《FANTASY WAR ONLINE》第五二話
「さて……ギルドだな」
俺たちの目の前にはハンターギルドがある。裝飾というものを排除した武骨なつくりの建である。
「けっこう地味なんだね」
かおるの言葉は辛らつである。事実ではあるが、もうしいいようはないものだろうかね。
「まあ、ハンターギルドがファンシーだったらいやでしょ?」
「極端だなあ」
ライフの言いたいことはわかるのだが、なぜそのチョイスにしたのだろうか。言いたいことはわかるのだが。
「ほれ、るぞ」
「おう、わかった」
俺たちはギルドの中にった。
ギルドの中には付、その近くに依頼を張り付けてあるボードと、壁際には報掲示板と魔族語で書かれたものがある。し奧には、酒場らしきものがある。とりあえず、ギルドっぽく見えるものが詰め込まれていると考えればいいだろうか。そしてかなり酒臭いものだ。鼻がひん曲がりそうである。
しかし、そう思っているのはどうやら俺だけのようで、三人とも気にした様子ではない。かおるにいたっては幸せそうに頬を緩めている。
「臭くないのか?」
「なにがだ?」
「酒」
ウッドはし鼻をひくひくとかすが首をかしげただけに終わる。
「いやあ、そうでもないぞ」
「そうかなあ……?」
俺の鼻はかなり悲鳴を上げているんだけれども。……ああ、こいつらの鼻はもうご臨終しているのか。ならば、仕方ないな。俺はこのどぎつい臭いに慣れないように気を付けよう。
「たぶんそれって、スバルが獣人だからじゃないの?」
ライフの言った言葉に俺は衝撃をけた。そういえば俺は獣人だった。
俺は頭に手を置いた。耳が生えている。三角耳だ。オオカミのらかな皮をじる。の方へと手を持っていくと、尾がある。もふもふだ。やわらかい。手りがよくてしばらくっていたくなるな。
「俺獣人だったな」
「忘れていたんだ……」
「さっき自分で獣人を宣言してたのに……」
ライフたちは呆れたような目で俺を見ていた。そんな目で見ないでほしい。自分の種族なんて現実じゃ人間一択なんだから、忘れたってしょうがないじゃない。人間だもの。すばる。
「スバルは大変だね。私はとってもいい匂いだと思うなあ」
「「「えっ」」」
「えっ?」
かおる、何を言っているのかね。酒の匂いがいい匂いなんていうとは、酒でも飲んだことがあるのかね。これは後でじっくりお話をしなければならないな。かおるのに何かがあったら自分は自分を恨むぞ。
「えーと……私、鬼人っていう、鬼の種族なんだよねえ。だからさあ、そういうことなんだよ。わかる?」
「あ、ああ……そういうことね。わかった。なっとくなっとく」
鬼の酒好きがこういうところに現れるのな。びっくりしたよ本當に。
「じゃあ、素材の買い取りに行ってくるわ」
「おう、頼んだ」
ウッドは俺たち全員分の素材を持って、買い取りの付に並んでいった。
「ここに來たし、せっかくだしギルドに登録でもしないか?」
「ああ、そうだね。じゃあしよっか」
というわけで、俺たちはハンターギルドのギルド登録付の方に並ぶ。
ギルド登録付の列には小さな子供みたいなやつから、俺たちと同年代の年が多く並んでいた。おっさんおばさんはいないんだな。まあ、プレイヤーはもうとっくに登録しているだろうし、住人だったら、おっさんになる前にはもう登録しているだろうしな。それなら、これも納得だろうな。
「小さい子が多いね」
かおるも同じことを思っているのか……思っていないね。純粋にらしいものを見ている目で見ているね。ダメだねこれは。
「あ、あの子可いね」
そう言いながら指さしているのは、十歳程度の歳であろうだった。まあ、確かに可いだろうな。
俺はかおるの肩を抱き寄せる。かおるは俺の肩に頭を乗せる。
「あの子、お似合いだよね」
「何に?」
「私たちの娘に」
「ダメだね」
今は自分で産めないからって、適當な年を拐しようとするのはやめようね。そういう施設があるんだから、そこで引き取ろうね。本當にね。頼むよ。間違いは起こしてほしくないよ本當に。
「いらっしゃいませ。當ギルドをご利用いただきありがとうございます。こちらが登録用紙になりますので、必要事項を記いただき提出してください」
俺の順番になると、流れるように用紙を渡してくる。まあ、一々説明なんかしていると、これだけの列をさばけないんだろうな。さすがである。
ギルドの利用規約がそこそこの厚さのパンフレットになっているが。これはもって帰ってもいいらしい。後で読んでおくとしよう。
というわけで、俺はさっさと用紙に必要なことを書いて付嬢に渡す。
「ありがとうございます。しばらくお待ちくださいませ。ギルドカードをすぐに作いたします」
で、席を立ち數分でこちらへ戻ってきた。
「はい、お待たせいたしました。こちらがギルドカードになります。こちら再発行は有料になりますので、なくさないようしっかりと管理してください」
俺はハンターギルドに登録することが出來たのだった。
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