《められていた僕は召喚された世界で奈落に落ちて、力を持った俺は地上に返り咲く》第29話 傀儡神
神夜達は西にある魔王城が見える位置にいた。
「さてと、どうやってりますか?」
「やはり隠でしょうか」
「なあ。まだ、あんたの名前知らないんだけど、教えて貰ってもいいか?いつまでもあんたじゃ失禮だろうし」
そこに神夜のKYな発言。
「そ、そうでしたね。私はヴァーミリアンと申します。」
「ヴァーミリアンか。それじゃあ、作戦だが」
神夜以外がゴクリと唾を飲み込んだ。
「やっぱり強行突破だろ」
「「「「「ええぇぇぇ……」」」」」
「なんだ?」
真剣な顔をして神夜が提案したのは強行突破だった。その発言にヴァーミリアン達は「まじかこいつ……」という顔をする。
「文句のある顔だな。けど、強行突破だって立派な作戦なんだぞ?恐らく相手はまだ俺達がここにいることを知らない。城からは遠いし、見張りも雑魚ばっかりだ。」
「確かにまだバレていないと思いますが……」
「ああ、だから、余計に目立って、相手をかす」
「相手をかす?」
「もし、指揮が死んだら戦爭に負けてしまう國があるとする。そこに敵からの奇襲が仕掛けられた時その指揮はまず何をする?」
「それは……自分を守らせる?」
「そうだ。しかも、できるだけ強いやつを自分の周りに置いてな」
「あ……」
「わかったか。つまり、強者はトップの周りに集まる。それは王にも言える。王が殺されたらその國は終わり。強いやつは王の周りで守備を固める。しかも、急だったから準備もきちんと整わない狀態で。今回の狙いはヴァーミリアンの弟と八魔柱將だ。奇襲があったらそこに集まるに決まってんだろ」
「なるほど。確かに一気に攻められますな」
「しかし、兵達も抵抗してくるはずです。」
「するだろうな。お前達は魔族を相手に殺せるか?」
「……私はできるだけ殺したくありません。確かに派閥が違ってしまい、違う道に行ってしまいました。しかし、それでも同じ魔族。仲間です。仲間は殺したくない」
「やっぱりそう言うか。そうだと思った。だから、兵の魔族は殺さずに気絶させたい」
「させたい?私たち魔族がそう思うのは分かるが何故神夜がそう思う?」
「すこし、嫌な予がしてな。それと、もし上手く行けばお前の弟。元に戻るぞ」
「え?どういうことですか?」
「それは確かめてからじゃないと話せない。それより作戦は強行突破でいいのか?」
「あ、ああ。みんなもそれでいいな?」
「はい。」
「それじゃあ、城の中にったらこれを投げ込む」
神夜が懐から取り出したのは……手榴弾だった。
「なんだ?それは」
「これは催眠効果のある弾だ。これを使って最初の方は眠らせる。できるだけ魔力は溫存させたいしな」
「なるほど。しかし、それは私達には効かないのですか?」
「効くぞ。だから、これを飲んでくれ」
神夜が再び懐から取り出したのは6本の試験管だった。
「これは?」
「これは、にった催眠効果の毒を無効化するものだ。ついでにこの催眠薬は俺の特別調合したものだから、普通の解毒薬では効かないし、魔法も効かない。」
「なかなか強烈なものだな。よし、これを飲めばいいのですね」
「……なあ。なんでそんな堅苦しい喋り方をするんだ?」
「え?」
「さっきから若干素が出てる気がするぞ。そんなに堅苦しくするな。」
「そ、そうか。じゃあ、これで」
「ああ、それじゃあ、飲んでくれ」
神夜達はその薬を一気に飲んだ。
「うげぇ。自分で作っておきながら結構不味いな」
「ゲホッ!こ、これはかなり強烈な……」
「し、しかし、若干魔力が上がっている気がする……」
「そうだ。これには一時的に魔力を高める効果もある。」
「それはすごいな。この味がどうにかなればかなり売れるんじゃないか?」
「さあな。さて、そろそろ行こうか」
そう言って神夜は草むらから飛び出して城に走り出す。
それに続いてヴァーミリアン達も城に向かっていった。
「最短距離で頂點のところに行く!さっさと著いてこいよ!」
「わかった!」
城の見張りは神夜達を見つけ何人か城の中にっていった。
「行くぞ!」
神夜は城門をグーパンチで吹き飛ばし、催眠弾を投げた。
「ぜろ!」
そう神夜が言うと手榴弾は空中でぜ催眠ガスが神夜達はの方に來た魔族に降りかかる。
すると、魔族はドタバタと倒れて言った。
「これはすごいな。」
「今のうちに突っ切るぞ」
神夜達は寢ている魔族をすり抜け魔力が集まっている場所に向かっていく。
途中いくつもの催眠弾を投げとある部屋につくまでには殆どの魔族が寢ていた。
「これは上級魔族まで効くのか。恐ろしいな」
「それよりこの奧から大きな魔力が4つじられる。それと、魔力はじないが、違う気配がもうひとつあるな。」
「多分そいつがフードの男ですな。私が見た時も魔力をじませんでした」
「そうか。それじゃあ、行くぞ!」
そう言って扉を開けた。
中には玉座に座るヴァーミリアンに似ている男と、王都を襲撃した魔族。その他にも同じくらいの魔力量を持ったものが2人。そして、魔力反応もなく、フードを被り顔の見えない謎の男が1人。
「やあ、姉さん。どうしたんだい?こんな所で」
「ヴィナトス!お前を止めに來た!もう他種族を襲うのはやめろ!」
ヴァーミリアンはぶが……
「はぁ、なんだ。まだ、そんなことを姉さんは言ってるのかい。相変わらず甘ちゃんだな」
「ヴィナトス……!」
神夜はその間に超越眼でヴィナトスのステータスを見る。
そうすると、こう表示された。
【名前】ヴィナトス・アルマギア
【種族】魔族
【別】男
【職業】魔王
【レベル】103
【力】5467000
【魔力】9450370000
【スキル】
剣Lv:8
Lv:7
【固有スキル】
魔眼、魔王の威圧、魔纏、
【魔法】
火魔法Lv:7
風魔法Lv:6
闇魔法Lv:9
雷魔法Lv:8
【稱號】
元魔王候補、傀儡人形、魔王
【狀態】
傀儡、神作
(全て神スキルにて隠蔽中)
(やっぱりそうだったか。)
神夜の予想は的中していた。
そもそも神力とは神や天使が扱う力のことである。それがルイガスのにっていたということは、どちらかが介していることを指す。そして、神スキルとは神しか持っていないスキルである。それによって隠蔽されている。つまり、選択は神に絞られる。その神に當てはまると考えられるのは…………
(あいつか……)
神夜はフードの男を見る。
その背は165センチ程だ。
(超越眼)
【名前】ファルニス
【種族】神族
【別】男
【職業】傀儡神
【神名】マリオル
【固有スキル】
不老、傀儡、神力作、傀儡神化、神眼、神域
【神スキル】
傀儡神Lv:-
【稱號】
傀儡神、る者、魔神
(魔神……だと……)
神ということは分かっていたが、1500年前に終結して封印されたはずの魔神がここに居るとは思ってなかった。
(ヴァーミリアン達だけじゃだめか……俺が出るのはあいつらがダメだった時だと思ったが、神が出たなら、それも魔神が出たならな。神に普通の種は敵わない。)
「おい、どうやらお前の仲間は元に戻りそうだぞ」
「どういうこと?」
「あいつらはあの男にられている。それと、お前と同じ魔王になってる」
「そうなんですか!?」
男はこれを聞いて驚愕する。
「……君は何者だい?僕のスキルは人間には分からないはずだ。それに君のような弱さでどうやって見た?」
「さあな。教えねえよ。傀儡」
「まさか!僕の事を見たというのか!本當に何者だ!」
「まあ、ちょっと2人で話しようぜ。ヴァーミリアン、アイツらの足止めを頼む。お前らじゃあいつに敵わない。絶対にな」
「そ、そうなのですか?」
「今のあいつらはあの男によって本來出せる力を限界を超えて強制的に出させられている。早くしないとアイツらのが崩壊するぞ。」
「そんな……」
「まあ、俺に任せておけ、それじゃあ、傀儡様2人でパーティと行こうぜ!」
それと共に神夜はヴァーミリアン達にも見えない速さで男に近づく。
「貴様!なんだその力は!」
「まあまあ、神様がそんなんじゃダメだろ?」
「貴様ァ!」
「アイツらに影響與えすぎるからな《異界結界》」
神夜がスキルを発するとヴァーミリアン達は結界に包まれてその場から消える。
「この結界は……」
傀儡神は結界にれるが……
「くっ!」
靜電気でれないかのように指に痺れが走る。
「さてと、し話をしようか。なあ傀儡神ファルニス。いや、魔神マリオル。」
「やっぱり僕のステータスを見たんだね」
「なぜ1500年前の魔神がここにいる?全て封印されたと聞いたが?」
「へぇ。そのことも知ってるんだ。いいだろう。し話をしてやろう。確かに魔神は封印された。あの役立たずのせいでね。」
「役立たず?」
「大魔神ゾルーダの事さ。せっかく大將に持ち上げてやったのに自分から封印されやがって、そのせいでほとんどの魔神が封印されたよ。」
「…………」
「けど、封印されなかった魔神もいるんだよ。それこそ僕のようにほかの神々から隠れて反撃のときを待つためにね。」
「反撃の時?」
「そうさ。全ての種族を家畜とし、余計な神々を駆逐し、我々魔神が世界を治めるためのさ。」
「まだそんなことを……」
「どうやって僕のステータスを見たのか知らないけど、不穏分子は今のうちに排除しなきゃね。悪いけど殺させてもらうよ」
「そうか。それじゃあ、抵抗させてもらおう。それと一つ言っておこう。俺は人間じゃない。」
「なに?」
「そして、ひとつ訂正してもらう。ゾルーダは役立たずじゃない。」
「へえ。ゾルーダことを知ってるのか。ということは君も神の1人なのかな?」
「神?そんなものじゃないさ」
「ふん。まあ、どうでもいい。それじゃあ、早速……死ね」
ファルニスは神の無限収納から2の傀儡を取り出す。そして、それを使って神夜に攻撃してきた。
神夜はそれを避け無かった。
「ふふふ。僕にかかれば君程度殺すのに手間なんてかからないんだよ」
そういうが…………
「お前どこ狙ってるんだ?」
「なっ?!」
土煙が晴れて出てきたのは無傷で佇む神夜だった。
「どうやって避けた?僕の攻撃は神の速さを持つ。それを無傷で避けるだと?」
「簡単な話さ。全て見て全て避けた。」
「なんだと?!本當に何者なんだ!貴様程度で僕の攻撃を見破るだと?!」
「お前が遅くなってるんじゃないのか?なかなか可い顔してんじゃねえか」
「何を……っ!」
マリオルはいつの間にかフードがげていた。マリオルの顔が出ている。その顔を中的な顔をしていて男子の部類にるだろう。
「き、貴様ァァァ!!!」
「おっと、そんなに怒ることじゃないだろ。」
「許さんぞぉぉぉ!!」
「あらま。完全に頭にがのぼってやがる。まぁいい。お前の目的もわかった所で過去の老害には消えてもらおうか」
神夜は神球ヴァルキリーを神剣ブリュンヒルデにして構える。
そして、ついに神VS超越者の闘いが始まった
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