《能無し刻印使いの最強魔〜とある魔師は來世の世界を哀れみ生きる〜》EP.3 魔師は住処を得る
思わず聞き返してしまった。今なんと言った?俺の耳が正しければこの刻印が"能無し"と言われた気がするのだが...........。
「その表、本當に知らなかったのだな。まぁ無理もない、君はまだ子供だ、知らなくて當然だろう」
「能無し...........か」
どういう因果でこうなった?確かに最初から全てをれる訳では無いが20年もすれば完全にれるようになる。まさかそのことを指摘されているのか?1に専念できる刻印よりも全部を等しく育て上げれる刻印が弱いと?
「まさか、この時代には星寶の刻印所有者がいないのか?」
「私が見た中ではお前が初めてだな。まぁ気に病むことは無い、いくら能無しとは言え強くなるはある」
「そ、そうか.............」
一応こんな反応をしておく。..........でも本當に星寶の刻印が能無し?これは調べてみないとどうも言えんな。
「さ、とりあえず行こうか、私の家に」
「.............ところで一つ質問したい」
「なんだ?」
俺が夢見た世界は鉄の塊が空を飛んでいた。でも今の現狀を見る限りじゃそんなに科學も発展していなさそうに見える。俺が座標を間違えるわけがないし、まぁ時代を設定できないという場合もあるが。
「鉄の塊が空を飛んだり、機械が言語を話したりしているか?」
「さっきから君はおかしなことを言うな。鉄の塊が空を飛ぶわけないし機械が言語を話したりもしないだろう。そんなもの見た事も聞いたこともない」
「..............そうか」
やっぱりそうか。どうりでおかしいと思ったのだ、つまり転移魔には時代の設定が出來ないということか。............俺ともあろう者が、見落としていた!
「こっちだ、付いてきてくれ」
◇
クルシュがレオについて行くと、そこは小さな村だった。その端に點在する木造二階建ての一軒家が、彼の家だ。ちなみにその左隣にはここら一を占める領主の館が建っている。クルシュはテーブルを挾んでレオと対面していた。
「改めて、レオ・ヴォルフォードだ。さっきは本當に助かったよ」
「別に気にしなくてもいい」
「じゃあ、早速質問だが親は?」
「いない」
「どうやって生きのびてきた?」
「心ついた頃から野生児だったからな。なんとか生き延びたのさ」
「ということは家もないのか?」
「無いな」
という設定にしておく。過去から転生してきました、なんて口が裂けても言えまい。
「苗字があるのは貴族だけじゃないのか?」
「いいや。それは違う。みんなしっかりと苗字を持っている、何年前の話だ?それは」
「確認したい、今の年號と年は?」
「ミュート暦1800年だ」
「その前は?」
「アシュア、その前がセナビスだ」
俺が生きていた時代の名前が出た。つまり俺は2つほど年號が更新される間を飛んできたようだ。
「アシュアとセナビスは何年続いた?」
「アシュアは9萬年、セナビスは10億年だが...........そんなことを聞いてどうする?」
「いや、しな」
俺が生きていたのがセナビス暦3000年、そこから9億9999萬7000年経ち、さらに9萬年経ち1800年が過ぎた、か。ふむ、約11億年眠っていた訳か。その中で星寶の刻印を持つ者が10人は生まれているはずだ。できれば話を聞ければいいが、生きているかも怪しいな。
「.........とりあえず君は親もいなければここから帰る場所もないんだな?」
「そういう事になるな」
レオはし顎をつまんで考えた後、クルシュに切り出した。
「.........分かった、君に命を救われただ、私が君の面倒を見よう」
「............ん?、待て、今なんて?」
「私が君の食住を保証すると言ったのだ。それが私が今、君にしてやれることだ」
「俺としてはありがたいが.............その、大丈夫か?々と」
「うん?何がだ?」
「..........いいや、何でもない。これからよろしく頼む」
そんなこんなでクルシュはレオの家に引き取られる事になった。
「さて、じゃあクルシュ、君はこれから私の、ヴァルフォードを名乗るといい。村には私の弟としておくからな」
「わかった。じゃあ姉さんとでも呼べばいいのか?」
「気恥しいから普通に名前で構わない」
「わかった」
そこからレオに家の配置を教えられた。幸運なことに2階には書斎があり壁一面を覆うように本がズラリと並べてあった。俺が転生をこの年にした理由の一つに知識を覚えやすい歳だから、という理由がある。どうせ遙か未來では俺の知識など到底通用もしないと考えていたからだが、この判斷がいいように働いてくれて良かった。
ひと段落著いて、俺は早速二階の書斎に籠ることにした。今は午前九時、軽めに行って晝時くらいに一段落するようにしよう。
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