《VRMMO生活は思ってたよりもおもしろい》30.みんなでクエスト
翌日、目が覚めると桃香はまだぐっすりと寢ていた。
寢顔をとても可いと思うのは必然だと思う。幸せそうな寢顔で、「龍さん……大好き……」なんて寢言を言ってるんだから。
でも、そんな寢言を言うなんて、どんな夢を見ているんだろうか……。
まぁ、それはおいといて、僕はばあちゃん達に伝えなきゃいけないことがあったのを思いだし、桃香を起こさないようにベッドを降りてリビングへ向かった。
リビングへ行くと、速人達はまだ寢ているようで居なかった。好都合なので、ばあちゃん達に土曜日に桃香と夏祭りに行くということを伝えた。
「あら、それなら、浴を用意しないとね!」
「あ、うん、そうだね」
「桃香さんの分も用意しておくわね」
「うん、ありがとう」
ばあちゃんとそんなやり取りをしていると、じいちゃんがこう言ってきた。
「龍、男ならしっかりリードしないとダメだぞ? けで居るのは良くないからな?」
「わかった」
じいちゃんの言葉に「なるほど」と思っていると、速人が起きてきた。
「龍さん、おはようございます」
「おはよう、速人。早いね、まだ6時半だけど」
「いつもこのくらいには起きてるので」
「へぇ、そうなんだ」
どこかの績最下位さんは、休みの日は正午までぐっすり寢るって自慢気に話してたけど、速人は健康的な生活を送っているようで心心。
僕が心していると、速人がこんなことを提案してきた。
「そうだ、今日はみんなでTPOでクエストでもしませんか?」
「そう言えば、まだみんなでクエストやったこと無かったもんね。やろうか」
「はい!」
そんなやり取りをしていると、次々とみんなが起きてきた。
その際、桃香に「なんで起こしてくれないんですか!?」と怒鳴られたので、「寢顔が可かったから」と答えると、桃香は顔を赤くしてそれ以上はなにも言わなくなった。
その後、後から來た三人にクエストの話をすると、三人とも直ぐ様肯定した。
それからは朝食を食べ、食べ終わるとそれぞれの部屋に戻ってログインすることになった。
今更だけど、四人ともちゃんとあのヘルメットのようなを持ってきているのか心配だったけど、四人ともちゃんと持ってきていたので安心した。
◆◇◆◇◆
ログインした僕達は、早速クエスト注場所に行き、クエストをけることにした。
クエスト注場所に著いた後、クエストを一通り見るも、僕は特にやりたいものも無かったので、クエスト決めは四人に任せることにした。
シアンとブランをでて、クロの相手をしながら待っていると、クエストを決めたようで付に注しにいっていた。
それから僕のところに來た四人に何にしたのか聞いたところ、『失蹤したキャリーバードを探し出せ!』というクエストで報酬はキャリーバードの卵だそうだ。
説明すると、キャリーバードは荷やなんかを運んでくれる鳥で、何百㎏でも運べるとかなんとか。なので、人間は朝飯前に運べるみたいだ。
「またそういう系か……」
僕がそう思ったことを呟くと、ハヤトが「大丈夫です」と言ってからこう言った。
「キャリーバードは僕がほしいので、卵を孵すのは僕がやります。目を合わせれば親と認識してくれるので、リュウさんがテイムすることになる心配はありません」
ハヤトがそう言ったので僕は安心した。
しかし、まさかこの速人の言葉が盛大なフラグだったとは、この時の僕達は知る由も無かった。
このTPOには、郵便局の代わりにキャリーバードで荷を屆けたりしているところがあるそうで、先ずはそこへ向かった。
『キャリーバード運送』と書かれた看板がある建に著いた僕達は、そこの代表取締役のNPCさんに話を聞いた。
「それがですな。二日前、とある一羽のキャリーバードに荷を持たせて送り先へ飛ばさせたのですが、いくら待っても戻ってこなくて送り先へ確認すると、ちゃんと荷を送ってきたのでお金を渡して返したそうなのです。でも、こちらには戻ってきておりません。ですからどうか、キャリーバードを見つけてください!」
話を聞き終えた僕達は、取り敢えずキャリーバードが送り先へと飛んだであろう空の下を歩くことにした。
しかし、送り先まで歩いてみたものの、それらしいキャリーバードは見當たらなかった。
「見つからないね」
「いや、龍さん、頭の上……」
「えっ?」
ハヤトにそう言われて頭の上を確認すると、自分でなんで気づかなかったんだと思うくらい、結構大きめな鳥が頭の上に乗っていた。
「これ、いつから?」
「大分前からですよ。いつまで経っても龍さんが気づかないので、おもしろくてそのままにしてました」
ハヤトがそう言うと、他の三人がウンウンと頷いた。
マジか……。なんで気づかなかったんだろう……? そう思いながら一旦抱えていたブランを地面に降ろし、それから頭の上に居るキャリーバードを地面に降ろすと、キャリーバードは僕に向かってお辭儀をしてから「ピルル」と挨拶の鳴き聲を出した。
挨拶を終えたキャリーバードは、また僕の頭へ乗ってきた。僕の頭の上が気にったみたいだ。
ブランを再び抱き抱えようとすると、モモがブランを抱き抱えてくれたのでそのまま『キャリーバード運送』まで戻ることにした。
『キャリーバード運送』に戻って代表取締役のNPCさんにキャリーバードを渡すと、キャリーバードはし寂しそうな目で僕のことを見てきたけど、仕事があるでしょと言うと素直に聞きれてくれた。
ともあれ、これでクエストクリアしたことになるので、代表取締役のNPCさんからキャリーバードの卵をけ取った。
ギルドホームに戻り早速ハヤトが卵を孵すると、ヒヨコみたいなモフモフな赤ちゃんが産まれ、ちゃんとハヤトと目が合い親認定された。
親認定されたからハヤトのところへ行くかなと思いきや、しハヤトの方に行ってから進路反転、僕に向かってよちよちと歩いてきた。
まさかの親に向かってフェイント!?
「ちょっと、龍さん! なにしてるんですか!」
「なにもしてないよ!?」
こっちだよとか言ってないし、ただ黙って見てただけなんだけど……。
完全に真後ろに居て見えてなかったはずでハヤトの方に行きかけたのに、まさかの進路反転だったから僕の方が驚いたよ?
「龍さんの質を甘く見てました……。まさか、親認定さえ無視させるなんて……」
「いや、なんか、ごめん……」
その間に僕の下に辿り著いたキャリーバードの赤ちゃんが、僕を見上げて「ピー!」と羽を広げながら鳴いた。か、可い……!
「ちょっ、それ、キャリーバードの求行ですよ!?」
「………えっ?」
産まれたばかりのキャリーバードに求行をされてしまった……。
それを聞いたモモは、怒るかと思いきや明るい表でこう言った。
「龍さん、キャリーバードの赤ちゃんに求行されるなんて凄いですね! このキャリーバードの赤ちゃんは龍さんの魅力がわかってるみたいです!」
……そうきたか。まぁ、ゲームの中だしそういう反応もあるか……。
というか、この子どうするの? ハヤトがほしいならテイムしてほしいんだけど。
「君の親はあの人だよ?」
「ピー! ピーピー!」
「えっ? あの人より僕の方がいい? いやいや、目合わせたでしょ?」
「ピーピー!」
「そんなことは関係ない?」
「ピー、ピーピー!」
「わたしの親、いや、パートナーは僕? いや、パートナーって、鳥と人間の僕じゃ無理だよ?」
「ピーピー!」
「そういう意味じゃなくて、相棒ってこと? あ、そっちね。勘違いしちゃった」
「ピーピー!」
「許してくれるの? ありがとう」
産まれたばかりなのにここまで喋るのか……。と僕が思っていてふとハヤト達を見ると、ハヤト達がこんなことを呟き合っていた。
「龍さんってなんでの言葉がわかるんだろう?」
「それな。本當、不思議だよな」
「まぁ、龍さんだからとしか言えないわよね」
「それが龍さんの取り柄ですから!」
モモ、勝手にそれを取り柄にしないで!? その言い方だとそれしか取り柄が無いように聞こえるから……!
結局、僕がキャリーバードの赤ちゃんを説得してハヤトにテイムしてもらった。
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