《と遊ぼうとしたら異世界に飛ばされた件について》148話目 來客は続くよどこまでも
ふわり、という形容詞が似合いそうな程に優雅にそいつは地に降り立った。いやあ、ドラゴンというのは実に優雅に空を飛ぶんですねえ。え? ドラ助? そいつはトカゲだから飛ぶ時の形容詞はもちろん『わっさわっさ』だよ。もしくは『バサバサ』。
そして來客に気付いたドラ助トカゲはハッとして居住まいを整え、仰々しくドラゴンにのっしのっしと近づく。対してドラゴンは恭しく頭こうべを垂れ、本日の貢をドラ助トカゲに捧げるのであった。
ぎょあぎょあ、ぐあぐあと二、三述べると降り立った時と同じように優雅に空へと飛び立った。翻訳魔法は使わなかったので何を言ったのかは知らんが、多分時候の挨拶やらご機嫌麗しゅうとか、そんなアレだろう。ドラ助バカの関わる事に真面目に取り組むだけ馬鹿を見ると俺は學習したのだ。
あれから『悔しいドラゴン』を引き連れて森に戻り、ドラ助ポチが実は希種だったことを告げた時、シャルが珍しく目を見開いて驚いていたのを見れたことだけが今回の収穫と言えよう。リーディアが『ドラ助が王種だと……、そんな馬鹿な……、王たる者が剣を……剣を……? うっ、頭が』と頭を抱え、ドラ助は事態が呑み込めずにポカンとしていたのは些末なことである。
だがいくらドラ助バカでも『悔しいドラゴン』が極まった様子で頭を下げれば、何やら自分が大層尊敬されていることは分かったのか、渾のドヤ顔を俺に向けてきた。ムカついたのでビンタをかましたら痛みから絶妙に神妙な顔になってしまい、顔を上げた『悔しいドラゴン』はその顔を見て更に激するというよく分からんピタゴラスイッチが発し、新たな日課が加わったというわけである。
ちなみに來ているドラゴンは毎回違うらしく、『悔しいドラゴン』とわした約束ではなくとも全てのドラゴンの挨拶が一通り済むまでこの日課は続くそうだ。うーむ、大陸一つを支配している種族が一一挨拶に來るとか、何年かかるのだろうか。あまり考えずにオーケーしてしまったのは不味かっただろうか。まあいいや。
そうこうしていつも通り朝食を食べいつも通り訓練を行っていると、気配が一つ、こちらに真っすぐ近づいてくるのをじ取った。
「あん? 誰だってんだ……?」
軍でもなく、化けでもなく、冒険者が迷い込んだわけでもなさそうで、明らかにこちらに向かってくる來客・・をどうもてなすか決めあぐねている間にも、一歩一歩著実にこちらへと近づいてくる。
「まあ、いつも通りの対応でいいか……」
気に食わない貴族ならハゲにして帰し、略奪者ならばぶっ殺す。それ以外なら……、まあ常識的に対応しよう。
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