目的地は中央の林、それも大人なら一人でも伐採可能なほど、數本の木が集まっているだけの貧相な林だ、一般的には魔風の存在は広なっていない、その理由はエルフが教えていないからだが、それ以上に前回行った魔風ほどの大きさが無いことが、未発見に拍車を掛けているのだろう、なくとも子供がれてしまうほどのでも開いているなら、山菜取りに來た人間の中には興味を持つ者もいたかもしれない。

そして今回見つけたを見ればこれを発見できた人が居るならば、それは奇跡の産といえるほど小さなものだった、曾祖母からは小さいとは聞いていたが、まさか子供の頭程度とは思いもしなかった。

「ママ、この辺りに魔がいないかみて置いて、寢たみたいになっちゃうから魔が來ても気付かないから」

「それって本當に大丈夫なの？」

「エリザさんとやったときは大丈夫だったよ」

その辺りにあった土で山を作ると枝を刺す、日當たりもそこまで悪くない、大の位置にバツ印を描いて、簡単な日時計の完だ。

「この影がこの辺りになったら揺すって」

し長めだが魔石に吸わせる事を考えれば、まあこのくらいだろう、ウチにあった分と儲けに今山菜取りのついでに拾った分で８０個、前に吸わせた時よりないが、今回はもっと長めに吸わせたら変るのか限界まで吸わせてみたいという実験込みの時間設定だ。

今回はワラヅトを用意した、高級な納豆がっているあれだ、空の魔石をれて魔風の上に、太めの枝を二本並べたら上に置くだけ、後は勝手に吸収してくれるのだから、待っていれば良いので、三分割してれたの一つを、閉めずそれを観察する事にした。

これだけ近くで呼吸していても、前のような覚は無いので通常の呼吸法では、魔素の吸収率は濃度で変るものではないみたいだ、あくまでヨガ的な腹式呼吸をしている時にしかじられないのかもしれない。

置いてから５分程度で、大明に変わり変化が無くなった、前回の狀態がこれだった、ここからさらに吸うのか、それともここが限界なのかもう５分やって駄目なら、瞑想に移ることにしよう。

そう思い魔石を眺める、１分が経ち２分が経ち３分が経ち４分が経つ５分が経過した時だった、魔石から神々しいまでの虹のが立ち上る事も無く、黒くなる事も無い、明度も変らなければ、大きくなる事も無く、ただ５分前のそのままの形でそこにあった、やはり吸収限界はこの明度の時だったようで、他のワラズトを確認してみたがどれも同じ狀態で、変化は見られなかった。

まあ実験なのだからと思う事にしてみたが、それでも充電式の電池に、１００パーセント以上充電しようとしていたのと同じ事かと思うと、しいたたまれない恥ずかしさをじた。

「やっぱりダメか」

つぶやきながら瞑想するために魔風の上に胡坐を掻いた、前回と同じように深く吸って、倍の長さでゆっくり吐く、これを繰り返していくと、最初は染み渡るような覚、しばらく続けるとそれに伴って、今度は通っていなかったが通い始め、ポカポカとした暖かい覚が生まれてきた、どちらも心地良い覚で、曾祖母の押し上げていくような覚は、俺の中にはじなかった。

前回よりもし長く瞑想していたが、別段吐き気やむかつきは無く、中斷しなければならない狀態にはならずに、母アラームで現実に戻ることが出來た。

「本當に寢てた訳じゃないのよね？」

「あんな変な風に、息吸ったり吐いたりして寢るって、僕どんだけ用なのさ」

「最初聲かけたけど起きなかったのよ」

言ったのに寢たみたいになちゃうって、それでも日時計はそんなに過ぎていなかったので、まあ良しとしよう、それでもあんまりにも長くやりすぎると、気持ち悪くなるかもしれないから、そのあたりは正確に測りながらかな。

一番は砂時計でも作れたら完璧なんだけど・・・作れるんじゃない？地球クオリティーというかあのレベルの正確さなんてそもそもいらないのだ、基準時計があるわけでも無いし、覚でしか時間を計る事なでできないのだから、本來なら０．８秒だとか１．２秒といった數字で表されてしまうのも、基準が無いこの世界では１秒になってしまうのだ、それなら多ずれた時計でも一定に測れるなら使えそうだ。

それにしても俺のはどうにも魔素との相が良い様で未だに吐き気などには襲われないし、もうしばしてみても良さそうだな。

取り合えずは喫の課題も出來た、全く四歳児をこき使う世界だぜ、などとひとりごちてみたりする。