《Creation World Online》第42話
俺たちがディヴァ=ヘトへと帰り著いた時、広場には複數のプレイヤーが集まっており、その中心、多高臺になっているところに、キョウラクと天議會【天使と悪魔】エリーがプレイヤー達に必死に何かを訴えかけていた。
何事かと思い、俺たちがプレイヤー達の群れに近づくと會話が聞こえてきた。
「おい!こんなに早くボス攻略できるなら今すぐやれよ!」
「そうよ!一刻も早くここから出して!」
「み、皆さん落ち著いてください!ボス攻略は1週間後!これは天議會の決定です!覆りません!」
エリーがその小さなを一生懸命にかして説明するが、プレイヤー達は収まらない。
埒らちがあかないと判斷したのか1人の男プレイヤーがキョウラクに詰め寄る。
「なあ!あんたが攻略者パーティーのリーダーなんだろ?それなら他のメンバーを集めて攻略に行ってくれよ!」
「いや、それは出來ません。僕にそんな権限は無いし、なにより僕たちは天議會の下部組織に過ぎません」
キョウラクがそう言うと、男プレイヤーは舌打ちをする。
「ケッ、何が天議會だ。ちょっと頭のいい奴らが集まっただけだろ。大なんで俺たちが命令されなきゃならないんだ!」
すると、エリーの顔からストンと表が抜け落ちる。
「今なんて言った?」
「は?何って…」
「何言ったのかって聞いてんだよ!」
ビリビリと大気が震えた。
エリーの放ったスキルである。
丁度エリーの近くで聞いていたプレイヤー達が全員【恐怖きょうふ】の狀態異常をけて停止する。
エリーはペタペタと先程、キョウラクに詰め寄っていた男プレイヤーの前に立つ。
「テメェら何か勘違いしてねえか!何を攻略してもらえるのか當然だと思ってんだ!ああん!?命令するな?何言ってんだ!そもそも街に引きこもって安全安心にぬくぬくと過ごしてるテメェらが偉そうな口聞いてんじゃねえよ!テメェらが生きていられるのは天議會のサポートあってこそってことを忘れるなよ!その気になればテメェらの命なんぞ一瞬で消し飛ばせるってこと忘れんなよ!」
そうんだエリーは目を瞑る。
そして、次に目を開けた時にアワアワとしながら「ご、ごめんなさい〜!」と頭を下げる。
そんなエリーを見て誰も何も言わずにそのまま帰って行ってしまった。おそらく自分達でも気づいていたことをあらためて言われて、何か思うところがあったのだろう。これを機に彼らが変わってくれることを俺は切に願うよ。
☆
「ふぇえ…疲れました…」
「よ、2人ともお疲れさん」
そう言って片手を上げて挨拶するとエリーがバッとこちらを振り返る。
すると、彼の顔がみるみる真っ赤になっていく。
「おい、エリー大丈…」
「さっきの見たんですか!見ましたよね?うぅ…最悪ですぅ…」
そう言ってエリーは顔を手で覆い隠して、へなへなと座り込んでしまう。
しかし、次の瞬間には立ち上がり、俺の目の前に來るとニヤーっと笑う。
「よ、シュウ。元気か?可い可いエリーちゃんだぜ」
「自分で言うな自分で」
「ノリが悪いなー」
そう言ってケタケタ笑う彼は先程まで顔を真っ赤にして恥ずかしがっていたエリーとはまるで別人のようだった。
このエリーの今の姿こそ、【天使と悪魔】という2つ名がついた最大の理由である。
彼は二重人格者だった。
普段は心優しく、みんなの癒しと名高いエリーだが、一定量のストレスをじると彼は自的に人格を変更してしまう。
そして、通稱裏エリーは表のエリーが言えないような事をズバズバと言ってしまうのである。
それ故にプレイヤー達は皆、口を揃えてこう言う。
『エリーは天使と悪魔を包する、それ故に【天使と悪魔】だ』
とまあ、こんな合で決まってしまったらしい。
「で、なにがあったんだ?」
「ん?ああ、いやー。あの鶏にわとり野郎共が早く攻略を始めろだってさ。…これも全部お前とキョウジとそこのおっぱいの大きな子の所為だからな」
そう言って恨めしげな目線をこちらに寄越すエリー。
な、なんのことかな。
顔を背けて口笛を吹いていると、エリーは溜息を吐いて「ま、別にいいけどさ」と、言うと後頭部を掻きながら歩いて行ってしまう。
☆
キョウラクと別れた俺たちは2界層の宿屋に戻っていた。
ベッドの上には未だに苦しそうにいているアンリの姿があった。
よかった、まだ生きてるみたいだ。
「シュウ、早く飲ませて」
ナクにそう言われ「わかっている」と短く返すとアンリの口に解毒薬を注ぐが、口の端から零してしまい一向に飲む気配が無い。
仕方が無いので、俺は解毒薬を口に含みアンリに直接口移しで飲ませる。
解毒薬をれてやると、コクリとアンリはゆっくりそれを飲みだした。
すると、苦しそうだった呼吸はスースーと規則正しいものに変化する。
更に、顔に浮き出ていた紫のノイズも消えており、ようやく治ったのだと実する。
その後、アンリはたっぷり8時間ほど眠って翌日の朝、俺たちから話を聞いたアンリは泣きながらお禮を言ってきたのだが、ナクがドクラ村の宿での事を話すと無言で杖を構えていたのはとても怖かった。          
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