《拝啓、世界の神々。俺達は変わらず異世界で最強無敵に暮らしてます。》拝啓、異常な者達。その裏側には何が?
❬大神父❭さんの元で修行を始めて4日目。今日は剣技の練習だ。
「ハカリ君はさ、雙剣のメリットを生かせてないよね」
「そうですか?」
雙剣のメリットとは何だろう?相手より攻撃の間隔が狹まって素早く攻撃できることくらいしか思い浮かばない。
「君の場合、相手からの攻撃を両方の剣を差させてけ止めるか片方の剣で弾くことしかしてないんだよね。でも、君の雙剣の防方法にはもう一つけ流し・・・・があるんだよ」
「け流し?」
「そう。ちょっと私に斬りかかってきてごらん?」
元々、雙剣は裝備していたので右手に持っていた剣を振り上げ左下へと振り下ろす。
すると、❬大神父❭さんは瞬時に持っていた武を一本の長槍から短めの二振りの槍へと持ち変えた。《アイテムボックス》を使い、収納と取り出しを高速で行ったのだろう。
そして、肩から斜めに❬大神父❭さんのを斬ろうとしていた俺の剣は❬大神父❭さんのにれる直前に槍にれ……剣の向かう方向が大きく変わった。俺の剣の切っ先を❬大神父❭さんもまた自らの槍の先でけ、見事に剣が左下へ向かおうとしていた力を真下へと流された。俺は思いっきり剣を振り下ろしていたため、剣の方向が予想だにしない方向へ変化したことにより制を崩した。
そこにすかさず首スレスレにもう片方の短槍を突き付けてくる。
「こういう防方法もあるんだよ。こうすれば相手の不意を突く反撃カウンターを打てる。《波濤ハトウノ型カタ》を覚えた君なら相手の攻撃の流れを読んでけ流すことも簡単なんじゃないかな?」
「そうですかね?」
「できるさ。というかそもそも君が神から授かった雙剣の基本の型は反撃を狙うのに長けてるんだよ。まあ、実踐あるのみだよ!」
大神父さんが魔法で二振りの槍をしまい、代わりに一振りの長槍を取り出した。
できるのか、あまり自信はない。まだ《波濤ハトウノ型カタ》も使えるようになっただけで使いこなせる・・・・ようにはなっていないのだ。
……でも俺には昨日の暗殺者との戦闘でヒントを得た新たな・・・技があった。まだ実用化できるのかは分からないが一か八かこの《け流し》をしやすくするために使えるかもしれない。
「じゃあお願いします!」
「分かった、行くよ!」
❬大神父❭さんがいたその瞬間。俺は❬因果逆転の魔眼❭を発した。そして俺は……
❬大神父❭さんが次に行う行の結果・・を視た。
昨晩、暗殺者に奇襲をけた際に理由は分からないが❬因果逆転の魔眼❭が勝手に発し、俺が致命傷を負う未來を視せてくれた。
驚くべきはこの勝手に発した點もそうだが今回はそこではない。魔眼が発した筈なのに魔力がいつもに比べると全く減っていなかった・・・・・・・・のである。
この事から俺は、❬因果逆転の魔眼❭は今現在から知りたい結果が起きるまでの時間に比例して使用する魔力が増えるのではないか、と推測した。
つまり……この法則を利用すれば戦闘全の流れは分からずとも相手に比べてかなり有利な條件で戦えることになる。しかも俺の魔力量ならば今までとは違い、一度の戦闘中に魔眼を何度も使える上に魔法をえて戦闘を行えるかもしれない。
この推測が正しく、この技を扱えるようになったならば……この技は大きな切り札になることを確信していた。
(さあ……どうだ!?)
魔眼で視えた景は❬大神父❭さんが槍の石突を俺の頭部に振り下ろす景だった。
その一瞬後、人間離れした速度で接近した❬大神父❭さんが魔眼で視えた行と全く同じきをした。槍を振り下ろすタイミング、速度全てがピッタリと事前に視えた姿と重なった。
(よし!使えた!!!)
「フッ!」
そして、攻撃をけ流す・・・・。け流せた。
「ほら、出來るじゃないか!」
とても裏技を使ったとは言えないが……だがこれも戦略の一つだ。別に良いだろう。
その後も次々と迫る槍をけ流して行く。正面からの刺突、右、左斜めから放たれる斬撃、さらに緩急をつけた不規則な攻撃に死角を突いた初見殺しの必殺の突き。だがそれらを全て魔眼で読み切り、防いだ。
その間にメキメキと俺の実力は上がっていった。いつの間にか魔力が切れている・・・・・のにも気付かずに俺は❬大神父❭さんの攻撃を防ぎ、更には反撃まで出來るようになっていた。
……いわゆる集中狀態、ゾーンにっていたのもあったのだろう。
だが確かに異常な速度で俺は長していた。朧気な覚だが俺のの制限が外れたような気がした。
しかし。
「ガッ……ハッ……」
勝負は突如終わりを告げた。俺のがこの戦闘についてこれなかったのだ。俺のは呼吸をする事をいつの間にか忘れ、一瞬気絶した。そしてその瞬間に❬大神父❭さんの攻撃が命中したのだ。
とてつもない威力の一撃を連続で喰らった俺はそのに風をいくつも空けられ地に伏せた。中からおびただしい量のが溢れだす。
心の底からの末端までが冷えていく覚があった。そして視界が暗黒にそまった。
し時は遡る……
「ねえ、あれ見なさいよルナ。カナタとおじいちゃんがまた戦ってるわよ」
「え?」
レナが指さした方向を見るとハカリ君がおじいちゃんに剣で斬りかかっていた。
「あ。おじいちゃん雙槍にしたね」
すると、ハカリ君の斬撃がおじいちゃんの槍によって方向を変えられていた。するとハカリ君の勢が崩れ、おじいちゃんがハカリ君の首もとに槍を突きつけた。
「あーあ。やっぱりああなっちゃうわよね。まぁ、おじいちゃん……❬大神父❭に勝てる人は絶対にいない・・・・・・から」
「うん……」
そう。もうこの世界には❬大神父❭に勝てる人などいない。たとえそれが神様・・であろうと。
「あ、もう一度始めたよ。おじいちゃん、手加減してるとはいえあの速さの攻撃は大人げないなぁ」
と、私が呟くとなんとハカリ君はその攻撃をけ流した。
「「え!?」」
二人して驚く。その後も何度もおじいちゃんが攻撃を仕掛けるがそれらを全てハカリ君は完璧に防するかけ流している。でも不自然なのはハカリ君がどこか違う所を見てるような……?
段々と❬大神父❭の攻撃が激しさを増していく。もう既に二人の人間離れした速度で繰り広げられる戦闘を目視することは難しくなっていた。魔法を使ってようやくまともに観戦できるレベル。
中庭を縦橫無盡に駆ける二つの影と二つの輝く銀の軌跡、そして同じく眩い一筋の銀の流星が流れる。
明らかに昨日までのハカリ君がけきれる攻撃ではなかった。攻撃の速度はもちろんフェイントをえた突き、攻撃をけ流すタイミングなんてわからない筈の無秩序に放たれる一撃一撃が必殺の威力を持つ刺突、生が反応できる速度ではない死角からの一撃。
それら全てをハカリ君はフェイントは一瞬で見抜き、逆に次の本命の攻撃を利用。反撃に繋げている。
規則などなく、もちろん防なんてさせるつもりのない理不盡な攻撃を全て読み切り一切の無駄なくけきっている。
死角からの攻撃は所々に確実に防できないタイミングで❬大神父❭が放っているのにどれも全て避けるかけ流している。まるで未來を知っている・・・・・・・・かのような……そんな戦い方だった。
「ど、どうなってるの?あれ……」
「わ、分かんないよ……」
姉妹揃って呆気に取られていた。……仕方のないことだと思うけど。
二人の攻防は途切れる気配がない……そう思った時だった。ハカリ君が急に苦しそうな表を見せたのだ。
そして……一瞬ふらついた。というか気を失った。激しい攻防の中、急に気を失ったのだから❬大神父❭の攻撃がたった一瞬で何発も當たる。元々、一撃一撃が必殺の威力をめていた刺突が同時に複數命中したのだ。
防勢を取っていないハカリ君のをおじいちゃんの槍が無慈悲に穿つ。
「ガッ……ハッ……」
「「……!!!」」
ハカリ君が地に伏せる。からの出が止まらない。
「ルナ!」
「う、うん!」
急いでハカリ君の元へ駆けていく。
「酷い怪我……!」
あまりの大怪我に息を呑む。そしてすぐに回復魔法をかける。傷はみるみるに治っていく。
「フゥ……。なんとか一命はとりとめたわね」
「良かった……。それでおじいちゃん?ハカリ君が死んじゃったらどうするの!?」
「いやぁ。彼があまりにも急に強くなってたからつい……」
おじいちゃんは両目の辺りにに包帯を巻いた顔に申し訳なさそうな表を浮かべた。
「でも……死んじゃったら彼はそこまでの人材だったってことじゃないか?」
彼は、❬大神父❭は申し訳なさそうな顔から一転、聖職者とは思えないどこか歪んだ笑みを浮かべた。一見いつも浮かべている笑みと変わらない筈なのに今はえもいわれぬ吐き気が込み上げてくる……。
この人はやはりどうかしている。既に生としての領域を超越してしまっているからこそ事を計る差しがおかしいのだ。
いつもは優しいおじいちゃんだけど……その深部にはとてつもない狂気を孕んだ超危険人でもある。
「明日はどんな長を彼は見せてくれるのかなぁ!実に楽しみだよ!」
そう満面の笑顔で言い放つと❬大神父❭はその場を去った。
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