《VRMMO生活は思ってたよりもおもしろい》26.夏祭りデートとお誕生日會にわれた
マリーが居なくなった後、僕とモモは再び商店街を見て回った。
商店街を見て回った後、モモが一旦ギルドホームへ戻ろうと言ってきたので、ギルドホームに戻った。
そして、ギルドホームに戻ってくると、モモがモジモジして僕の顔を伺いながら歯切れの悪い口調で話し始めた。
「あの、ですね。夏休みにってすぐなんですけど、夏祭りがあるんです……。それで、その、い、一緒に、行きませんか?」
「いいね、お祭り。一緒に行こうか」
「は、はい!」
「皆で」
「……えっ? み、みんな……?」
「えっ?」
違うの? と僕が首を傾げると、モモが「り、リュウさんのバカァァァァ!!」と涙目で言いながらログアウトしてしまった。
えっ? どういうこと? お祭りに皆で行くことになったから僕もどうですかっていういじゃなかったの?
う~ん…………あっ! そういうことか!! 僕のバカ野郎!! そりゃ泣くよ! 僕と二人っきりでお祭りに行きたいと思ってったのに皆でなんて返事したら、當然泣かれるしバカとも言われるよ……!
というかそもそも、皆で行こうっていう話だったら、あんな恥ずかしそうに話さないよね……。
はぁ~~~やらかしたなぁ……。
「キュ! キュキュキュ!」
僕が落ち込んでいると、シアンが「何をしてるんです! 早く追って謝らないと!」と言ってきた。
「そうだね、今は早く謝んないとね」
僕はそう言った後、シアンとブランを巣に戻してからログアウトした。
◆◇◆◇◆
ログアウトした僕は、すかさず桃香に電話をした。
怒ってるとしたら出ないんじゃ? という僕の心配は良い意味で裏切られ、桃香は律儀に出てくれた。
『はい、もしもし……』
うわ、もう聲からして落ち込んでるのが伝わってくる……。
「桃香、さっきはごめん。僕が悪かったというか、バカだった。夏祭りには二人で行こう」
『えっ!? さすが龍さん、もう気づいてくれたんですね!! 鈍さんだと、全く気づかずに皆で行くことになるのに!』
今の聲で桃香の元気が戻ったことがわかったから嬉しいけど、さっきの僕の間違いを例に挙げるのは勘弁してほしい。
「も、もちろんだよ。僕はそんなに鈍じゃないはずだから……」
『そうですね。皆で、なんて言われたときは谷底に落とされた気分でしたけど、ちゃんと気づいてくれたので許してあげます』
「あ、はい、ありがとうございます」
地味にに持ってる気がするんだけど……。まぁ、今回は10割がた僕が悪かったから當然だよね。
『許してあげるついでに、お願い聞いてもらっても良いですか?』
「ドンと來い」
『明日、さっき會ったマリーちゃん、本名真理ちゃんのお誕生日で真理ちゃんのお家でお誕生日會するんですけど、龍さん來てくれませんか?』
へぇ、マリーって真理っていう名前か。ばしただけじゃん。
「まぁ、明日は終業式で午前だけだしお願いだから行くけど、僕が行って良いものなの?」
たぶん、どこかのお嬢様方が集まるであろうお誕生日會には、絶対に庶民な僕は場違いだよ? というかどんな目で見られるかわかったもんじゃないよ?
『大丈夫です。クラスの子しか集まらない小規模なものですし、開催するに當たって龍さんを招待しようという話しになっなので、むしろみんな龍さんに會いたがってますから』
その會いたいっていうのは、絶対に値踏みのためだよね? どんな人か見てやろうっていう魂膽が見え見えだ。
「そ、そうなんだ……。それで、明日の何時にどこに行けば良い?」
『それならご心配なく。私が17時に迎えに行くので、龍さんはいつも通りの服裝で待っててください』
「え、あ、うん。それと、當たり前だけどプレゼントって持っていった方が良いよね?」
『いえ、真理ちゃんにとっては龍さんが來ること自がプレゼントのようなものなので、來てもらえれば充分です』
「サプライズゲストってこと?」
『そういうことです』
それを聞いて、凄く嫌な予がしてきた……。絶対、みんなに注目されながら登場するパターンだ。
剣道の大會で、決勝になると観客全員が注目するから注目されるのは慣れてるけど、それは試合に集中してるからだから、何も無しに注目されるのは張する。
『あと、お金持ちの子達が集まるからといって、場違いだとか思うのはやめてくださいね?』
ぬお!? 的確に僕が思っていたことを封じてきた!?
「な、何故それを……」
『龍さんの格からしてそんなことを思いそうだったからです!』
さすが桃香、僕の格をよく理解していらっしゃる……。
『それから、プレゼントを態々持ってこようとするのもやめてくださいね?』
げっ!? 今から何かプレゼントを用意しようかと思ってたのに、また封じられた……。
「そ、そんなこと、思ってないよ……」
『いいえ、絶対に思ってます。私にはわかります』
斷言された……。まぁ、大正解なんだけどね。
『なので、持ってこなくて良いですからね。持ってたら私が貰いますから』
「それが本音だよね?」
『あっ……いえ、違います! 決して私以外の人が龍さんからプレゼントを貰うのが嫌な訳ではありません。ええ、斷じて違います!』
それもう本音駄々れだけど? まぁ、これはスルーしよう……。
「じ、じゃあ、また明日の17時に」
『はい。また明日』
そこで電話を終了した。
電話を切った後、ばあちゃん達に明日のことを伝えると、二人ともあっさりと「行ってらっしゃい」と言った。
「いいじゃない、お誕生日會。一人でも多い方が嬉しいでしょう?」
「そうだぞ。龍の誕生日はいつも三人だけだからな。でも、今年は速人君達が居るからし賑やかな誕生日會になるだろう。だから、大勢での誕生日會を経験しておくのも良いと思うぞ。今回は祝う側だが」
「そうだね。そうするよ」
そう言えば、じいちゃんの言った通り今年は速人達が居るから、いつもみたいに三人だけの寂しいものじゃないんだ。
でも、僕の誕生日伝えてなかったから、明日桃香に伝えておこうかな。
そう思うだけで明日が楽しみに思えてきた。
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