《《完結》待されてる奴隷を救った、異世界最強の龍騎士》第39話「領主館の中へ」
さきほどクロエイが、「キェェェ」と怪鳥のように鳴いたことで、背後から濁流のようにクロエイが押し寄せてきていた。
振り返りざまに何度か発砲した。の弾丸が當たった數匹を倒すことは出來たが、きりがない。ムラクモのごとく押し寄せてくるのだ。
裏路地を駆け抜ける。
ストリートに跳びだした。
領主館の裏門が見えていた。領主館は鉄柵で囲まれている。その柵の一部がトビラになっているのだった。
幸い錠は簡単に開けられるものだったようだ。
フィルリア姫がそれを開けて、手招きしていた。
急いで駆け込む。
フィルリア姫がトビラを閉めた。
クロエイの濁流が鉄柵に衝突していた。クロエイはモウロウとけぶった闇の姿をしているが、いちおう実はあるようだ。
「こっちへ」
土砂崩れのようになったクロエイを放置して、領主館の中にった。
裏庭から館の中にることが出來た。
幸いなことに領主館の中は明かりが燈っていた。潛り込んだのはどうやら廚房になっているようだ。冷蔵庫やコンロのような裝置が確認できた。どれもチューブがついていたけれど。
「はぁ……はぁ……」
こんなに全力で走ったのは、冬場の持久走以來かもしれない。いや、持久走だってここまで本腰をれて走っていない。さすがにフィルリア姫も呼気を荒げていた。
「リュウイチロウくん。なかなかやるじゃないか。助かった」
「いえ。たいしたことでは」
「質値はかなりのものと見た。度もある」
「はぁ」
度なんてない。
怖いから全力で逃げてきたのだ。
ベルを見つけ出さなくてはならないという気持が、龍一郎をここまで運んできたのだ。
そう言えば、龍一郎の質値が200を越えているということを、まだフィルリア姫には話していなかった。
それでも、かなり見込まれたようだ。
「良ければ私の騎士にならないか?」
と、真剣なまなざしで、フィルリア姫は龍一郎のことを見つめてきた。
フィルリア姫の瞳は、琥珀の輝きをやどしていた。その瞳には強い輝きがあった。ベルのような清らかな明とは、違った魅力があった。
「騎士?」
「私、専屬の騎士ということだ。王という分だから、ふつうは肝いりの騎士が1人はいてもオカシクはない。私は今のところそういうのがなくてな」
「考えさせてもらいます」
今はベルのことで頭がイッパイだ。
それ以外のことは考えられない。
「考えておいてくれ。まぁ、無事にここを出できればの話だがな」
「シャレに聞こえませんよ」
冗談のつもりで言ったのかもしれないが、フラグに思えて仕方がない。
悪い――とフィルリア姫は不敵に笑った。
「し休憩したら屋敷の中を探索しよう。明かりが燈っているということは、マチス侯爵がいるはずだ」
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