《金髪、青目の人エルフに転生!》第百十五話 ドキドキのホワイトデー
「ソフィアー! これ!」
「わぁ、ありがとー」
今日はあれから一ヵ月後、ホワイトデーになる。
みんなからのお返しは、結構豪華だ。なにせ、みんな本気だからね。うん、冗談のつもりで言ったんだけど、冗談じゃなくなりそうだよ。
ただ、フェリオスからのお返しはない。まだ迷ってるんだろう。ふふふ、今日もつけてやろう。
「リリアーナ、おいで」
「私を呼び捨てにするっていったい何者……、って、フェリオス?!」
「良いから、早く!」
フェリオスはリリアーナを連行。どこに行くのかなぁ? もちろんだよ。付いて行こう。
著いたのは、寮の屋上。誰も、こんなところには滅多に來ない。
「一か月、リリアーナのきはよく見てたよ」
「あれ? そうなのぉ? 気が付かなかったなぁ……」
「ルアンナに教わったからな」
そうそう、みんなにも隠蔽魔法(弱め)は教えた。いや、ルアンナに頼んでそれとなく教えるようにさせた。
だから、みんなルアンナが教えたと思ってるけど、実際は私が教えるように仕組んだわけで。
っと、そんなことより、リリアーナですね!
逃げ帰って來た。あれ以上は見ちゃまずいだろうと思った。
にしても、結構大膽だよな、2人とも。すぐに別れるとかはしてしくないなぁ。
「リリアーナとフェリオスか……。結構似合うかもね……」
「何考えてるんですか? ソフィア様」
「! ジェイド」
ジェイドが後ろに立っていた。彼の隠蔽魔法は超強力。シーフであるルアンナに匹敵する。
それは、私でも気をつけていないと気が付かないレベルだ。注意すれば気が付けるけど、というくらい。じゃあ、勇者レベルだ。
「リリアーナとフェリオス。どう思う?」
「え?! フェリオス様……。いや、そうですね」
「なに……。まあいいや」
フェリオスが決めた事。私はどうだっていいんだ。でも、このじだとフェリオスはこの國から出て行く事になるだろうなぁ。誰にリーダー任せよう?
剣士か……。まあいいや。リリアーナはなんだかんだで結構しっかりしてるし。考えなし、ってわけじゃないだろう。
「あ、そうだ、これ、ソフィア様へだそうですが?」
「は? 誰から?」
「アルラウネ」
うえぇ?! アルラウネ?! そこは考えてなかったよ?!
また作るべきか。いやでも、ならどうして直接來ない? よくわかんないなぁ。
って言うか、あの子たちがいったいどこで作ったって言うんだよ。あの子たちの行範囲は、私が必ずいると思うんだけど、気づかないなんてないよね……?
「あ、もしかして、ジェイド、あなた……」
「あれ? なんですか?」
「あなたが教えたんじゃないの? これ!」
ジェイドは軽く笑うとそのまま後ろを向いて出て行こうとした……。
のを許すわけはなく。
とっ捕まえて座らせる。それくらいは出來るよ。
「あのさぁ、ややこしくなるんだけど?」
「はい? 気づいちゃいましたか。だって、気になってるみたいでしたから。まさかソフィア様のを作るとは……」
「というと……?」
「お菓子作りが気になるようですから、軽く教えてやったんです。それだけですよ」
だから、それでどうしてジェイドを通さないといけないわけ!?
まさか、そんな縛りがあるわけも無く。って言うか、それはさすがにおかしいでしょ。
……、あー!
「噓ついてたわけだ! 最初から!」
「え? 何がですか?」
「これ作ったのはジェイド、あなたでしょ!」
そういう事か。結局渡しかたがわからなかったジェイドはこうなったわけだね。
まあ、よくあることだ。超遠回しに言ってくるから、いつも本心が見えないけど、実際は大したことない。今回だって、ほら…………。
「うわああ!」
「な、なんですか?!」
「いや、ごめん。なんでもないけど……」
いやいや、大問題じゃん! こいつ、私にお返しくれたわけか!
どうしよう、こんな遠回しに言われると思ってなかったから、そこまで考えなかったよ!
いや、どうするべきだ?! こういう時、なんていえば……。
「あ、あれぇー……? 今、お取り込み中かなー?」
「うわ! あ、な、なんだ、リリアーナか!」
「ひっ、あ、ごめん! なんかごめん!」
リリアーナの手には小さな箱が。これは……?
「フェリオスからー。付いてきてたから知ってるよね?」
「あ……。ごめんね、気づいてたんだ」
「うん。だからさ、自分じゃ渡せないけど、って」
そっか……。そうだよね。ちょっと、それはリリアーナに悪いかもしれないね。
でも、これはフェリオスも見てるかな……。私は魔力探知に集中させる。
「見つけた。その木の裏側。フェリオス!」
「いぃ?! 見つかった?!」
「みつかるよ。だって私、だれだと思ってるの?」
フェリオスは渋々出てきた。でも、私が集中するまで見つけられなかった。それって、ルアンナレベルだよ? いつの間に……。
みんなも長してるってことだろう。でも、思ってたより、みんなが大きくなってるみたいで、正直、把握しきれてない。
「そ、それ! 友達ってことで、いいよな?」
「もちろん。ありがと」
あれ……。フェリオスには、こんなに簡単に言えるのになぁ。どうしてジェイドには、お禮、言えないのかな。
やっぱり、私…………。
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