《異世界生活語》野菜畑は家庭菜園、東の草原は八百屋さん?
大熱戦を繰り広げた翌日、山菜取りに行く祖母と母と共に東の草原に俺は來ていた、俺の目的はあくまで山菜採りより魔風なのだが。
現代でも家庭菜園をやっている人は意外なほどに多いと思うが、家庭菜園だけですべての野菜を自給している人となるとその數を大きく減らす、理由はさまざまあるだろう、畑が狹い、多品目にわたる野菜栽培の知識や技が無い、手間がかかるなどなど、この世界においても野菜畑で食卓に上がる野菜が、すべて栽培されている訳ではない、もちろん自給率は高くて7~8割あるのだから家庭菜園は言いすぎか、それでもすべてを作れる訳でもないので、足りない分はスーパーマーケットで買ってくるなどという事ではなく、この東區畫に隣接した地域では、東の草原にて山菜摘みになるのだが、この頻度は買いに近いものがある、大3~5日に一度は草原に出かけて山菜を採る、食卓に上る野菜の2~3割が山菜だ。
そのため子供たちも、山菜積みのお手伝いに連れて行かれる、そんな子供の中で俺の採集量はずば抜けている、格的問題で大人ほど採る事はできないが、花嫁修業ならぬ大人修行をしている10歳以上の子たちですら、俺の採取量に敵わない事があるくらいだ。
異世界に來て山菜取りの趣味が役に立つとは、世の中何が役に立つかは解らないものだ、もっと文明が発展していたら、他の事も役立てられたかもしれないが、資源も文化も足りなさ過ぎる世界では、このくらいの事が思いのほか役に立った。
魔風に行くにあたって俺の懐は暖かい、何と言ってもリード以外のヤツはほぼ返り討ち、リード戦にしても6割強の勝率だった為めちゃくちゃ儲かった、もうしうまく親が出來る格ならもっといけたのだろうが、生憎長年培ってきたものはこんな時には邪魔をする。
「それでも全部で56個、収魔石のマイナスが13なら大もうけって処か」
リードは分配のためにやってるのかは知らないが、13の8個は一人に一つか二つ負けながら渡すという、俺には出來ない蕓當をやってのけている、単純に勝つだけなら俺の方が強いが、元として優れているのはやつのようだ。
「エドは真ん中の林に行くんでしょ、ニヤニヤしてないで早く山菜積み終わらせなさい、行かせないわよ」
中央より反対側まで山菜取りにるため、別段遠くまで行く訳でも無いので、母の付き添いの元に魔風を探すことになったのは良いが、その前に山菜摘みを終わらせるのが付き添いの條件に付いた、まあ魔力事態が強くなくてもそこまで困らないので、所詮は子供の遊びに棒を振ったくらいの思われ方しかしていない、そうなるとお手伝いの方が優先度合いが高いので、終わらせないと本當に強制撤収となりかねないのだ。
「も、もちろん山菜つみも頑張ります、よ~し、やるぞお~」
「頑張ってね」
これ一回ではないのだ、これからも草原に來るたびに30分程度は、魔風で時間を取ってもらわなくてはならない、そのロス分の時間に見合う働きを見せなければ、継続は出來なくなるだろう。
夏のこの時期はもやしと言うか、スプラウト系の山菜が良く取れる、雑草が良きよい良く生育した中から生えるためもやし化しているのだ、赤、黃、紫、白とカラーバリエーションに富んだ山菜たちを次々と摘んでいく、この時重要なのはを引っ張らない事だ、多は問題ないが宿のものがほとんどの様で、強く引っ張ると痛んで枯れてしまう、食べられない雑草などは逆さにでも植えない限りは枯れないほど強いのに
不味い味が強靭の素とでも言わんばかりに、食べられる植は雑草に比べると弱い。
この中で俺のお気にりは赤のスプラウトだ、味はそのまま三つ葉といったじのそれは、前世でも好きな野菜であったが、こちらに來てからは味覚的に思い出せる、數ない地球と同じ味なのだ。
このスプラウトのほかには、ほろ苦さが特徴のイタドリモドキ、ぽっかりと30センチほどのハゲた地面を形する薄っぺらく辛味が特徴のカブ、どうやって発芽するのか理解が出來無いが、雑草の頭頂部に寄生する様に生える、甘く香りの無いネギ、このあたりが夏の山菜としてはポピュラーなたちだ。
山菜取りの厄介なところは、群生地があるわけではなくポツリポツリとまばらに生えているところにある、慣れていればそんな中から見つけるのも訳は無いのだが、人によっては一苦労らしい、実際は母その苦手にるようで、収量としては俺のそれと同じか下回る量しか採れない、本來もうし頑張ってしい所だが、そのおで草原に來る回數が増えるとなれば、それはそれとして考えることも出來るかもしれない。
採った山菜はし井戸水の張った、桶の中に束ねてれて置く、三人で直徑30センチの桶三つがノルマだ、これが終われば魔風にいけると思うと、見えてくるモノも違うようで、いつもより多く採取できた、それでも祖母を超える事は出來なかったが、母は余裕を持って超えることが出來た。
最後は祖母が母の桶をいっぱいにして置いてくれると言う事なので、母を連れて魔風に向かうことにした。
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