彼らは魔法を使えるようになることに非常に貪でした。それ故にかつての私のように暴走することも多々ありましたが、概ね順調に魔法を使えるようになっていき、魔法が使えるようになったことをとても喜んでくれました。
その姿が師匠に魔法を教わっていた時のことを私に思い出させ、師匠もこんな気持ちで私のことを見守っていたのかと思うと、が締め付けられるような気がしました。
まだまだ拠點としては足りない部分もありますが、それでも無理なく生活が出來る程度には整ってきました。私でもなんとか皆に魔法を教えることが出來たので、ここにエルフを匿いながら自衛手段を持たせることも出來ます。
順調とは言えませんが、それでも何とか皆を助ける目途が立ち、そろそろ人間の街に行こうかと考えていた時、彼らはやってきました。
「ほう、ここが珍しいエルフどもの住む村か」
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