《金髪、青目の人エルフに転生!》第百十六話 必ず來るよね

無雙してちゃツマラナイ。互角の敵がいるからこそ、面白い。

「クララ!」

「おっと、させないよー?」

「たあっ!」

「うあっ?! ルアンナ?!」

クララの攻撃を避けるとルアンナがどこからともなく出現する。

こんな戦いは楽しい。くるりと回ってレオンの槍を摑む。レオンはお手上げというように肩をすくめて見せる。

さて、毎日のように稽古をしていて、結局冒険には全然行けていないうちに春になってしまったよ?

今日は悪魔を除くリーダーとだけど、たまにリーダー全員って時もある。もっと言えば、ルースたちと戦う事もある。

で、戦いが終わっちゃって、今日はもう暇なんだけど、どうしようかな? 特にこれといってやる事も無いまま、今日一日過ごすと言うのもどうかと思う。何しようか。ゆきちゃんと遊ぶのも良いかな。

なんて思いつつシャワーを浴びて、綺麗なワンピースを著た私は、髪を拭きながら外に行く。ゆきちゃんは私の使い魔ってわけじゃないから、召喚する事も出來ないし、歩いて探さないといけないんだ。

「そ、ソフィア様! そんな格好で歩いていてはいけません!」

「ん、ジェイド。って、ん?」

どこかおかしいだろうか? 私は考える。普通にピンクのワンピースを著ていると思うのだけれど……?

ふと、ある事に気が付いた。

「髪の事?」

「はい……」

「それだったら、よっぽどジェイドの方がおかしいと思うけどなぁ」

國のリーダーがパン咥えて走ってるってどうなのよ。遅刻しそうな學生じゃないんだからさぁ。

って言うか、何か方法なかったわけ? この世界は魔法ってものがあるし、何かしら方法はあると思うんだけど……。

「いや、これが移魔法け付けてくれなくて」

「なに? それ」

「學校に屆けるんですけど、マンドラゴラです」

どうやら、マンドラゴラを植えている特殊な鉢が移魔法を拒否してしまうとか。

「授業で使うらしいんですけど……。細かい事が知りたいなら、學校で待っていて!」

「あ、ちょっと……」

走っていってしまった。どうしようかな。何に使うのか知りたいけど、見に行くまでじゃ……。

あ、でも、ゆきちゃんは見つからないし、暇なんだから、行ってもいいか。私は移魔法で學校に飛んだ。

「はい、ではみなさん、まずは引き抜く方法です」

どうやら、マンドラゴラの扱い方を授業でやるそうだ。あ、私もやったなぁ。

で、さて、使いましょう、という時に、枯れている事に気が付いたとか。

仕方が無いので、畑の方にあるマンドラゴラを使う事にしたのだけれど、ここから取ってくると時間がかかるので、移魔法が得意なジェイドにお願いしたらしい。ここから歩いて行って取って歩いてきたらすごい時間かかるもんね。

で、じゃあ、という時にスカーレットがパンなんて渡すものだから、仕方無しに咥えていったとか。

いやいや、置いてくとかあっただろ。なぜそうなる?

どうやら、スカーレットが焼いたとかで、今食べてしかったのだろうと思って、などと言っている。

「マンドラゴラ……。そういえば、植がたくさん生える季節だもんね」

「そうですね……。あ、そうだ。お花見行きませんか?」

「な、なんて唐突に……」

「さっき、クララ様たちが行くって言っていて。で、ソフィア様をってくれと」

あ、クララ達が行くっていうんなら、當然行くにきまってるよ!

私が返事をすると、ジェイドは攜帯もどきを弄って連絡を始めた。

「ソフィアー! 綺麗だよー!」

「へぇ……。なんて花?」

「サクラだって。ソニア様が名付けたって」

そうだろうな。そのまんまだし。どっからどう見ても桜だもん。

にしても、お花見まであるのか。すごいなぁ。ソニア様はそこまでして日本の行事をやりたかったか。

ってことは、知らなかったけど、結構の數の行事がありそうだなぁ。あれ? なんで知らないんだ? お母さんやお父さんは、こういう行事は好きじゃなかったのかな?

まあ、そんな事は良いだろう。ここはエルフの森の中の、『花の都』と呼ばれる場所だ。ここに居るのはフェリオス以外のリーダー。フェリオスは、今頃リリアーナと居るんじゃないか?

私たちはスカーレットの作ったお弁當を食べながら談笑中。花なんかほとんど見てないね……。

「ゆきちゃん、この木の枝で遊ぼっか?」

「あ、ソフィア、何するの?」

「とっておいで、それ!」

私は木の枝をポーンと遠くまで投げた。ゆきちゃんはをしならせて跳んで行き、地面に著く前にキャッチして戻ってくる。犬のフリスビーなんかのイメージだね。

私がゆきちゃんをでていると、クララがやりたそうな目で見ているので、ゆきちゃんに『あのお姉ちゃんと遊んでおいで』という。

クララとルアンナはそっちに行った。ゆきちゃんも楽しそうだしいいだろう。

「でも、こういうときって、必ず魔族來るよね」

「あー、そうだね」

「なんだ、よくわかってるじゃん」

…………え?

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