しばらく森の中を歩き師匠の家であるログハウスが見えてくる。

「ついたようじゃの」

と、師匠は家にり地下への階段を下りていく。地下にはったことがないが、食料などを備蓄するための倉庫があるそうだ。これは母さんたちの証言もある。

「あら、おかえりなさい」

と、俺たちの背後から聲をかけるのはみなみ母さん。運をしていたのかし汗をかいているらしく、布で汗を拭いていた。

「そっちも訓練を？」

「ええ、誰もいないから暇だしね」

どうやら、母さんたちも俺たちと同じように訓練をしていたらしい。

「母さんってニュンペーだから格闘戦とか難しくなるんじゃないの？」

ニュンペーは明らかに魔法タイプの種族だからな。

「別にそんなことはないわね。いつもと同じようにはくわ」

「ふーん、別に種族はそこまで大きく変わらないんだな」

「それに、私はＳＴＲとＶＩＴに初期ボーナスを割り振っているからね」

そのせいか。なるほど。

「さて、みなそろって居るようじゃし、続きでもするかの」

師匠の言葉により俺たちは修行を再開した。

「まだかんのう」

師匠の言葉通り、俺の魔力がく気配はない。一方で師匠の魔力は流れるようにき続けている。

魔力のかすイメージというのはの流れに乗せるようなものがふと思いつくものであろう。多くの語でもそのように書かれることが多い。ならばそういうものかと思うがそうではない。なんせ、その通りにイメージしてもかないのだからな。

だから、先ほど魔力に関係のあるステータスから考察をしてみたのだが、別に何かがわかったわけではない。ただ、知と神に関係のあるイメージを持つ必要があるのか？　それもわからない。

「悩んでおるようだのう」

「ええ、もちろんですよ。これも時間をかければいいのですかね？」

「魔力を作することは手足をることと同義であるからの」

「はあ」

手足をるような覚で魔力はれるということか。ならば、手足をる覚で魔力をるイメージをする必要があるのかな？

そもそも、手足にるイメージなんてあるか？　仕組みはある。手足がく仕組みはあるが、それは考えるものか？　いや違う。が勝手にいているというのに近い。反のようなものである。だったら魔力もそうなのではないだろうか？　かそうと思っているからかないのではないか？　もっとより覚的なものなのだろう。ならばイメージを必要としないな。魔力のきはより象的なものなのだ。だから、俺は魔力について考えることをやめてかすとしよう。

「――あっ」

今、魔力が脊髄の方へしいた。なんでだ？　師匠がかしているのは魔力が循環するようなきだ。の表面を巡るようにしていている。しかし、俺の魔力は脳から脊髄へとわずかにいたに過ぎない。これは、魔力がくようになっただけで、魔力を作することが出來ないからなのか？

「ほう、もうしじゃな」

だが、間違っているわけではないそうだ。師匠の反応でわかる。ならばもうし続ける必要があるのだろう。今日中に出來るかはわからないが、明日もあるのだ。問題はないだろう。

「オッシャ！　魔力を知できるぞ！」

マナトが吠えているが、まだ【魔力知】は習得していない。あいつは瞑想狀態で魔力を知できるようになっただけである。

「ほう、マナトもそこまで來たか。では、霊語を教えるから、それを聞きながらでも魔力を知できるようになりなさい」

「よし！　よろしくお願いします」

俺は勝手にく魔力をみている。魔力は脳から脊髄へと通り、そのあと全へランダムに進んだ後、ふっと元の場所へと戻る。そんなきを繰り返している。このきは明らかに流などといったものとは違うものであろう。だが、俺に魔力のかし方のヒントを教えているような気もする。そんな不思議なきだ。

……ああ、あ？　いや、あり得るかもしれないな。でも、もし當たっていたら？　今日中に【魔力作】なんてスキルを覚えることが出來るようになるかもしれないぞ。やってみる価値はある。

俺はその仮説を実証するために再び集中することにした。