《金髪、青目の人エルフに転生!》第三十八話 エルフの街
次の日。森の外、唯一の『エルフの街』であるすぐそばの街を目指して歩くと、あっという間に見つかった。
門番は人間だった。どうやら、私達の事を知らないらしい。
「お前たち、森の者か?」
「えぇ、そうです。あー、誰かエルフ呼んでくれませんかぁ?」
リリアーナがそう言うと、門番は適當に名前を呼んだ。
「どうかされましたって、ええ?!」
來たエルフたちは、私たちを見るなり驚いたような聲を出した。
「もしかして……! ソフィア様、リリアーナ様、エベリナ様、マリア様ですか?!」
「あはは、やっぱりわかってくれたかぁ。そうだよぉ」
みんなが跪いたため、最初の門番は驚いたように私たちを見ていた。
「えっと、驚かせてごめんね。私たち、魔王倒した勇者の子孫なの。急に言ってもダメかな? れてくれるといいんだけどな」
「! エベリナ様? と、通ってもらって構わない……」
なあんだ、知ってるんじゃないか。でもまあ、これは目立ちすぎるなぁ……。まぁいいか。
私たちは適當に宿を取ると、図書館に行って地図を探した。そして、アバドンの森の場所を確認した。
「詳しいとこ、わからないな」
「そうねぇ……。みんな寄らないし……。でも空気が変わるからわかるって言うよ?」
リリアーナがさらっと怖いことを言った。空気が変わるって……?
あ、それって。
「あー、強い魔多いから魔力多いんだろね。それだけで普通の人はアウトかも」
エベリナが何かの本を読みながら言った。やっぱり。それほど強い魔がいるんですね……?
「そういえば、ジェイドはよく通してもらえたね?」
「え、私ですか? そりゃ、悪魔が執事とかよくあるケースですし」
「あ、そう? やっぱ執事に見えるよね」
「?」
多分、本人もそうしようとしたんだろうけどね。格好が。まあ、私の認識では違うんだけど。
あれ? じゃあ何?
「とりあえず、出るのは明日で、今日はここで準備を整える。これでいいよねぇ?」
「うん、いいよ。じゃあ、外見て歩こうか」
リリアーナの言ったことに私が返し、それで図書館をでることにした。
「でも、あんまりいるものないんじゃない?」
「魔力回復する薬なんかは、あればいいが」
「そーゆーのは高いからねぇ。たくさんは買えないよぉ?」
そんな話をしている中、エベリナは黙ったままいろいろな店を見ていた。
「あ、ここ! こんなかんじかな」
エベリナが急に大きな聲である店を指差した。
「ん? 魔法道のお店?」
私が聞くと、エベリナはそれには返事をしないで私たちを店の中に連れて行った。
「ソフィの杖って、學校からずっと使ってるでしょ? 新しいの買ってあげよと思って」
「え?! いいよ、そんな」
だって、杖って結構高いし。今使ってるのよりいいのってなると、それこそ、ね。
「そのためにお金持ってきたのにぃ。いいじゃん。赤? 青? 何?」
杖の石のは、魔法の屬に関係がある。赤だったら火、青だったら水、なんてじに。
ほかも、草は緑、雷は黃、土は橙、空は藍。ここまでは決まってるけど、あとはバラバラ。召喚なんかは紫や黒が多かったり、とかはあるけど。
洋服のなんかも、割と関係あったり。魔力と同じにするとかも効果がある。
ちなみに、私が使っているのは赤い石のもの。ローブの首の辺りにも赤い石がついている。これらは魔石だ。
「……? うーん、私みんなやるからな……。」
「あ、そっか。でも、虹とかもあるみたいだよ? ほら、赤、橙、黃、緑、青、藍、紫でしょ?」
あぁ、虹か。なるほど、そんなのもあるんだ?
「でも、悪いよ……、って、ああ?!」
エベリナはさっさと買ってきてしまったから、け取らないわけにはいかない。くっ、負けを認めざるを得ない。
「ありがと。わ、軽い! 使いやすいし、いい魔石だね……」
しばらく眺めていると、エベリナは満足そうに私を見た。
こんなに貰って何もしないわけにはいきません。でも、どうする?
「いいの! 誕生日プレゼントってことで!」
あぁ、エベリナ強者! 絶対に勝てないだろうな……。
 といったじで、いつの間にか私は綺麗な杖を手にし、宿へと戻っていた。
「ねぇ、裏に練習場があるってよ。ソフィ、練習してみようよ」
「あ、リリ、ありがとう。みんなも行こう?」
私が放った赤石弾ルビーブレッドは、二百メートル先の木をなぎ倒しました。
呆然とする中。仕方なくそこまで移して上回復アドヴァンストヒール。あぁ、なにやってんだか……。
「まあ、この杖、練習場じゃ使えないのはわかったよ」
ということで、ジェイドに教わって剣の練習。この前は、実は防魔法張っていたのにあれだけの傷を負ったわけだし、もうちょっとできるようにしたい。
すると、急に攜帯もどきに連絡が。すぐに取ると、クララからだ。
「どうし……」
「ソフィア嬢! 剣借ります!」
「え? あ」
左手に持っていた剣は溶けるように消え去った。顔を上げると、キョトンとしたリリアーナ、エベリナ、ジェイドがいた。代表するようにエベリナが口を開く。
「え、何? どうしたの?」
「さ、さあ?」
私もわからないんだから、そんな訳が分からない、って顔されても困るよ。
貓《キャット》と呼ばれた男 【書籍化】
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