《外れスキルのおで最強へ 〜戦闘スキル皆無!?どうやって魔王を倒せと!?〜》第13話 人里目指して…30キロくらい? (1)
「…まさか、勇者達が結界を破ろうと、本気の攻撃を叩き込んで、山を吹き飛ばしたのか?」
 長時間フリーズしていた聡は、漸く答えを導き出し、納得する。
 トイフェルから聞いていた勇者達の実力からすれば、山1つは言わずに5つくらいなら簡単に消せそうなので、間違いないだろう。
「そうなると、周囲の地形は完全に変わってると考えるべきか。なんなら、植生も変わってるだろうな〜。」
 漸く外に出られたかと思いきや、いきなり自の持つ報とは違う現狀を目の當たりにし、『トホホ…』とつい口に出してしまう聡。
「仕方ないな。ならこういう時は、古代文明の位置を覚える時の基本、文明は大河のそばで栄える、を流用して、川でも見つけて下流に行くしかないか。」
 ブツブツと獨り言を言いながら、聡は脳裏にリストを呼び出し、早速トイフェルが持っていた財の1つ、とある特殊技により魔法の力が込められた、魔道マジックアイテムである、『河川、絶対探し出す君』を取り出した。
 ネーミングは実に殘念だが、何とサバイバルにはうってつけの、1番近くにある飲料水に利用出來る河川を指し示してくれるのだ。デザインも殘念で、てるてる坊主みたいなフォルムに、不格好な腕が2本ついているというものとなっている。
 そんな他人の目がある場所では、使いたくないようなに、聡は全てのみをかけ、魔力を込める。
「頼むぞ?」
そのまま『河川、絶対探し出す君』を地面に置くと、クルクルと獨楽のように回り始める。そして數秒後、両手で一點を指し示しながら、ピタリと止まる。
「よっし!見つけたか!いざ、尋常に勝負じゃ〜!」
 いきなり頭がおかしくなったのか、『河川、絶対探し出す君』を拾いつつ突撃していく聡。
 まぁ、久々に人間に會えるのだから、興する気も分からなくは無いが、その様子は見るに堪えないほど哀れなものであった。
「ぬお!?早すぎる!す、スト-ップ!」
だがその突撃も數秒で終わる。何故ならば、大幅なステータスアップにより、常人では有り得ない速度が出てしまったからだ。
 びながらも、必死に両足で踏ん張り、出てしまった速度を落としていく聡。
「うぉりゃあ〜!…ふぅ、何とか止まったか。」
そのかいあって、地面を大きく抉りながらも、どうにか速度が落ちる。
「つ、次からは気を付けないとな。人里行ってからも、反的に何かやった時、街ごと吹き飛ばすとかありそうで怖いな…。」
 冷や汗をかきながらも、聡はステータスにリミッターをかける方法を模索する。
 その間も『河川、絶対探し出す君』が指し示した方向に歩いているのだが、中々良いアイディアも浮かばず、川にも辿り著かないため、唸り聲を出す。
「むぅ〜。…若し勇者がアホ過ぎて、この大陸ごと破壊出來るような攻撃で、大陸全土を不の土地にしてたらどうすっかな?」
『若しそうなら、會った時絶対しばく。』と心に固く決めつつ、聡はひたすら歩み続ける。いつの間にか、異常なステータスをどう抑えるかについて、思考が停止しているが、そんな事には気が付いた様子がない。
「あ〜、こんなに直線を長く歩くのは、実に久しぶりだな〜。」
 慨にふける聡はさておき、ここで一旦説明にらせていただく。この世界は大まかに4つの大陸からなっている。
 1つ目に、地球ならばユーラシア大陸辺りに位置する、この世界最大の大陸であるディバージテッド大陸。この大陸は比較的溫暖かつ穏やかな気候であり、トイフェル報では5つの國々がある。人種は多種多様であり、フィーレ教を崇拝する人々が多いようだ。様々な資源にも恵まれ、爭いのない大陸である。
 2つ目に、これまた地球でいうところの、アフリカ大陸辺りにある、ヴルカーン大陸。この大陸は地図上では、アフリカ大陸の3分の1ほどの面積を占めており、火山が多い事で有名である。また砂漠などの不地帯も多いのだが、鉱山資源に恵まれており、陸部は兎も角として沿岸部には都市が発達している。2つの國があり、ここでも特に爭いは起こらないそうだ。宗教はアインス教を信仰している。
 3つ目には、地球ならばコスタリカ付近を中心に、オーストラリアの1,5倍ほどの面積を有する、トロピッシュ大陸がある。この大陸は所謂、熱帯気候であり、熱帯雨林が全土に広がっている。國は無く、雨林の中に100を超える部落があり、人族や獣人同士で集団をしているそうだ。また他大陸から植を狙って作られた港町が幾つかあるが、あまり文明は発展していないようだ。特定の宗教は無く、強いて言うならばシャーマニズムが主である。
 そして最後に4つ目として、地球ならばオーストラリア大陸の上辺りに、魔王城が存在したリスカント大陸がある。トイフェルの話す容から、恐らく冷帯気候である事は察しがついていたのだが、現在は夏なのかあまり寒くは無い。この大陸は植の生育には、厳しい環境であるため、人々は沿岸部に集まり、一年中漁が主な産業となっていたらしい。宗教はフィーレ教が大多數を占めている。
「ん〜、地図を見る限り、300年前と同じ方角に川があるみたいだけど、集落は期待しない方が良いかな〜?」
聡は己のステータスに絶対の自信を持っているのか、こんな危機的狀況にも関わらず、呑気な聲音で呟くのだった。
斷罪された悪役令嬢は、逆行して完璧な悪女を目指す(第三章完結)【書籍化、コミカライズ決定】
【書籍化、コミカライズ情報】 第一巻、2021/09/18発売 第二巻、2022/02/10発売 第三巻、2022/06/20発売 コミカライズは2022/08/01に第一巻発売決定! 異母妹を虐げたことで斷罪された公爵令嬢のクラウディア。 地位も婚約者も妹に奪われた挙げ句、修道院送りとなった道中で襲われ、娼館へ行き著く。 だが娼館で人生を學び、全ては妹によって仕組まれていたと気付き――。 本當の悪女は誰? きまぐれな神様の力で逆行したクラウディアは誓いを立てる。 娼館で學んだ手管を使い、今度は自分が完璧な悪女となって、妹にやり返すと。 けれど彼女は、悪女の本質に気付いていなかった。 悪女どころか周囲からは淑女の見本として尊敬され、唯一彼女の噓を見破った王太子殿下からは興味を持たれることに!? 完璧な悪女を目指した結果溺愛される、見た目はエロいけど根が優しいお嬢様のお話。 誤字脫字のご報告助かります。漢字のひらがな表記については、わざとだったりするので報告の必要はありません。 あらすじ部分の第一章完結しました! 第二章、第三章も完結! 検索は「完璧悪女」を、Twitterでの呟きは「#完璧悪女」をご活用ください。
8 181【書籍化】探索魔法は最強です~追放されたおっさん冒険者は探査と感知の魔法で成り上がる~
※BKブックス様より第1巻好評発売中! リーダーやメンバーから理不盡なパワハラを受け、冒険者パーティを追放されてしまったおっさん冒険者ロノム。 しかし、趣味に使える程度だと思っていた探査と感知の魔法は他を寄せ付けない圧倒的な便利さを誇っており、全てのダンジョン探索がイージーモードになるような能力だった。 おっさん冒険者ロノムはその能力もさることながら、人當たりの良さと器の大きさもあって新パーティのメンバーや後援者、更には冒険者ギルドや國の重鎮達にも好かれていき、周りの後押しも受けながらいつしか伝説の冒険者と呼ばれるようになっていく。 一方、知らないところでロノムの探査魔法にダンジョン攻略を依存していた前のパーティーはどんどん落ちぶれていくのであった。 追放によって運が開かれたおっさん冒険者のサクセスストーリー。
8 67【書籍化】初戀の人との晴れの日に令嬢は裏切りを知る〜拗らせ公爵は愛を乞う〜
一人目の婚約者から婚約破棄され、もう結婚はできないであろうと思っていた所に幼い頃から憧れていた王國騎士団団長であるレオン=レグルス公爵に求婚されたティツィアーノ(ティツィ)=サルヴィリオ。 しかし、レオン=レグルス公爵との結婚式當日、彼に戀人がいる事を聞いてしまう。 更に、この結婚自體が、「お前のような戦で剣を振り回すような野猿と結婚などしたくない。」と、その他諸々の暴言と言いがかりをつけ、婚約破棄を言い渡して來た元婚約者のアントニオ皇子の工作による物だった事を知る。 この結婚に愛がないことを知ったティツィアーノはある行動に出た。 國境を守るサルヴィリオ辺境伯の娘として、幼い頃からダンスや刺繍などではなく剣を持って育った、令嬢らしからぬ令嬢と、戀をしたことのないハイスペック公爵の勘違いが勘違いを呼び、誤解とすれ違いで空回りする両片思いのドタバタラブコメディです。 ※ティツィアーノと、レオン視點で物語が進んでいきます。 ※ざまぁはおまけ程度ですので、ご了承ください。 ✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎ 8/7、8/8 日間ランキング(異世界戀愛)にて5位と表紙入りすることが出來ました。 読んでいただいた皆様に本當に感謝です。 ✳︎✳︎✳︎ 『書籍化』が決まりました。 ひとえに読んでくださった皆様、応援してくださった皆様のおかげです! ありがとうございます! 詳しい情報はまた後日お伝えできるようになったら掲載致します!! 本當にありがとうございました…
8 190サブキャラですが世界と戦います
2222年に10000人中1999人の高校生に能力が発癥した。 その能力は様々であるがその三年後、いち早く適応したのは日本だった。 主人公ムラサキとその親友アオは自らの能力と立場から己を「サブキャラ」としている。 しかし、能力の発癥が遅かった2人は世界の殘酷さを知っている。 これは何気に強い2人がなんやかんやで政府(そして世界)に立ち向かっている行く恐らくサブキャラ?の話である。
8 78戦力より戦略。
ただの引きこもりニートゲーマーがゲームの世界に入ってしまった! ただしそのレベルは予想外の??レベル! そっちかよ!!と思いつつ、とりあえず周りの世界を見物していると衝撃の事実が?!
8 74世界にたった一人だけの職業
クラスでもあまり馴染むことができず、友達にも恵まれず高校生活を送っていた高校二年生の主人公の柏沢蓮斗。そんなある日、クラスでいつも通り過ごしていると先生の魔法詠唱によって足元に魔法陣が現れた。魔法陣に吸い込まれた後、目を覚ましたら異世界の王宮の中にいた。皆それぞれ職業に目覚めており、主人公もまた例外ではなかった。だが、主人公の職業はー 異世界の複雑な事情に巻き込まれていく ストーリーです。 新作 「スキル『日常動作』は最強です~ゴミスキルだと思ったら、超萬能スキルでした~」も興味のある方は見に來てください。 お気に入り1000突破! ありがとうございます!!
8 134