《金髪、青目の人エルフに転生!》第百一話 約束
「私がさっき使ったのは、蘇生回復リヴァイヴヒールでまちがいないね?」
「そうだと思う。で、私が使ったのは、すべての魔法オールマジックでまちがいない」
エベリナが下をむいて何かを考えるような仕草をする。まだ、信じられてはいないよう。
っていうか、ほかの人の方が混している。何が起こったのか分からないようだ。
「多分、これらの能力の開花法は、『本気でその魔法が使いたいと願うこと』」
「ってことは、ソフィは本の殺意、リナは本の悲しみが條件だったってことか」
「え? どういうこと?」
マリアは理解したようだ。でも、リリアーナは首をかしげている。
ほんとうに……。こんなことで、使えるようになるなんて、思いもしなかった。
ただ、制できるかどうか、ちょっと不安だ。
「多分、私たちも殺意だろうな。攻撃の技だから」
「えぇ? 殺意でできるようになるのぉ?」
「おそらくは。でも、本當の、本気じゃないとだめだよ」
私たちが言うと、リリアーナはちょっと困ったような顔をしたけれど、何となく頷いてくれた。
エベリナもとりあえずはわかったようで私たちの方を向く。
「にしても、無事でよかったよ」
「ソフィア……。ごめん。無茶しないって、言ったのに」
「そうだよ! 本當に、心配したんだから」
これ以上、心配させないでよ……。本當に、魔法の制ができなくなりそう。
狂って変な魔法でも撃ったらどうしてくれるんだ……。大丈夫だと思うけど。
とりあえず、このあたりの魔族は倒せたみたい。今日はゆっくり休むことになるだろう。
「ソフィア様。命令、すみませんでした」
「うん、私も、ごめん。変な命令しちゃって」
「いえ……。気持は、わかるので」
シナモンを失ってから、余計に、自分のせいで誰かが死ぬなんて、って思っちゃうようになったから。
だから、どうしても、られたままには、してしくなかった。
「殺そうとしたって……。ごめん。られてたって言っても、大変なことしちゃって」
「いや、私、もうしで死ぬところでしたよ、本當に。まあ、解くときもですが」
「馬鹿! あれはっ……! 本當に何がしたかったんだよ! びっくりするじゃない!」
私治そうとして死にました、で許されるわけないだろ! この命令に従わない悪魔め!
なんか、まだまだ課題が多そうだ。このままじゃ、だめだろう。
「お願いです! 絶対に、一人でやろうとしないで! みんな、ソフィア様のこと、心配してるんですよ?」
「ふぇ?! な、なに?!」
「ソフィア様は、私たちのこと心配するんでしょう? 私たちも、ソフィア様のこと、心配してるんですからね」
ジェイドは怒ったように顔をそむける。私はちょっと慌ててジェイドの手を引っ張る。
「ご、ごめん。そうだよね。出來る限り、そうするから」
「分かれば良いんですが……。それじゃあ言葉だけだから信用できませんよ……」
ジェイドはため息をつくと、帰りましょうと言って歩いて行く。
私が隣に行って謝ると、ちょっと笑って言った。
「もう、お仕置きですよ?」
「あのさぁ、これ、何?」
「はい? 何か言いましたか?」
「……もういい」
次の日、ジェイドは笑いながら私にドレスを著せて玉座に座らせる。
ちなみに、ホールに、だ。住民もたくさんいる。実際、何がしたいのか分からない。
「ソフィア王は、絶対に危ない事をしないと約束します!」
「おい?!」
「ソフィア王は、必ず誰かと一緒にいることを約束します!」
いきなりクララ達がそんな事を言い出す。何をしようとしてるのやら。
って、昨日約束したような事か?! 住民の前でって、ああ、信用できないって言ってたか。お仕置きって、そういうこと?
「あのさぁ、ここまでする必要って何?」
「え? だから、お仕置きですって。人前に出るの、極端に嫌うじゃないですか」
「そうだけどー。なんかちがくない?」
「そうですかね? それより、守って下さいよ」
まあ、守らなかったら、大変なことになるな。じゃあ仕方ないか。……仕方ないか?
ジェイドはいつも変なことを言い出すから……。まったく、もはや何がしたいのか分からない。
「だって、私のお仕置きですよ? 変わった事しかしたことないじゃないですか」
「そうだっけ? 覚えてない」
「えー……」
とりあえず、約束させられました。守らざるをえないようなので、気をつけようと思う。
……って、言えるか!
普通に考えて、私の周りにだれかいたら、巻き込むぞ?! 危ない事ってなんだよ、私が前に出ないって、じゃあ何をするんだよ?!
まったく、悉く私の仕事が奪われていく。いい加減にしてしいなぁ。
まあ、ジェイドが許してくれるのを靜かに待つか、振り切るかどっちかだな。
どっちも不可能に近いけど。あぁ、もう、何だよ、これ……。お仕置きって、こういうことか……。
「分かりましたか?」
「いやだ! 私のやる事ないじゃないか!」
「えぇ? だめですか?」
「仮にも勇者は私です!」
まったく、この悪魔は……。でも、楽しい事に違いはないのだけれど……。
そう思ってしまうから、こいつはやっぱり嫌いだ。
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