《初心者がVRMMOをやります(仮)》いきなりの死に戻り

その頃カナリアはいつものようにアクセサリー納品をしていた。付き添うのはリリアーヌとイッセンである。二人はカナリアに対して厳しくもあり甘くもある。それ以上にいれる時にゲームとはいえ一緒にいたいのだ。

「りりちゃんといっくん、本當にいいの?」

「もっちろん。一緒にいたいんだもん」

現在いるのはフィールドなので、必死にリアルネームを呼ばないようにしているリリアーヌだ。カナリアとしてはどちらでもいいと思っている。

々な要因があり、カナリアのリアルネームは結構拡散されている。

「今日の納品はなに?」

「んとね、竜鱗のを使ったアクセサリーの納品と、使い方のを聞きたいって人がいるから、教えてくるの」

現在も竜鱗のを使ったアクセサリーや布関連は「カエルム」の獨壇場である。

誰一人知識を獨占しようとしていないのだが、作る人がない。

それ故カナリアはしでも作る人が増えるようにとその手のクエストは格安で請け負っている。

そうしないと、カナリアがいっぱいいっぱいなのもあるのだが。

「あたしも聞こうかな」

「あ、俺も」

「じゃあ、二人にはこれが終わってから!」

カナリアの頭に生えたウサ耳が機嫌よく揺れる。

あぁぁぁぁ!! 抱きしめてでまくりたい!

イッセンとリリアーヌの心のびは一致していた。……が、それをその場で実行しないところに理がうかがわれた。

これがジャッジなら、すぐさま捕獲され腕の中である。

冒険者ギルドにある會議室で、プレイヤー・NPC雙方の職人へカナリアが作り方を教え終わり、カエルム本拠地へ戻ろうとした時に、それに気づいたのは偶然といえた。

玖ちゃん、レットさんにお願いされたモンスターがいるから捕獲してくる」

「いってらっしゃーーい」

捕獲スキルの高さはカナリアとリリアーヌが同等、イッセンはし下だ。そして今回捕獲するモンスターというのが、現実世界では蝶や蛾のような形を大きくしたようなもので、名前を「モンス・バタス」という。カナリアの失敗率は九十パーセント以上をほこる。それゆえ、この依頼は大半をリリアーヌがけ持つ。リリアーヌの場合は功率が九十パーセント以上なのだ。

間違いなく、この功率の差は好き嫌いと他のスキルによるものだと、イッセンは確信している。

手際よく確保していくリリアーヌをカナリアとイッセンはし離れたところで休憩しつつ見守っていた。

本日はロスベラと呼ばれる苺のような果を使ったタルトだ。因みに、苺のような形の実がブラックベリーの木に近いものにすずなりになっている。喫茶「安楽椅子」やカナリアたちの住まい、「カエルム」の拠點の庭に必ず植えており、年中収穫が出來る。

玖。これ作ったのは」

「今日は私が作ってみたの」

これが知られたらジャッジに文句を言われそうだとか思いつつ、己のステータスを確認してしまう。セバスチャンのご飯を食べるようになってから、當然のようにやっていることでもある。

「セバスほどじゃないけど、玖の作るやつもステータスがあがるようになってるよ」

「ホント!? 戦っている時そんなに役に立たないから、こういうことでも役に立てるって分かると嬉しい」

そこにいるだけで癒し効果をもたらしているというのに気づいていないらしい。

そんな話をしていたら、前れもなくリリアーヌが死に戻りをした。

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