《Creation World Online》104話
第4界層『アンダータウン』ならず者の街であり、犯罪者の巣窟。そんな中を地味な裝備に変更し、目立たないように俺とウィルは歩いていた。
「ウィル、わかるか?」
『はい。どういたしましょうか』
俺はチラリと後ろに視線を向けると、ため息を吐く。
そこには潛伏スキルを使っている者が2人、建のからこちらを覗いていた。
街にった辺りから付けられてるな、それなりにスキルレベルは高いんだが、スキル通りにいているだけでプレイヤースキルがお末だ。そのため、簡単にわかってしまう。
「このまま付けられるのも不愉快だな。次の角で仕留めるぞ」
『わかりました』
2人で頷くと、一気に駆け出し、加速する。
後ろを付けていた2人も慌てたように追いかけてきた。狙い通りだ。
建の角を曲がった俺とウィルは、壁に張り付くように待ち伏せする。
そして、勢いよくってきた1人の腕を捻り、拘束し壁に押し付ける。
「さっきから何の用だ?」
「くっ…!離せ!」
抑えつけた外套の人が暴れると、ハラリと目深に被っていたフードがげる。
「子供?」
フードの下から目つきの鋭い黒髪の年の顔が現れた。
「にいちゃん!」
聲のした方向、つまりウィルの方向を見ると、ウィルに首を摑まれ、フードがはだけて涙を浮かべるの姿があり、その視線の先には、ウィルの果ナイフを握る手があった。
「痛みはない。一撃で仕留めてやる」
「待て!ストーップ!ストップ!」
勢いよく突き出された果ナイフは、の眼球の前1cm程の位置で停止する。しかし、どうやらは恐怖からか気絶してしまっているようだった。
「それじゃ、話を聞かせて貰おうか」
「…まず妹を離せ」
ウィルに視線をやると、ウィルは手を離しを解放する。
俺が拘束を緩めると、年は慌てたようにを抱きかかえて地面に座り込む。
「じゃあなんで俺達を著けていたのか話して貰おう」
「あんたら外から來たんだろ。外から來たやつを監視するように言われてるから、後を著けたんだ」
「目的は金か?」
外から來たやつを監視して人気のないところで…なんてところだろうな。
だが、年からの返事は意外なものだった。
「違う。金も確かにそうだけど、戦力がしいって言ってた」
「ふむ…。ボス攻略を狙ってるわけじゃないんだよな?」
「うん。多分だけど、最近この街に來たやつを叩き潰そうとしてるんだと思う」
この街に來たやつ…まさか…。
「なあ、その最近街に來たやつの名前ってリーンとか言わないか?」
「もしかしてあんたら知り合いなのか!?」
「それはタダでは教えられないな。対価を払ってもらわないとな」
俺がそう言うと、年は唾を飲み込む。
「俺達は金なんか持ってないからな」
「金じゃない。しいのは報だ。お前達の背後にいる組織とそのリーダーについて知っている限りのことを話してくれ」
「…わかった。その代わりリーンに會わせてくれ」
そう言って年は1枚の畫像をこちらに見せる。そこには、ふっくらと丸い男と眼鏡をかけたローブ姿の男が寫っていた。
「こっちの太いのがゴロッザ。この街を支配してるやつ。で、このメガネのやつは確か外から來たって言ってた。名前は…カガリって言ったかな」
年の話によると、このカガリという男は半年程前にふらりとこの街に現れたらしい。
「ゴロッザの一味が力をつけ始めたのもこの頃からだったんだ。」
「なるほどな…」
それにしても、このカガリってやつどこかで見たような気がするんだよな…。
「知ってることは全部話したんだ。リーンに合わせてくれ!」
「ん?ああ、わかった。」
年からカガリの畫像をけ取って、俺はそう返す。
「そういえばお前の名前は?」
エアディスプレイを作しながら俺がそうたずねる。
「俺の名前はキンキチ。妹は、カナだ」
そう言ってしっかりと妹を抱き寄せるキンキチ。そんなに警戒しなくても、別に何もしないんだが…。
「そう警戒すんなって、別に俺達は何もしないぞ。なあ、ウィル─」
「マスターに対してなんだその態度は、始末するぞ小僧」
…ああ、警戒してる理由こいつだわ。
俺は、全力で威圧をしているウィルの膝裏にローキックを叩き込むとキンキチが妹を背負うのを手伝う。
「さあ、行くか」
「うん」
なぜ蹴られたのか不思議そうなウィルを放っておいて、俺達は歩き出した。
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