「ハンナが來るって思っていなかったから、アリアールは子供たちと向こうのウチに行っているのよ、なかなか會えないから、ウチの子達にも會って行ってしかったのだけど殘念だわ」

「アリアール～？」

「エドワード君、アリアールはボクの奧さんだよ、この町の出じゃなくてね、隣のポールドラングの出なんだ、丁度昨日から向こうに行く戦士隊がいるって言うんで、子供たちの顔を見せに帰っているんだよ、もう何年も帰ってなかったからね」

し解説、この世界の町から離れた場所のエンカウント率はハードゲームに近い、街道のようなものも整備されていないので、旅行などしようものなら即魔たちのエサだ、しかしそれでも移しなければならない隊商などを護衛する為にいるのが戦士団で、ファンタジーモノによくある冒険者と言われる組織が近いかもしれない、違うのはギルドなどは無いし討伐報酬や、素材買取を一括してくれる所も無い、護衛や魔獣を狩って屋に卸したりするのが主な仕事になるのが戦士団なのだ、傭兵と冒険者の中間と言っても良い、統括するのは戦士長と呼ばれる人で、引退時にはコンクラーベのようにして話し合うか、木刀でのトーナメント戦が行われるなどして、満場一致で次の戦士長が選任される、隊はかなり自由に出來るが、個々の戦士団でルールが違うので移籍などは起こらない、日本で言えば畜産業と運送業と警備業が一緒になった組織と言えるかもしれない・・・・・とこれから１０年の後に知り合う事となった戦士長が、教えてくれる事になるのだが、今はまだ知らない。

この時には、父達のような兵士の中で遠方に出かける人がいるのかと思っていたくらいなのだ。

し話がそれてしまったが、そのような事でこの家のお嫁さんとチビ達には會えなかったが、本來の目的は

曾祖父母に挨拶する事と、曾祖母から魔法の話を聞くことなのだ、第一の目的は達せられた、まあ第三の目的が新たに出來てしまったので、個數的には変っていないのだけど。

魔法の話は長くなる第三から片付ける事にしよう。

「曾お婆様は、なぜそんなに若いのですか？」

ピキッ、薄い氷にのぼった時のような音が聞こえた気がした、一同の顔が引きつっている気がする。

「エドワードちゃぁ～ん、曾お婆様なんて呼ばれるの私嫌いよぉ～、エリザベートだからぁ～、エリザさんって呼んでしいわぁ～」

表を変えては居ないがその聲のトーンから、暗に年寄り扱いするなと言われた気がする、この凍った空気はそのせいだろう、一発目からやらかした。

「は、はい、すいませんエリザさん、それでなんでそんなに若いのでしょう？」

そこはお約束のエリザ婆さんとか呼ばないよ、さっきの笑顔の圧力だって凄いんだもん。

「これはね、私ハーフエルフなのよねぇ～エルフで５００年くらいだからぁ～半分くらいが壽命になるのぉ～、だからまだ２００年近くわぁ～生きてられると思うわよぉ～」

もう一度解説、エルフとは長壽種と言われており、世界の存続を維持するために神が作り出した、人種、亜人種の中間管理職的種族、あくまで中間管理なので高圧的な者はない、世界の旅人と言う呼び名もあるくらいに、放浪して世界を見守るのが種としての役目らしい、勿論神への報告も行っており、極度の行、例えばジェノサイドなどを行うと神罰が下ると言う、報告は寢ている間に勝手に行われ、エルフ自も神との信をしているわけではないので、この世界には神の存在を知らないの方が圧倒的に多い、知っているのは、エンシェントエルフと呼ばれるエルフ族の王家のみだ、エルフ族はエンシェントエルフ、ハイエルフ、エルフによって構され、エンシェントエルフは大陸のハイエルフは國のエルフは地方のと、報を面線點に分けて報告するための分類だ。

その中で人種とわったのがハーフエルフと呼ばれる、ハーフエルフは都市に留まるタイプとなる、まあ良く出來た仕組みで世界は保たれているのだ。

ちなみにエンシェントエルフの一回の壽命が１００年と短いのだが、単純に若いを維持するための壽命と言うだけで、記憶を持ったままでの永久廻の中に居るので、人型のフェニックスのような存在と思ってよいだろう。

祖父のように、ハーフエルフの子供はクウォーターとは呼ばれない、その能力も人と変りは無いものになる、あくまで能力が継承されるのはハーフまでなのだ。

外見については人のそれと変らないので、本人がエルフと言わない限りは見分ける事は出來ない、と數年後曾祖母の・・・エリザさんの元を訪ねてきた曾曾お爺さんより教わる事となる。

曽祖父の家系が元貴族で、曾祖母の家系がエルフ族、この時初めて「ファンタジ～」とんでいる心が、そこにはいた、魔法があるのだからエルフを含め亜人種もいるとは思っていたが、近な所でイロイロ揃い過ぎたのは、驚きと言うよりキタ～のがしっくり著そうだ。

そしてエルフ族なら転移級魔法も使えるのだと、そしてそれは人族の俺でも使えるのかと、ワクワクさせてくれるぜ、などと思うのだった。