《能無し刻印使いの最強魔〜とある魔師は來世の世界を哀れみ生きる〜》EP.40 魔師は襲われる

翌日、いつもの様に登校する。狙ってくるのは俺だ、レオとアリスを危険に曬すのは々まずい。よってこのことは伝えていない。

「みんな、ちゃんと出席しているな?エリルは今日諸事により欠席と朝から連絡があった」

エリルは今日は學園を休ませとある場所に向かわせている。今も『視界共有』でエリルの視線を見ているが上手く著いたらしい。

廊下を抜けた先の病室、ここはセルシャーダ醫院のセレスの病室だ。今日もセレスは起きているらしい。

「こんにちわ」

「まぁ、エリル君いらっしゃい。今日はクルシュ君は一緒じゃないのね?」

「うん、クルシュは學園に行ってるよ」

「あら、おサボリは良くないわよ〜?」

「う〜ん、セレスさんが心配で來ちゃった」

「まぁ、嬉しい事言ってくれるんだからっ!ウフフ」

と、セレスはニコニコとしている。今日も毒は施されていないみたいだな。

「ごめんね、リアさんじゃなくて」

「いいのよ。來てくれるだけ嬉しいわ」

「そういえば手、今日なんだってね?」

「ええ。上手く行けば病気が治るかもしれないって言ってたわ」

「良かったね。応援してるよ」

「ありがとう」

そう、これは病室を出た帰り道のことだ。

「え?僕も學園に行かなくていいの?」

「ああ。俺を殺せばリアの母親を生かして置く必要もないだろうからな。お前にはセレスの護衛を頼みたい」

「なるほどね。まぁ助けるなんてするわけないもんね〜」

そう言ってエリルは手を後ろに組む。

そう、助ける必要が無い。顔を見られた以上は殺すしかない、俺を殺したあとリアとセレスも殺されるのだろう。

「おそらく手と偽り即死の毒でも施すんだろう」

「なんとも古式な手だね。暗殺にはもってこいだ」

「おそらく醫者が面會にくる。その時がセレスの最後となるだろう。だからお前は明日の朝から醫院に向かってもらう」

「了解、必ずセレスさんは死守するよ。そっちも頼むね」

「ああ、任せろ」

昨日そう言った。念のために創造魔で鉄の剣を渡してあるが、まぁエリルなら特に問題ないだろう。神狼に勝てる奴はそうそういないからな。

今は普通にエリルは応対しているが、近くからおかしな魔力反応がするな、近づいてきている。

「セレスさんし寢た方がいいよ」

「え〜?大丈夫よ。元気だから!」

「じゃあちょっと............ごめんね」

エリルが手刀でセレスを気絶させ、ベッドに寢かせる。と、ちょうどその時、病室の扉が開いた。そこには眼鏡をかけ、白を著た男が立っていた。

「おや、先客がいましたか」

「どうも、セレスさんの娘さんの友達です」

「これはご丁寧に。私は主治醫のアマロと申します」

禮儀正しく折をつけて禮をしたその男、しかし魔力反応は偽れてないようだな。

「これからセレスさんを治療室に移させますので、退室願いますか?」

「うーん、最後まで一緒にいたいんだけどな」

「それは無理なご相談ですね。退室願えませんか?」

と、アマロが1歩踏み出した瞬間、エリルが隠していた魔力をし解放したのがわかった。

「良かったね、後一歩踏み出したらどうなっていたことか」

「.............なんの真似です?」

「とぼけないでよ、君の魔力反応がおかしいことぐらいわかってるの。正を現したらどうかな?」

「全く何言っているのか理解しかねますが」

「そう?じゃあ...........」

喋るより早く1歩踏み出して抜剣したエリルの攻撃は、しかし後ろに下がったアロマには當たらずそのまま虛空を切った。そのまま空中で遊ばせた剣の切っ先をアロマに向けた。

「へぇ、避けるんだね」

「困りましたねぇ........まさかあなたのような人がいるなんて。想定外もいい所ですよ」

「そう?僕は想定だよ」

「仕方ありません...........ねっ!」

魔力が解き放たれた瞬間、その空間が変わった。何も無い気味の悪い空間は、時空が歪んでいるような覚だ。

「ふーん、『時空隔絶』か。この時代にそんなの使える人いないと思ったんだけど」

「仕方ないのであなたのおみ通り正を曬して差し上げましょう..........」

瞬間、アマロのに変化が訪れる。皮が黒く染まり、頭部に二本の角、背中にはコウモリのような、いやそれ以上はある巨大な翼が現れ折り畳まれる。

「へぇ、魔族だったんだ」

「おや、その歳で我々のことを知っているのですか。博學ですねぇ」

ふむ、正は魔族だったのか。という事は今回の騒は魔族が関與していることになる。おそらく學園の方にもいるだろう。

「ちなみに最後だから教えてしいな。君は帝國と繋がってるのかい?」

「ええ。今回私たちを手招きしたのは帝國です。目的はニルヴァーナの末裔を全て殺すこと。あのセレスというも、今利用されているリアという小娘もね」

「じゃあもう1つ。殺すだけならなんでクルシュを狙うのかな?」

「我々が調べたところ、後々大きな影響を及ぼす危険因子でしたので。あのリアという小娘を利用して殺す予定ですよ」

「そう」

なるほどな、どうやって俺を調べたのかは知らないが。...........いや、おそらく學試験の時點ではもう観察していたのだろう。俺の予想だと園にもう1人の魔族がいるからな。

「あなたにとってセレスは赤の他人です。私は寛大ですのでクルシュという小僧を助けに行きたいなら行ってもよろしいのですよ?」

「あー、悪いけどクルシュには僕も勝てないからね。心配ないよ。それにセレスさんは僕の大事な友達のお母さんだからね。死なせる訳には行かないよ」

「そうですか、では死んでいただきましょう」

ふむ、そろそろ視界共有は切るか。こちらも來たようだからな。

ドガァァァァァン!!

けたたましい音と轟音が學園に響き渡った。発はおそらく囮、本命はもうすぐ來るか。

「な、なんだ!?何が起きたんだ!?」

「い、今音が聞こえたわ!」

「おいおい、どうなってんだよ!」

「お前達、落ち著け!靜かにするんだ!」

レオの聲で靜まり始めるクラスだが、その直後に廊下から複數の足音が聞こえ、教室の扉が蹴り倒された。

「おらぁ!くなぁ!」

「なんだ貴様ら!」

くなって言っただろ!狀況がわからねぇか!?」

レオが辺りを見回すと、既に廊下側の窓からも武裝した男達がこちらに魔法を放つ準備をしている。

「.........要件はなんだ?」

「この中にクルシュ・ヴォルフォードっていうガキがいるはずだ。そいつを出せ」

「出せと言われて出すとでも思っているのか?」

「ん?よく見たら、お前は『孤高の獅子』じゃねぇか!ハッハ!なんでこんな所にいるんだよ!ええ!?」

「黙れ、貴様などに関係はない」

「という事はお前の弟ってわけか。まぁ別に喋らなくてもいいぜ、その場合お前の教え子が1人ずつ死んでいくだけだからなぁ!」

と、リーダーらしき男が窓側の男に指示した瞬間、魔力が練られ始める。その矛先はクラスの1人の男に向けられていた。

「や、やめろ!」

「じゃあ出せよ。そうすれば命は助けてやる」

「.............」

「あ、てめぇらの中の誰かが言ってもいいぜ!その場合も助けてやるからよ!」

と、男がそう言った後に全員の顔がし変わった。.........さて、どうしたものか。

クルシュ、まさかのピンチ!?クラスメイトは彼のことをチクるのか!、チクって人を売る最低なヤツが出てくるのか!。そしてエリルは大丈夫なのか!?次回!クルシュ、死す!デュエル、スタンバイ!

とは行きませんよ。

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