《死に戻りと長チートで異世界救済 ~バチ當たりヒキニートの異世界冒険譚~》第86話『そして現る黃金の夜明け』
忍刀を手にれた後は、ほとんど深淵のダンジョンに篭って修行していた。
レベルアップはもちろんだが、どちらかというと有用なスキルを探すのに時間をかけたかな。
膨大なスキルの中から選んで習得しては試して、ダメなら次を習得して……というのをデルフィと二人で延々と繰り返した。
たまに気分転換でエリックじいさんの元を訪れ、ゲームをやらせてもらったりもしたけどね。
一時期デルフィが攜帯ゲーム機のパズルものにハマってたな。
やっぱの人は好きなんだな、パズルゲーム。
もちろんゲームと訓練だけしてたわけじゃなく、一応週に一回は地上に戻って、薔薇の戦士連隊の隊作業をを進めてたけどね。
隊希者はエイラン地區に來てもらうことにしてたけど、月に一回はテキロに乗って各地を回ったりもしたよ。
なんだかんだ一番忙しい周回だったと思う。
そして訓練の中で切り札になりそうなスキルを3つ見つけた。
そのうちのひとつが消費型スキルの<起死回生>だ。
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<起死回生>
HPが0になると、一度だけHP/MP全快で復活できる。
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消費型スキルはスキルレベルがない代わりに、一度使用すると使えなくなる。
通常であればもの凄く運が良くて、一生に一度使えるかどうかってスキルだが、俺の場合はお稲荷さんの加護があるからね。
消費しても覚え直すことが可能だ。
だったら何度も繰り返し習得しなおせば、<決死の一撃>とのコンボで楽勝じゃん! って思ったんだが、殘念ながら消費したスキルは1週間=8日経過するまで習得できないという縛りがあるらしい。
つまり、今回のバトルで使えるのは一回だけ。
「……なんですのん、その反則みたいなのは」
コンちゃんがスネたような目でこちらを睨んでくる。
「へへ、悪いね。第二ラウンド開始ってことで」
「せやけどショウスケはんの力だけで勝てますやろか? 攻撃パターンは結構読めてきましたよって、今までみたいに當たる思わへんほうがええよ」
「悪いけど、第二ラウンド一発KOってじで終わらせてもらうよ」
「奧さんの力もなしに……?」
コンちゃんがしバカにしたような視線を送ってきた。
「ところがどっこい」
その時、霊山ウカムの麓で大発が起きる。
「……なんですのん?」
「自だよ」
俺の合図でデルフィを乗せたテキロが味方から離れて敵陣の中央上空に移し、俺が<決死の一撃>を放ったあと、デルフィは気合で意識をつなぎつつ敵のど真ん中にダイブ!
テキロは一旦その場から退避し、デルフィが<自>を発。
もちろん<自>で<起死回生>が発することは確認済みだ。
この実験にはエムゼタシンテ・ダンジョンのダンジョンコアである真島が協力してくれた。
有り余るDPで専用のフロアを作ってもらい、そこでヤバそうなスキルは実験しまくったのだ。
一応ダンジョンのフロアは外界から隔絶された異世界だからな。
デルフィの<起死回生>が発し、共有分のMPが回復する。
全快狀態だと500萬を超えるMPチート……っつーか、MP神だな、もはや。
「それでもまだ足らへんはずやで?」
確かに今の段階で<決死の一撃>を撃っても與えられるダメージは200億強だから、さらに倍近いダメージが必要になる。
そこで俺は懐から赤いカードを取り出した。
コンちゃんが訝しげな視線を送ってくる。
「さっき訊いたよな? 俺一人の力で勝てるのかって。答えはノーだ」
そして手にしたカードが消える。
「ラストバトルってのは仲間みんなで戦うもんだぜ?」
二枚目のの切り札は<MP譲渡>
薔薇の戦士連隊全員に覚えてもらった、消費型スキルだ。
一度だけ任意の相手に殘りMPの半分を譲渡できる。
そして三枚目の切り札が<保有MP限界突破>
これにより俺は譲渡されたMPを無制限に保有できる。
「俺の勝ちだ!」
コンちゃんの前に立った狀態で、俺は右手に刀を持ったまま両手をあげる。
「みんなのげん……魔力を、オラに分けてくれぇ!!」
さっき手にした赤いカードは隊員専用の急連絡用収納庫を使った急通信票だ。
俺があの赤いカードを『収納』した瞬間、隊員ので『収納』魔を使える者全員がそれを察知できる。
『収納』を使えない者への連絡網もちゃんとあるので、一萬人を超える隊員のほぼ全員が俺に魔力を提供してくれるって寸法だ。
これに関しては事前に取り決めをしていたので、すぐにMPが増え始める。
コンちゃんの前に立つ俺は、勝利を確信した表で彼を見據えた。
しかしコンちゃんは、不敵な表を浮かべている。
「確かに次の一撃喰ろうたらウチの負けみたいやねぇ」
「そういうこった! 時間かけて準備した俺の苦労がやっと報われるってもんだよ」
「……せやけど、喰らわんかったらえんとちゃうやろか?」
「おいおい、コンちゃん忘れたのかよ? <決死の一撃>は回避不能だぜ?」
「せやったねぇ……」
その時、コンちゃんの口の端が歪いびつに持ち上がった。
「でもな?」
言うが早いか一瞬で踏み込んだコンちゃんは、目の前で無防備に両手を上げて立っていた間抜けな標的の首筋に齧かじり付いた。
鋭い牙は容易く皮を裂き、を抉り、強靭な顎が容赦なく骨を砕く。
さらにコンちゃんはを捻り、咥えたと骨を食いちぎった。
首のほとんどを食いちぎられ、どうと倒れる俺だった塊。
コンちゃんはその塊を見下ろし、口から獲のを垂らしながら得意げな笑みを浮かべる。
《攻撃される前に倒したったらええ思うねん》
勝利を確信したコンちゃんだったが、ふと、口の中にあったはずの塊のが消えたことに気づく。
口の端から滴り落ちていたも、そして今の今まで目の前にあった俺だった塊も。
「殘念、幻影だ」
「なんやて!?」
コンちゃんが慌てて振り返り、今まで見せたことのない驚きの表を向けてくれた。
「せやかて噛みちぎった歯ごたえはしっかりと……」
悪いが俺は、あの『幻想の魔道士』ヘクターを超える魔法使いなんだぜ?
「ま、コンちゃんの考えた通り、この一撃の欠點は時間がかかることだな」
時間稼ぎに上手く引っかかってくれて助かったよ。
コンちゃんは慌てて構えたがもう遅い。
既に隊員からけ取ったMPは500萬を超えた。
半分ずつとはいえ、一萬人超の隊員から集めたMPとほぼ同量のMPを1人で擔うデルフィまじMP神だわ。
合計MPだけで1000萬超え。
俺の素のHP/MPなんて誤差みたいなもんだな、こりゃ。
そして400超えのレベルとスキルレベルの10をかけて400億。
こうしている間にも<MP譲渡>は続いているが、もう充分だ。
「じゃあな、コンちゃん。しんどかったけど、楽しかったよ」
俺は<決死の一撃>を放った。
そして直撃を喰らったコンちゃんは姿を消した。
《おつかれさん。ほなさいなら……》
その寸前、コンちゃんが優しく微笑んだような気がした。
「ん? 罅ひびが……」
山頂に広がる罅という名の闇が、ポロポロと剝がれるように消えていく。
その剝げたところからしずつが差し込んできた。
ふと気になって麓の方を見てみると、妖怪どもも同じように消滅していっているようだ。
「ふう……、終わったみたいだな」
半分以上罅が消えたあたりで、朝日が昇っているのに気付いた。
八千メートル級の山頂から見える日の出ってのは、なかなか見ごたえがあるな。
罅はある程度剝がれたものの壁の向こうの景は全く見えず、日だけがし込まれている狀態なんだが、逆にそれが神々しい。
「ご來ってやつかね」
振り返って再び麓を見た。
妖怪どももあらかた消えたようで、麓からなにか近づいてくるのが見えた。
「ありゃ、テキロかな」
おそらくデルフィを乗せたテキロがこちらに向かっているのだろう。
罅が消えていくにつれ、穏やかで、清々しい気分になってくる。
もうしでデルフィに聲が屆くかな。
そう思い、罅が完全に消えるのとほぼ同時ぐらいだっただろうか。
背中に強いを浴びながら、俺は眠るように意識を失った。
**********
「おつかれさんじゃったの」
「あ、やっぱここに來るんだ」
お稲荷さんの待つ白い空間。
ここに來るのは何度目だろうな。
なんだかずいぶん懐かしい気がするよ。
「えーっと、いちおう世界救済功ってことでいいのかな?」
「うむ。見事達じゃな。十周はすると思うとったでな。見事じゃ」
ま、トライ・アンド・エラーで引きこもりのゲーマーの右に出る者はいないってことだな。
「そういやコンちゃんは?」
「コンちゃんは別の現場じゃな。よろしく言うとったぞ」
「そっか……。俺の方からもよろしく伝えといてよ」
「うむ」
「で、俺はこれからどうなるの?」
「無論、元の世界に帰るのじゃよ」
「やっぱりかー」
「おや、今回は駄々をこねんのか?」
「まあ、何となくそんな気はしてたからね。前にお稲荷さん言ってたっしょ『重要なのは元の世界の生活と、元の世界に殘してきた家族だ』ってさ。だから、全部終わったら元の世界に返されるんだろうなって」
「そうか。覚悟ができておるならそれで良い」
「あー、一応聞くけど、こっちの世界に殘る選択肢ってのは……?」
「ない」
「ですよねー……。あ、そしたらさ、こっちの世界ってこの後どうなるの? もしかして俺ってば異世界の勇者として賢者サンペーみたいに後世に名を殘したりとか?」
「殘念ながらそれはない。何度も言うがこれは罰じゃ。異世界とは言え名聲を得るようなことはない」
「ふーん。じゃあどうなんの?」
「あと數日、6月22日を迎えた段階でまた1年前に巻き戻りじゃ。そしてお主の存在はなかったこととしてもう一度やり直される」
「えっと……もしかしてみんな俺のことは……?」
「忘れる。お主が関わったすべてのことは無かったことになる」
「……ちょっとキツイな、それ」
「いうたじゃろ? これは罰じゃ。お主が勇者として崇められるのはあと數日だけじゃな」
自分があの世界に現れなければ……。
そう思って想像を巡らせてみると、し……いやものすごく寂しい気分になってくる。
突然見知らぬ世界に放り出されて、何回も死んで、んな人と出會って……。
ダンジョンを攻略したり、ゴーレム狩りまくったり、ハリエットさんを助けるためにドラゴンの群れと戦ったり……。
……ん? ハリエットさん?
ちょっと待て、それだとハリエットさんは……。
「ちょ、お稲荷さん!! 俺がいないってことはハリエットさんは?」
「ハリエット……? ああ、あの魔士ギルドの娘か」
「そうそう!! 俺がいないってことはハリエットさんがヘクターに……!! それって何とかならない?」
「ほうほう、この場で他人の心配を出來るとは、隨分長したもんじゃな」
「で、どうなのさ? 何とかならないの!?」
「ふむ、ワシもあの娘のことはし哀れに思うておったからの。なんとかしといてやろう」
「なんとかって……大丈夫?」
「そうじゃな、あの武屋と寶飾屋に無理やり連れて行かれた娼館で魔のに一目惚れ、というところでどうかの?」
「そんな簡単に行く?」
「うーむ、あまりこのことは言いたくなかったんじゃが、全てなかったことになるといっても、一度起こってしまったことを完全に消去させるということは困難なのじゃよ」
「えっと……どゆこと?」
「記憶は完全に消せても、強いなどはほんの僅かならが殘ってしまうんじゃ。例えば一度惚れた相手には好意を持ちやすくなる、といった合にの」
「ほうほう」
「おそらくじゃがあの魔道士も娼館と魔の娘との関連を無意識のにじ取って、友人からのいに乗りやすくなるじゃろうな。會えばお互いに惹かれ合うじゃろ。まあワシもし介してやるでの。ちっとはワシを信じろ」
「そっか……。うん! ありがとう、お稲荷さん!!」
俺のことをみんなが忘れるってのは相変わらずキツイけど、それでもハリエットさんや、結果的にヘクターとアレシアも幸せになれるってことがわかってちょっと気分も落ち著いてきたわ。
「えっと……、じゃあ境界の罅ひびはもう現れないの?」
「いや、それに関してはし考えがあっての」
「考え?」
「ふむ……。そろそろ箱庭を広げようと思っての。同じ時期に罅を発生させて、そこから先に進めるうようにしようと思っておる」
「百鬼夜行は?」
「さすがにあれは発生させんよ。ただ、危険な土地にするつもりじゃからの。命知らずの開拓者が未開の地を切り開く冒険譚がいくつも生まれるじゃろうな」
「うわー楽しそう!! やっぱ殘っちゃダメ?」
「駄目じゃ」
「ぐぬぬ……」
そこでお稲荷さんが軽く咳払いし、居住まいを正した。
そして、俺の目の前にステータスが現れる。
うーん、改めて見ると、完全に人外だな、俺。
「さてと……、では報酬の話に進もうかの」
「あ、そういやそんな話あったね」
「いらんのならこのまま帰ってもらってもええんじゃが」
「いえ、頂きます! ……で、何を頂けるんで?」
「ふむ。ステータスから好きなものをひとつ、持って返ってよい」
「ステータスから? たとえばお金とかスキルとか?」
「そうじゃ。これは最初から決めておったのじゃが、先に言えば報酬目當てで活すると思うたでの。黙っておったのじゃよ」
「ふーん。まあいいけどさ。何でもオッケーなの?」
「うむ。能力値でも、所持品でも、スキルでも、所持金でも、どれかひとつだけじゃがな」
「うーん、例えば能力値だとどうなんの? 俺って元の世界じゃ人外レベルの強さになってると思うんだけど?」
「能力は評価制じゃからな。お主の世界に合わせて最適化されるぞ。例えば力を選んだのなら世界レベルのトップアスリート並の力に、賢さを選んだなら世紀の天才レベルじゃな」
「じゃあ魔力は?」
「超能力になるかの。SSSでユリなんとかレベルじゃ」
「うわぁ……。じゃあお金は?」
「1G=1円じゃな」
「ん、それって相場的に合わないような……。俺の覚じゃあ1G=100円ぐらいだと思うんだけどなぁ」
「贅沢言うでない。それでもお主、十億以上持っておろうが」
「まあね。じゃあスキルは? たとえば魔法とかってどうなるの?」
「魔法は魔力がないと意味がないからのう。能力値で魔力を持って帰ればスキルは持って帰れんし、スキルだけ持って帰っても使いにならんじゃろう」
「うわ、意味ねー。あ、”死に戻り”はどう?」
「ありじゃよ。ただし、戻れるのは”その日目覚めた所”からじゃ。さすがに箱庭世界と同じレベルでの時間の巻き戻しは無理じゃからの」
「いや、それでも充分すげーよ!!」
「で、決まったかの?」
「うん。いろいろ興味本位で確認しといて申し訳ないけど、考えるまでもなく一択だったわ」
俺とお稲荷さんは、さっきから俺のステータスを一緒に見ながらやんややんやと喋っている。
そして俺は希の項目を指した。
「ふん……また面倒なものを……」
「無理?」
「いんや。お主のみ、葉えてしんぜよう」
「……でも大丈夫かな?」
「何を心配しとるのか知らんが、報酬はこちらの世界に最適化されると言うておろうが。心配はいらんよ」
「そっか、ありがとね」
「うむ。ではの」
「もう、會うことはない?」
「どうかの。まあスーパーの安でええから、たまに揚げさん供えとけ」
「わかった。じゃあね」
**********
俺は今、病院からの帰り道を歩いている。
発見から丸一日意識を失ってたらしいが、結局はただの脳震盪ってことで、後癥の心配もないんだとか。
妹や両親がすげー心配してくれたよ。
退院の日、両親は家まで送ってくれるって言ってくれたんだが、何となくひとりで歩きたかったんで斷った。
帰ろうとしたら雨が振り始めて、困ってたら看護師さんが傘をくれた。
忘れの傘が大量にあって、捨てても捨ててもたまっていくから貰ってくれって言われたので、遠慮なく頂いた。
ただ、この時俺は「あ……」とか「う……」とかしか口から出てこなくて、お禮も満足に言えなかった。
結構前の忘れらしく、ちょっとホコリが溜まってたけど、問題なく使えたよ。
相変わらずけない話だが、小遣いをもらったので、スーパーに寄って油揚げを買った。
商品を渡して金を払うだけなのに、レジで自分の順番が回ってきて店員さんと目が合ったら、心臓が飛び出るぐらい怖かった。
<恐怖耐>がないこと忘れてたよ。
スーパーから出ると雨が上がってたので、傘を閉じて歩いた。
ふと、細剣でも使ってみようと傘を剣に見立てて振ってみたんだが、自分でもビックリするぐらいのへっぴり腰だったよ。
あっちの世界じゃあれだけ華麗にけてたのにな。
道行く中學生に見られていたようで、指さされて笑われたよ。
向こうの世界じゃこんなこと屁でもないと思うんだけど、<神耐>がない俺にとって、人から笑われるってことは死にたくなるぐらい恥ずかしいことらしい。
自分でもビックリするぐらい鼓が早くなり、顔が熱くなった。
傘と油揚げをもってトボトボ歩く。
ふと空を見上げたら、どんよりと曇っていたよ。
「夢だったのかなぁ……」
あっちの世界での出來事が本當のことなのか、頭打って倒れた時に見た都合のいい夢だったのか、正直わからない。
ひとつだけ確かなことがあるとすれば、それは俺がなんの取り柄もないバチ當たりな引きこもりのニートってことだけだ。
銀河戦國記ノヴァルナ 第2章:運命の星、摑む者
『銀河戦國記ノヴァルナ』シリーズ第2章。 星大名ナグヤ=ウォーダ家の新たな當主となったノヴァルナ・ダン=ウォーダは、オ・ワーリ宙域の統一に動き出す。一族同士の、血縁者同士の爭いに身を投じるノヴァルナ。そしてさらに迫りくる強大な敵…運命の星が今、輝きを放ち始める。※この作品は、E-エブリスタ様に掲載させていただいております同作品の本編部分です。[現在、毎週水曜日・金曜日・日曜日18時に自動更新中]
8 190【洞窟王】からはじめる楽園ライフ~萬能の採掘スキルで最強に!?~
【本作書籍版1~2巻、MFブックス様より発売中】 【コミックウォーカーで、出店宇生先生によるコミカライズ連載中】 【コミック1巻~2巻、MFC様より発売中】 サンファレス王國の王子ヒールは、【洞窟王】という不遇な紋章を得て生まれた。 その紋章のせいで、ついには父である王によって孤島の領主に左遷させられる。 そこは當然領民もいない、草木も生えない、小さな洞窟が一つの孤島であった。 だが、ヒールが洞窟の中でピッケルを握った瞬間、【洞窟王】の紋章が発動する。 その効果は、採掘に特化し、様々な鉱石を効率よく取れるものだった。 島で取れる鉱石の中には、魔力を増やす石や、壽命を延ばすような石もあって…… ヒールはすっかり採掘に熱中し、いつのまにか最強の國家をつくりあげてしまうのであった。 (舊題:追放されたので洞窟掘りまくってたら、いつのまにか最強賢者になってて、最強國家ができてました)
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