《ランダムビジョンオンライン》二つ目の街
「ここが二つ目の街の「トウワズ」か。次の階層には、ここの近くのダンジョンから行けるんだったな」
「これが人のつくった「街」というものか……主マスター、これからどうするのだ?」
「うーん、まずはとりあえず道屋で換金かな? お金がしいしね」
「かん…きん……とはなんだ? お金になるのか?」
「あはは、換金ってのはね? モンスターが落としたアイテムを売ることだよ。俺たちみたいなのは、基本的にそうやって稼ぐのさ」
「なるほどっ! おぼえたぞ! ではさっそくかんきんに行こうではないか!」
「そうだね、それじゃあ行こうか?」
俺は、ライトを連れて道屋へ向かった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ライトは現在、人の姿をとっている。
ウルフだったころは、普通のだったのだが……
現在のライトは狼の姿だと高3メートル、全長5メートルくらいだが、人の姿だと…いわゆるロリ巨といわれる姿となっており、さらにしっぽとみみがついているため、かなりの破壊力をもっている。
実はこの人の姿については自由に選べるらしい。
現在この姿なのは、俺がこういうのを好きだとじたかららしいのだが……
お、俺は別にロリちゃうでっ!?
確かにかわいいとは思うし、おそいたくな……げふんげふん。
ま、まあいい。
俺たちは現在、道屋で換金を終えたところだ。
換金結果は……
オークの棒が八十個で8000円。
オークの魔石が二十個で3000円。
オーガの剣が八十個で16000円。
オーガの魔石が二十個で5000円。
オークーガの魔石が四十個で20000円。
オークーガの大魔石が九個で9000円。
オークーガボスの魔石が一個で1000円。
合計62000円になった。
「ほっくほくだぜ。こんだけあればしばらくは持つかな? し豪華な宿に泊まっても大丈夫かも?」
「ほっくほくっ。ほっくほくっ。主マスター、主マスター? ほっくほくとはお金があることなのだな? …宿とは何だ? 豪華という事はすごいのか!?」
「ほっくほくの意味はそれであってるよ。んで、宿ってのはお金を払って泊めてもらう場所だよ。安全に休息がとれるんだ。今お金がったから、今日はし料金が高い宿にも泊まれるかな? ってことだよ」
「ほー、そうなのか……主マスター、嬉しそうだが、豪華だと何か嬉しいのか?」
「まぁね。豪華な宿は、お金がかかるぶんだけ良いサービスが期待できるんだ。良いサービスってのは、ごはんがおいしかったり、ベッドがやわらかかったりだね」
「それはすごいなっ。今日はその豪華な宿に泊まるのだかな?」
「そのつもりだよ。んじゃさっそくいこうか? ついてきてくれ」
「我は主マスターについて行くのみなのだ。いっぱい仕えていくと決めたからこそ、主マスターについてきたのだからな」
俺は、ライトをつれて街の中心へと向かった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「どこがいいかなぁ?」
街の中心……宿場が集まっている場所で、俺はどこに泊まるか悩んでいた。
どこの宿も5、6000円で泊まれ、値段は悪くない。
しかし、今日はし豪華な宿に泊まりたいと思っている俺としては、なんだか足りないじがしていた。
「主マスター、主マスター、あっちの方にキラキラした場所があるぞ? あれは豪華じゃないのか?」
そう言ってライトが指さした場所は、確かにキラキラと輝いていた。
しかしそれは豪華などではなく……いわゆる大人なそういうじの場所だった。
「あっちは違うよ。あれは宿は宿でも別の目的でる宿なんだ。いわゆるその、エッチな目的でる場所なんだ」
「え…っち? それはつまり、セックスするための店という事か!? 是非ろうではないか!! 我は主マスターにご奉仕したいぞ?」
「ぶっ! 今のお前は子供の姿なんだから、そういう事は言っちゃいけません!!」
「なぜだ? 主マスターにご奉仕すると言うのが、いけないことなのか?」
「いけなくはないけど、恥ずかしいことなんだよ。俺は恥心を持てって言ってるの」
「恥心…か、恥ずかしがった方が主マスターは喜ぶのだな!?」
「ぶっ! それは言い方が悪いぞっ! まるで俺が変態みたいに聞こえるじゃないか!」
「主マスターは変態なのか?」
「いや違うっ! 斷じて俺は変態ではないっ!!」
「ならばそういうこと・・・・・・はしたくないのか…? 我はし寂しいぞ……」
「うー…あー……そんな顔をするなよ、別にお前の事が嫌いなわけじゃないから。むしろ…お前が良いなら…そのぉ……したい、ぞ?」
「主マスターっ!! そうならば遠慮する事はない! はやく行こうぞっ」
「え? いや、ははは……」
「どうしたのだ主マスター? 我にご奉仕させてくれるのではないのか?」
そう言ってライトは小首を傾げてはにかむ。
(あぁ! さっきからこいつは、いちいちこっちのツボにる行をっ!)
考えてもみてほしい。
自分を慕ってくれる可いの子が、自分にご奉仕させてくれと懇願してくる。
誰でも墮ちてしまうだろう。
しかし……
「その姿だと…さ? 犯罪な気がするんだよね? ははは」
「むむむ? 主マスターはこの姿が嫌いなのか? …好きだと思ったのだがなぁ……よしっ、し待ってくれ、これで……」
そういうとライトのがに包まれる。
「どうじゃろう主マスター?」
が収まるとそこには、グラマラスな絶世のが立っていた。
「まぢ?」
「主マスターはこういうのも好きなのか。勉強になったぞよ」
「いやいやいや、何やってるんスかライトさん」
「?? この格好でもダメなのか? 我にご奉仕させてくれないのかえ?」
「くっ」
(俺は今日…獣になります。むしろならない方が失禮な気がしてきましたよ?)
「主マスター?」
そう言って首をかしげると、妖艶にを舐める。
(この姿なら、問題ないよな? な? 俺我慢しなくていいんだよな?)
「行くぞ、ライト!」
俺はライトの腕もつかむと、手近な場所にあるキラキラ輝くホテルにる。
「部屋は……この一萬円のところにしよう」
料金をれる場所に一萬円札を突っ込み、出てきた鍵をけ取る。
「主マスターよ、ひっぱらないでたもれ? 自分で歩ける故に…」
「あ、あぁすまない。部屋は三階だから、ついてきてくれ」
俺はライトの腕から手を離し、先を歩く。
「主マスターの心のままにじゃ」
ライトはそう言うと俺の後ろをついてきた。
・・・
・・
・
部屋にると、そこには大きなベッドが一つあるだけだった。
「ベッドしかないのか?」
部屋を見回すが、シャワールームが見當たらない。
普通、こういう・・・・場所にはついているのが普通だと思うのだが?
「主マスターよ、ベッドのわきにボタンがついておるぞ?」
「本當だ、これを作するのかな?」
そこにはシャワー室やプールなどの絵が描かれており、ボタンの押すことでその場所への扉が開くようになっていた。
「んじゃま、とりあえず……シャワーを浴びようか?」
「一緒にかの?」
「い、いや、別々にだよ…」
「お楽しみは後でというわけじゃな? わかったのじゃ」
「ははは……んじゃまた後でね?」
そう言って俺は、右の扉にる。
「きれいにしてくるのじゃ」
ライトは左の扉へとって行った。
・・・
・・
・
「さてと、ライトはまだ出てきていないようだな?」
シャワーを浴び終わった俺は、バスローブに著替えてベッドに座った。
「うわー…張してきたぞ、なんてったって初めての経験だからな……」
そう、リアルの俺はDTなのだ。
もちろん、こういうことは初めてである。
「どうやればいいんだ? ちゃんとできるだろうか?」
々考えてしまい、頭の中がぐるぐるする。
「お待たせしたのじゃ、主マスター?」
考え事をしていたら、いつの間にか目の前にバスローブ姿のライトがいた。
「お、お、おう。遅かったじゃないか?」
「主マスターのために、々念りに洗っておったからの? ……もしや、匂いがある方が好きだったりしたか?」
「いや、そういうわけじゃないんだけどね?」
「ふぅ…ならばよかったのじゃ」
ライトは安心したようにため息をつく。
「とりあえずこっちに座れよ」
俺は自分の橫をたたき、座るように促す。
「橫にならなくてよいのか?」
「いやさ? 実は俺、初めてだから張しているんだ……」
「そうなのか? なれば我に任せよ! 知識はあるでな?」
「いや、それはさすがにカッコ悪くない?」
「もともと今日の目的は、我が主マスターに奉仕することなのだから、主マスターはドンと構えておればよい」
「そうか? …ならまかせていいのかな? ……痛くするなよ?」
「うむ、任せるがよい」
そう言うと、ライトはバスローブをいで俺の前に膝まづいた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
チュンチュンチュンチュン
気がつくと朝になっていた。
昨日ライトのを隅々まで堪能した俺の目覚めは心地よかった。
「すーすー」
俺の橫では、ライトが子供の姿で寢ている。
寢顔がとてもかわいい。
「やってしまった……」
あの後、何回かやっていてテンションの上がった俺は結局、ロリ姿のライトも食べてしまった。
「ゲームだから大丈夫…だよな?たぶん…」
まぁ同意の上だし、運営からの注意メッセージもないってことは、おそらく大丈夫なのだろう。
「それにしても、初験がVRヴァーチャル…それもモンスターが相手ってのは、びっくりだぜ」
リアルはDTのままなので、実際に初験と呼んでいいのかは不明だが。
「にしても…かわいい顔しやがって」
俺はライトの頭をなでる。
「みんな先のほうに行っちゃってるから、一人で攻略になると思ってたんだが……」
ポイントを稼いでいる最中に出會った知り合いや、俺と一緒におじさんにわれて參加している従妹などは、攻略組として上でがんばっているはずなのだ。
なので、追いつくまで俺は一人で行しなければいけないと思っていた。
「今はこいつがいる……」
一人でいることが好きな俺だが、孤獨が好きなわけではない。
「ついてきてくれてありがとうな? ライト」
こいつに出會えたのは、本當に幸運だったのだろう。
俺はそのことをかみしめた。
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