《生産職を極めた勇者が帰還してイージーモードで楽しみます》帰還
二人の男が斬り結ぶ。
片方は金髪碧眼の貴公子然とした男。まだ若く20歳前後、その鍛え上げられたに煌びやかな鎧をまとい、聖剣を手に冴え渡る剣技を憾無く振るう。
片方は黒髪に黒目、無髭を生やした30過ぎの男、散歩にでもいくような平服で一切の防をつけず無骨な剣を振るう。
その斬り合いは拮抗ーーーーーーーーしていなかった。明らかに黒髪の男の方が強い。困り顔をして怪我を負わせないように気遣う余裕すらある。
「ぐううっ!」
「悪いな、ジルバ」
ついに決著。一切の怪我を負うことなく青年を斬り伏せた。
「くぅ!どうしても!どうしてもなのか!ユーゴ!」
「そうだ」
ただ一言短く返した男は首筋に手刀を放ち、青年を気絶させる。そして青年がに纏っていた鎧と手に持っていた聖剣を奪う。
「ふぅ。これで最後だよな、ミシェ」
『はい、マスター』
男の呼びかけに何もない空間から手のひらサイズの羽の生えた人型の生きが現れ答える。
「それじゃあ帰りますか。我がしの故郷、日本に!20年ぶりだなぁ!」
『私もお伴します、マスター』
男は何もないところから1つの鍵を取り出す。そして目の前の空間に差し込む作をする。すると巨大なもんが現れた。
「《世界の鍵マスターキーを持って時空門を開門する》」
鍵をひねると扉が開き始める。
男は振り返る。そこにはこの世界を代表する錚々たる顔ぶれが集まっていた。男を見送るために來たーーーーのではない。男を捉えるために來たのだ。
全員が全員尋常ではない殺気を放っている。その一切合切を無視して男は笑う。
「はっはっはっはっはっ!
忙しい中ご苦労諸君!!私はこれにてこの世界とおさらばする!君達には世話になったーーーーーーーーいや、世話してやったがその縁もここまで!
じゃあ、達者でな!!」
男は扉の向こうへ消えていき、扉自が消え去った。
こうして俺、逆巻さかまき雄吾ゆうごは20年ぶりに異世界から故郷日本へ帰還したのだった。
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