《自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十數年酷使したはいつのまにか最強になっていたようです〜》第18話:最悪な場面を常に想像しろ?そんな最低な考えはトロールにでも食わせてろと思っていた時期もあったなぁ
先にいたのは俺たちだ。
俺は真っ直ぐにベリアルへ突っ込んだ。
その勢いのまま右手を振るい……空を切る。
ここからを回して左踵で相手の顔面へ……防がれた。
カウンターを恐れて一歩下がる。
「ほう、なかなかやりますね」
「……まぁ化け相手に修行したからな」
こいつも喋れるのか。
ちょっと厄介な相手かもしれないな。
ちらっとリムを見ると、思いっきりラッシュ中だ。
ありゃ骨まで持ってかれるだろう。
「余所見とは余裕です……ね!」
「うぉっ!」
ガスン!
咄嗟に両手をクロスさせて防したのが幸いだった。
ベリアルの拳は重い。油斷してたら俺が骨まで持ってかれちまうな。
あぶねぇあぶねぇ。
「ご忠告……どうも!」
すぐに間合いを詰めて蹴りをれる。
しかしそれはベリアルの蹴りで止められた。
だがこれで終わりじゃない。
蹴り上げた足を地面に下ろすと同時に踏み抜き、勢いをつける。
空いたに拳を打ち付け、さらに連打だ。
「うおおおおお!」
ベリアルも連打で応戦してきやがった。
だが手數ではこっちが上か。
何発かいいのがってるはずだ。
「小癪なマネをぉぉぉ!!」
ベリアルがんだと思えばさらに回転を上げてきた。
まだだ。まだ追いついてきてない。
「まだまだまだぁぁぁ!!」
俺もさらに手數を増やしていく。
だんだん追いつかなくなってきたベリアルのに俺の拳が打ち付けられる。
このまま行けば俺の勝ちだ。
一瞬ベリアルがよろけた。
ここだ。ここで決める。
「うぉらぁ!!!」
スカッ
けない空気を切る音がした。
いやタイミングはバッチリだった。
間違いなく當たるタイミング。
だがそこにベリアルはいなかった。
「人間風が……」
聲がした方を見ると、ベリアルが空中に浮いている。
なんだよそれ。そんなんありかよ。
ベリアルがの混じった唾を吐くと、俺に向かって急降下してきた。
なんとかそれを避けるが、すぐに追撃が來る。
くそっ。避けるので手一杯か。
「ほらほらぁ!先程までの威勢はどーしたぁぁぁ!」
我慢だ。我慢の時だ。
俺はいつでも冷靜な男。
この攻撃を避け続けてれば絶対にスキが出來る。
そこにカウンターだ。
「ふん、だんまりか。ならばそのまま死ね」
ベリアルの両手に魔力が集まっていく。
おいおいおい。さすがに遠距離は聞いてねーぞ。
キュイーンーー
「魔連弾」
パパパパパーー
なんだよあの量!くそっ!!
紫の魔弾が俺をめがけて降り注いで來る。
最初の2,3発を避けたが……やべぇな。
上下左右前後、こりゃ逃げ場がねぇ。
「フハハ!チリとなれぇ!」
「ふっ!ぐっ!!」
目の前が砂埃と煙で見えなくなる。
それでも弾は俺を毆りつけてきた。
耐えるしかない。
……耐えられるのか?
………………
「ふん。人間にしてはよくやったか。あとは魔王様のーー」
「おう。勝手に殺してんじゃねぇよ」
「なっ!」
「おるぁ!」
バキッ!
俺はベリアルの翼をもいでやった。
これでこいつはもう飛べないだろう。
砂埃が役に立った。視界を潰してくれるとは有り難い。
「きぃさぁまぁ!!」
「いやー、実際危なかったぜ?」
服なんかボロボロだ。
ほんとじーさん達には謝しかない。
力の使い方を學んだのは、俺自の長でもあるからな。
「さてと。このまま泥仕合と行こうじゃないか」
「殺す……魔王様の前で恥をかかせた罪!絶対に殺す!」
ベリアルの筋が大化して一回り大きくなった。
まいったな。こんだけデカイ奴が毆ってきたら俺は耐えられるか?
……答えはNOだ。
「ジネェェェェ」
ズガァァン!
「おっとぉ」
……だから避ける。
筋が増大すればその分スピードは落ちる。
それならヒットアンドアウェイみたいに、こっちは隙だけを突いていけばいい。
「グァァァアアア!!」
ズガン!ズガン!!
「ほいよっ」
メゴッ
「グァァッ」
俺はベリアルの攻撃を華麗に捌きながらカウンターをれていく。
相手はもう膝にきてるな。
そろそろトドメだ。
ベリアルが一瞬制を崩した。
ここで決める!
「食らいやがれ!熱暴拳ギャラル」
ドゴァ!
……なんだ?何が起きた?
毆ったはずの俺がなんで地面に倒れてるんだ?
「ぐっ……かはっ」
最悪だ。こりゃ肋骨を何本かイかれてる。
ベリアルの方へ顔を向けると……なるほど。
さっきのよろめいたのは演技だった訳か。
「ふん。人間など一撃でこのザマだな」
よく言うわ。その人間に追い詰められてたくせに……っと。
このザマだと俺の方がかっこ悪いな。
リムも魔王とやらとまだ戦っている。
なら答えは1つだ。
勝つしかない。
「あぁ。なかなかいいのくれたじゃねーか」
足がガクガク震えながらもまっすぐ立ち上がる。
ここで弱みを見せたら終わりだ。
気持ちで負けることだけはあっちゃいけない。
「ほう?満創痍でよく立てただ」
ベリアルがゆっくり構えた。
俺に打てるのはあと一撃か。
しっかり合わせたカウンターを狙おう。
あとはり口にある回復ポーションを飲めばリムの助けにもれるな。
「はっ。負けられない戦いってやつだな」
威勢良く返す。後はこのが持つかの賭けだ。
ベリアルが構えを解かずに、そのまま口を開いてきた。
「それはこちらも同じだ。貴様らのように世界を滅ぼす存在は許しておけん」
「よく言うぜ。そっちが人間を滅ぼすんだろ?」
まったく。俺たちみたいな善良な市民相手に何を言ってるんだ。
俺は俺の約束を果たす。
リムの方へ目線を向けると、まだ激しい戦いは続いている。
早く助けに行かなくちゃな。
「何も知らぬ愚か者……死ねぇぇぇぇい!」
ベリアルが突っ込んできた。
俺の正面にきた瞬間に視界から消える。
だが見えてるぜ?俺の予知眼ビジョンアイにはな!
俺はその場にしゃがみ、後ろからくる拳を避ける。
そのままを半回転し、足に力をれ地面を踏み抜いた。
「なっーー」
「熱暴拳ギャラル!」
ゴパァン!
弾け飛ぶ音がした。
拳はを貫いたがあり、腕を伝わってが流れている。
綺麗なカウンターが決まった。
「うごっ……ぐふっ」
「まだ生きてるのか。すげぇな」
腕を引き抜くと音を立てて崩れ落ちるベリアル。
だがまだ意識はあるようで、こっちを睨んでいる。
もうこいつはくことはないだろう。
あとはリムを助けて、旅のエンディングを迎えるだけだ。
「貴様……本當に……何も……」
何かを言いたげな顔をしながら腕をばしてくる。
それを足であしらうと、そのままベリアルはかなくなった。
……俺の勝ちだ。
會話が出來る相手を殺すのは本當に嫌なもんだ。
意思がある分、心にも響く。
目的のため……すまんな。
「さてと、リムを助けに……うん?」
リムの戦いも佳境にっているのだろう。
肩で息をしている魔王に対して、油斷なく構えているリム。
リムも多は傷ついているが、魔王程ではない。
むしろ俺たちは魔王を相手にしていたのか。
だがそれ以上に違和が俺を襲っていた。
り口に誰かいるのだ。
1人ではない。3人……いや見たことがある3人だ。
その3人は俺たちの荷を漁っている。
あ、そのポーションは結構高いやつ!
クソっ!全部飲みやがったのか!!
「おい!てめーら何してる!」
俺が急に大聲を出したせいだ。
リムが驚いたように振り返り、その隙に魔王から一撃貰ってしまった。
慌ててリムが吹っ飛んだ方へ駆け寄りキャッチする。
壁に衝突しなくてよかった……。
すまんリム。驚かせるつもりはなかったんだ。
「あ?全部てめーのせいだろおっさんよぉ!!」
元兇が聲を上げた。
その3人は俺たちの回復ポーションを一通り飲み終えると、元気良さそうに立ち上がった。
やべぇな。俺に手元には中級ポーションしかない。
俺のせいでダメージを負ったリムは休ませたいが、この狀況で俺は勝てるのか?
そうだ。最悪なタイミングでザブラ達がしてきたんだ。
銀河戦國記ノヴァルナ 第2章:運命の星、摑む者
『銀河戦國記ノヴァルナ』シリーズ第2章。 星大名ナグヤ=ウォーダ家の新たな當主となったノヴァルナ・ダン=ウォーダは、オ・ワーリ宙域の統一に動き出す。一族同士の、血縁者同士の爭いに身を投じるノヴァルナ。そしてさらに迫りくる強大な敵…運命の星が今、輝きを放ち始める。※この作品は、E-エブリスタ様に掲載させていただいております同作品の本編部分です。[現在、毎週水曜日・金曜日・日曜日18時に自動更新中]
8 190地球連邦軍様、異世界へようこそ 〜破天荒皇女は殺そうとしてきた兄への復讐のため、來訪者である地球連邦軍と手を結び、さらに帝國を手に入れるべく暗躍する! 〜
※2022年9月現在 総合PV 150萬! 総合ポイント4500突破! 巨大な一つの大陸の他は、陸地の存在しない世界。 その大陸を統べるルーリアト帝國の皇女グーシュは、女好き、空想好きな放蕩皇族で、お付き騎士のミルシャと自由気ままに暮らす生活を送っていた。 そんなある日、突如伝説にしか存在しない海向こうの國が來訪し、交流を求めてくる。 空想さながらの展開に、好奇心に抗えず代表使節に立候補するグーシュ。 しかしその行動は、彼女を嫌う実の兄である皇太子とその取り巻きを刺激してしまう。 結果。 來訪者の元へと向かう途中、グーシュは馬車ごと荒れ狂う川へと落とされ、あえなく命を落とした……はずだった。 グーシュが目覚めると、そこは見た事もない建物。 そして目の前に現れたのは、見た事もない服裝の美少女たちと、甲冑を著込んだような妙な大男。 彼らは地球連邦という”星の海”を越えた場所にある國の者達で、その目的はルーリアトを穏便に制圧することだという。 想像を超えた出來事に興奮するグーシュ。 だが彼女は知らなかった。 目の前にいる大男にも、想像を超える物語があったことを。 これは破天荒な皇女様と、21世紀初頭にトラックに轢かれ、気が付いたら22世紀でサイボーグになっていた元サラリーマンが出會った事で巻き起こる、SF×ファンタジーの壯大な物語。
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