められていた僕は召喚された世界で奈落に落ちて、力を持った俺は地上に返り咲く》第38話 革命前日

それからあっという間に1ヶ月が経った。

それは予定では今日アルステッド辺境伯領にて反軍が集まり宣戦布告をしている予定だった。

そう予定では・・・・・・・・・・だ。

つまり想定外のことが起こったのだ。

「何故そうなった?いや、・・・予想以上に西園寺の頭がきれたってことだな。」

「本當にその通りだよ。まさか國から走するなんて・・・」

そう以前話にでてきた西園寺が他の3人と共に城を抜け出して王都を出てしまったらしいのだ

その後は行方不明。魔に喰われ死んだか、未だどこかで生き延びているのか・・・

「他の勇者共はどうしてる?」

「どうやら西園寺さん達が走する時にぶつかりあったみたいで何人かは怪我をしていて、霧乃さんは怒ってずっと訓練場で訓練をしているみたいです。しかも父上が今回のことに怒って洗脳を加速させてしまうし、アルバさんを使って勇者を探しに行かせてしまったんです」

「ふむ・・・それじゃあ今がちょうどいい時期だな。テュール達からは既に準備は整ったとの連絡はっている。3人とも準備は出來てるな?」

「もちろんさ」「もちろんです」「はい」

この場にいるのは神夜とアレク、リーン、アリスの4人。

ステラは既に辺境伯領にいて魔道の発準備をしている。

「それじゃあ転移するぞ。『転移』」

そしてついにアレク達を連れて城を出た。

転移した場所はアルステッド辺境伯領の南にある小さな丘。

「宣戦布告は明日にするか?」

「その方がいいと思います。」

「とりあえずまたの中にるぞ。詳しいことは會議の場で話そう。」

「そうだね。どうやら門は既に開けられているようだ。」

そう言ってアレクの指す方を見るとテュール達が門を開けてアレクとリーンを迎える準備をしていた。

4人は辺境伯領民たちに迎えられながら屋敷へと向かう。

城に著くとテュールが膝をつき迎えた。

「ようこそお越しくださいました。」

「ああ、出迎えご苦労。」

「お部屋を準備させていただきました。案させます。おい!」

テュールが聲をかけると扉の中からメイドが2人出てきた。

「この者達に案させます。」

「ありがとう。ほかの貴族達はまだ來てないのかい?」

「ええ、まだ召喚を行っておりません。」

「ティアはまだやってないのか?」

「ノワール、これはこっちの事でまだ召喚して貰ってないんだ。」

「事?」

「実は王子殿下と王殿下の準備を先にやっていたら、ほかの貴族達の準備がまだ出來てなくてな。」

「そうか。し予定を詰めすぎたようだ。それは俺の見落とした點だ。すまん。」

「いや、私の方もついつい不用になってしまった。もっと効率よくできたんだがな」

「なんの準備が出來てないんだ?」

「貴族の當主に関しては大丈夫なんだが、兵士の方がやっぱりまだやり切れてないんだ。」

「土地か?」

「土地はあるが整備が出來てないし、家も出來てない」

「さすがに家は間に合わないか。ならばテントで仮設住居を設けるしかないな。実際戦爭中はテントになるんだろ?」

「そうだな。戦爭中は我々貴族であってもテントに寢ることになる。それでも多は豪華なテントだがな。」

「なら問題ないだろ。ティアは?」

「我が家の訓練場で魔法陣を展開しているからそこにいるだろう。案させよう」

「頼む」

次々と話が進んでいく様子を見てアレク達が思ったのはただ一つ。

(((なんでこんなに仲いいんだ?)))

2人は1か月前とは比べにならないほど仲良くなっていた。元々、武でり上がったテュールと神夜の格が意外と噛み合ったのだ。実を言うと2人は既に仮面を外して話もしているしノワールの本當の名も知っている。それほど信用に足る人だと神夜は思っていたのだった。

時が移り神夜は訓練場にいるであろうステラの元へ行っていた。

「ステラ。起はしそうか?」

「問題ないわ。」

「それじゃあもう魔力は吸収しておいていいだろう。どうせし時間かかる。」

「分かった」

ステラは地脈魔力吸収魔道を発させて地脈から魔力を吸い上げ始めた。

「今日の午後には召喚を始める。それまで街にでも行くか?」

「!! 行く!」

「じゃあ行こうか、俺はテュールに言ってくるから屋敷の前で待っててくれ」

「分かった」

神夜は屋敷の中にっていき、テュールに一言言って屋敷を出た。

屋敷の前には約束通りステラがいた。

「お待たせ。」

「ううん、待ってないよ。」

「じゃあどこから行こうか」

「何があるんだろう」

「とりあえず大きな通りに行ってみよう。何かあるだろう」

「そうね。」

神夜が歩き出すと何故かステラは止まったままだった、

「ん?どうしたんだ?」

「手・・・・・・」

「手?」

「手・・・繋ご?」

そう言って上目遣いをするステラに神夜はもちろんのこと負ける。

「は、はい」

と手を差し出すとステラは嬉しそうに摑んで2人で歩き始めた。

大通りに著くと戦爭前だからかあまり人はいなかったがそれでもかなり賑わっていた。

「何かしたいものでもあるか?」

「うーん。そろそろ新しい服を買いたい。」

「それじゃあ服屋でも行くか」

この時俺は全く考えていなかった。の服選びのこだわりというものを・・・・・・

「ねぇ、これなんがどう?」

「いいんじゃないか?」

あれから2時間経った。今は3件目の服屋である。

「なぁ、そろそろ別のお店に行かないか?金は沢山あるが、こんなに買ってどうするんだよ?」

実際には持っていないが、神夜の無限収納には30著近くもの服がっている。

「何言ってるの?今は私の服だけど、次は神夜の服なんだから」

「ええぇ」

その後さらに1時間服選びに付き合わされた。

「やっと終わった・・・・・・」

何回も試著室にって著せ替え人形になった神夜は服屋の近くにあった喫茶店で紅茶を飲んで休んでいた。

「この程度でへばってたらダメだよ」

「うっせ。なんでってのはこんなに・・・・・・「んん?」いえ、なんでもありません」

「そう。」

神を超えても勝てないものはありました。

「これからどうすっかね」

「神夜は行きたいところないの?」

「そうだな。ギルドにでも行ってみるか」

「最近ずっと行ってるよね」

「まあ、面白いやつ多いからな」

「ギルド長は依頼が一気に減って別の意味で大変だって言ってたけど」

「塩漬け依頼やってやってんだから、謝してしいくらいだな」

「そう言えばもうすぐでSSになるんだっけ?」

「いや、まだだ。塩漬けって言ってもほかの冒険者が面倒くさがってやらないやつばっかりだからな。低ランクの依頼も多い」

「ランク上がるにつれて上がりづらくなってるからね。けど、神夜がけるおかげで他の冒険者は塩漬け依頼をするようになったらしい」

「まあ、この辺の冒険者は全的に質が高いから問題は無いだろ。」

「その質の高い冒険者達を1人で倒した神夜が言うと説得力ないね」

「仕方が無いだろ。あれはあっちが挑んできたんだ」

この領地に神夜が來た時、最初に寄ったのは冒険者ギルドだった。

その時、神夜達のことを甘く見たAランク冒険者が神夜に絡み、神夜がギルドにいる冒険者全員に喧嘩を売り返してしまった結果、模擬戦ということになり、ボコボコにしてしまったのだ。もちろん神夜はギルドマスターの執務室に連れていかれ話を聞かれる羽目になり、結果、この街のギルドの頂點に経ってしまったのだった。

神夜達は喫茶店を出て冒険者ギルドに行くと、最初に話しかけてきたのは獣人族の狐人種の付嬢キャロだった。

「あ!神夜さん!おはようございます!」

キャロはそう言いながら神夜の腕にその満なをこれでもかと言うほど押し付けてくる。

「ちょっと狐!神夜にその汚いものを押し付けないで!」

「な!ステラさん!誰が狐で、誰の何がきたないものなんですか!」

「そのでっかいのものよ!てか、あなたは狐でしょうが!」

「確かに私は狐人種ですがそんなに卑しそうな狐ではありません!それにだって自分がないからって人のものを汚扱いしないでください」

「な!言ったわね!あなたは言ってはいけないことを言った!敗してくれるわ!」

「ぐぬぬぬぬ!」

「ふぬぅぅぅ!」

神夜の後ろでいがみ合っている2人を苦笑いで見ていると、1人の冒険者に方を摑まれる。

「おう神夜。相変わらずモテるな」

「ガルドのおっさんか。本當にモテる男は辛いぜ」

「けっ!今度誰か紹介してくれよ」

「よし、シルルさんに言っておくか」

「あ!すまなかった!それだけは!」

この男、既に既婚者であるのに他のに手を出そうとしているのだ。

ついでに最初に絡んできたAランク冒険者はこの男である。

「ほっほっほ。呑気なもんじゃな」

「相変わらず飲んでんな、ヘルベンの爺さん。そんなに飲んで大丈夫なのかよ」

「酒が飲めなかったらワシは死ぬぞ」

「大袈裟だな」

その後に寄ってきたローブを付けた白髪のおじいさんはヘルベンと言ってこのギルドで神夜とステラを除いた冒険者の中で1位2位を爭う魔法の使い手でAランク冒険者である。

いがみ合っているキャロの後ろに1人の付嬢がたった。そしてキャロの首っこを摑んでそっちを向かせる。

突然持ち上げられ暴れるキャロはその付嬢の顔を見て青ざめた。

「キャロ、給料減らされたいのかい?」

「げ!サブマスター!!」

持ち上げた付嬢はエルフの付嬢で名をシルフィという。彼は元々冒険者だったが、怪我を元に引退して今はこのギルドの付嬢をしているらしい。

「すまんねぇ、この子にはちゃんと言って置くよ。それで今日はどうしたんだい?お前さんが依頼をかなりやってくれているから塩漬けはそんなにないよ」

「いや、遊びに來た。」

「そうかい。そう言えばあの件。順調に進んでるよ。今このギルドにいる奴らはみんな手伝ってくれるそうだ」

「そうか。それはありがたい。よし!今日は俺のおごりだ!思う存分飲め!」

『おおおお!!!さすが神夜だぁ!!』

「おやっさん、飲み代はギルド預金から出してくれ」

「あいよ。殘金は大丈夫なのかい?」

「大丈夫だよ。ダメだったら付けといてくれ」

「はいはい」

神夜は酒場の店主に向かってそう言うと自分も飲むために椅子に座った。

隣の椅子にはステラが座ってきた。

「疲れた。いつもこんなじ?」

「そうだな。このギルドのやつは良い奴ばっかりだし、戦爭のことも他に流さないでくれてる。まあ、その分の代金として俺がたまにこんなふうに奢ってるんだけどな」

「貯金は沢山あるから問題ない?」

「まあ、そういう事だな。ステラもなんか飲むか?」

「うん」

その後夜までギルドの冒険者共と飲んだ。

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