《異世界生活語》帰宅と衛生と世界地図
転移魔法とは便利なだ、森の風景が一瞬にして部屋に畫面チェンジしたかのように、切り替わって移が完了するのだ、何キロという距離でもともしないのだろう、よくあるゲームの移呪文が遅くて仕方が無いほど、タイムラグ無しで移が完了する。
「おかえりエドワード、お義母さんエドワ-ドをありがとう座いました」
「面白い子だったわぁ~、魔力の上げ方も教えておいたからぁ~、たまにあなたも付き合ってあげなさいねぇ~」
そうなんだよな、いくら森みたいな危険はないって言っても、東の草原だって安全地帯って訳じゃない、森に比べたら中大型の魔が出ないだけで、小型の魔なんかは草に隠れて襲ってくる事もあるのだ、小型は大人なら退ける事もたやすいので問題ないが、四歳児が対峙するには荷が重過ぎるくらいの力は持っている、まかり間違っても魔素吸収なんてやってるあの極度の集中時に襲われたら間違いなく死ねる、そうならない為には護衛してくれる人間を連れて行かなければならないのだ、それよりも問題なのは俺がすっぽりと収まってしまう草を掻き分けてもらわないと、たどり著けない事かもしれないが(泣)、四歳にしては小さくは無いと思うんだけど、雑草がね、あまりにも大きいのがこの世界ですから。
「エリザさん、魔石の魔素ってどのくらいで無くなるの?」
「その量なら20日くらいで抜けるはずよぉ~、魔風ほど濃度にはならないからぁ~、あくまで魔風にいけない時のための補助だと思ったら良いわぁ~」
「さっき見せてもらった、あの大きな石ならどのくらいなの?」
「あれでも変らないわよぉ~、ためられる量は多いけど出る量は変らないのよぉ~」
いっぱいれても溶け殘るから意味は無いって習った水溶の実験みたいだな、毎日行ける訳でも無いから助かる事は助かるんだけど、効率が落ちる分だけ俺の瞬間移の夢が遠くなる、はぁ~。
「お義母さんそろそろお暇します、この子も疲れたでしょうから、帰りの方が時間がかかると思いますし」
俺にとっては楽しかった時間、楽しい時間は過ぎるのが早いと言うが本當だ、晝食を取って魔風に行って、たぶんこのまま帰っても暗くなるくらいに著ければ早い方だろう。
「帰りは転移魔法で送ってあげるからぁ~、ゆっくりしていきなさ~い」
またあの距離を歩くと思うときが重くなる、それを曾祖母の提案が打ち消してくれた、何度も言うがあくまで四歳なのだ、絶対的な力はに比例してしまう、それが力を使う必要がなくなったのだから、魔法様様である。
曾祖母との魔法対談に花が咲き、周囲が苦笑するのもお構い無しに延々と魔法対談を行った、途中からは曾祖母と俺の話しに興味をなくしたのだろう、祖母と曽祖父一家はたまに訪ねてきた親戚よろしく、ウチの家族の近況を報告したりなどしていた。
気付きもし無かったが、辺りが夕焼けに染まり俺のお腹がぐうとなったタイミングで、祖母からそろそろ帰るよと聲をかけられた、そういえば曾祖母とばかり話していて、他の人とはろくな話もしていなかったのは、流石に申し訳なく思ったが後の祭りだった。
「また來りゃ良いわしもまだまだ死にはせんわ」
「また來ます」
「元気でね」
「はい、ありがとう座いました」
別れを惜しみながら挨拶をわすと曾祖母に祖母と共にれた、何とも便利な魔法だ、そこにあったのはいつもと変らないウチの玄関だった。
「それじゃあまたねぇ~、むりしないようにがんばりなさぁ~い」
「エリザさんいろいろ本當にありがとう、頑張ります」
「お義母さんもお元気で、また子供たちを連れて遊びに伺います」
曾祖母は手を振りながらフッと消えた、一日に何度も転移出來るとは、どれほどの魔力があるのかと思うとあらためて尊敬できる。
短くじても長かった一日を終えて、玄関の扉を開くと夕食の香りが漂ってきた、もうすでにお腹はペコペコだ、食あたりが怖いので手だけはしっかり洗って食卓に急いだ。
余談だが、この世界の食中毒は魔と並んで死因の上位を占める、風呂文化どころか手を洗う事すらおざなりにされるのだから、當然といえば當然だと思えるが、微生などの知識がなければ手に付いた土などが、料理にらなければ良い程度の手洗いでも許されてしまうのだろう、しかし俺は元衛生大國日本出だ、流石に石鹸やアルコール消毒を導する事はできなくても、手をみ洗いして濁りがなくなるまでこすり合わせ、綺麗な水でしっかりとすすぐ、衛生的なハンカチなどは無いので、魔法の風でエアータオルを忘れない、魔法が使えるようになるまでは自然乾燥に頼っていたんだけど、この一連の行は家族にいぶかしがられたが、一昨年腹痛で2日唸った姉を巻き込み、(もう一度ああなりたくなかったら真似をしろといったのは脅迫ではない)、手洗いを徹底したおか去年はウチでは腹痛を訴えなくなった事から、家族には浸した行だ。
夕飯を終えた俺はグッスリと眠り久方ぶりに、世界地図を描いてしまったのはけ無い話だ、トイレに行って置けばよかった。
不死の子供たち【書籍販売中】
記憶を失った青年『レイラ』が目を覚ました世界は、 命を創造し、恒星間航行を可能とした舊人類が滅んだ世界だった。 荒廃し廃墟に埋もれた橫浜で、失われた記憶の手掛かりを探すレイラは、 人工知能の相棒『カグヤ』と共に、殘虐な略奪者がのさばり、 異形の生物が徘徊する廃墟の街に身を投じることになる。 【いずみノベルズ】様より 【不死の子供たち③ ─混沌─ 】が販売中です。 公式サイト https://izuminovels.jp/isbn-9784295600602/ 【注意】感想欄では、物語や登場人物に関する重要な要素について語られています。 感想欄を確認する際には注意してください。 サイドストーリー中心の『ポストアポカリプスな日常』も投稿しています。 ※カクヨム様でも連載しています。
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