《VRMMO生活は思ってたよりもおもしろい》57.ダンジョン攻略再開
桃香の誕生日が近づいているため、そろそろ誕生日會の準備をしようかと思って桃香を抜いた3人に相談すると、速人が「そういうのは前日にやればいいんですよ」と言った。
その言葉に楓季も輝も、同意するように頷いたので、3人には明日頑張ってもらうことにして今日はゲームにログインすることになった。
◆◇◆◇◆
ログインした後、シアンとブランをアイテム欄から出し、転送にて五十二階層へ向かった。
五十二階に著き奧へ進んでいくと、4本腕の生えた兇暴な顔をしたクマが出てきた。
「なにあれ、腕が4本もあるんだけど……」
「あれは、『ホールドベア』の上位種で『ホールドファイティングベア』です。プレイヤーをがっちりと捕まえてから往復パンチを喰らわせてくるモンスターです」
『ホールドベア』って久しぶりに聞いた。
ソーキさん達が抱きつかれるならイケメンの方がいいとか、人の方がいいとかよくわからないことを言ってたやつだ。
そう言えば、ソーキさん達どうしてるのかな、最近全然會わないけど……。
まぁ、ソーキさん達にも都合や事があるだろうから、気にしない気にしない。
なんてことを思っていると、『ホールドファイティングベア』が僕を捕まえようと走ってきていた。
こういう場合は、殺られる前に殺るのが一番。
僕は、刀を抜いて突っ込んでいって、『ホールドファイティングベア』の腕をすべて切り捨てた。
その後、首をから切り離して止めを刺した。
若干、『ホールドベア』より走る速度が速かった気がする。
腕が2本多いからだろうか。
まぁ、それはともかく、『ホールドファイティングベア』を倒したので更に奧へと進んでいった。
『ホールドファイティングベア』は頭がいいからか鼻がいいからか、待ち伏せしたり遠くからいきなり全速力で走ってきたりと、様々な戦法をしてきた。
そんな『ホールドファイティングベア』達を倒していくと、次の階層へと続く階段の手前で『ホールドファイティングベア』の亜種『ホールドファイティングベア(亜)』に出くわした。
どんな違いがあるのかハヤトに聞いてみたところ、普通の『ホールドファイティングベア』より防力と攻撃力が高いとのことだった。
実際、僕が腕を切り落とそうとしても、一太刀では切り落とせずし傷を負わせただけだった。
まぁ、とはいえ、それだけではある訳で、僕はまず『ホールドファイティングベア(亜)』の一本の腕だけを集中的に何回も斬って落とし、それを繰り返して、すべての腕を切り落とした。
これであとは止めを刺せればいいんだけど、『ホールドファイティングベア(亜)』のHPバーはまだ4分の1ぐらい殘っているため、すぐ止めとはいかない。
僕は、『ホールドファイティングベア(亜)』を斬りつけて斬りつけて斬りつけまくって、最後は刀を突き刺して止めを刺した。
「やっと倒せた……」
「よく一人で倒せましたね、龍さん。結構難しいんですよ? 『ホールドファイティングベア(亜)』を倒すの」
「手伝おうとしなかったくせによく言うね……」
「そうだよ! 回復役の私は參加できないけど、ハヤト君達は戦闘職なんだからリュウさんに頼ってないでちゃんと戦ってよ」
憤慨したモモにハヤト達は説教をけた。
説教をけたハヤト達は、気まずそうにしながらモモから視線を逸らす。
自覚があるなら最初から一緒に戦ってよ。と言いたいけど、実際僕が一人で対処してしまっていることがハヤト達の慢心に繋がってしまっていることはわかっているので、言うのは止めておいた。
その代わり、こんな案を出してみた。
「じゃあさ、これからは3人が戦って、僕は3人が無理だと思う敵が出たときだけっていうのはどうかな」
「えぇ!? 無理ですよ! もう、五十二階層ですよ!? 今から3人はちょっと……」
「だから3人で無理だと思う敵だったら僕が相手するって言ってるんじゃん」
「わ、わかりました……」
「俺はまあ、リュウさんに頼りっぱなしだったからそれでいいと思う」
「そうね、そろそろ私達もやらないとね。しばらくやってないんだし」
ハヤトは渋々、他の二人は進んで承諾したので、これからは、僕は3人で対処できない強敵が出た際のみ戦闘をすることになった。
そう言えば、結構モンスター倒したけど、今のステータスどうなってるんだろ。
―――――――――――――――――――――――
◆プレイヤー名:リュウ Lv96 職業:ソードマン
HP:5520/5520
STR(攻撃力):4960(+200)→5160
VIT(防力):4570(+20)→4590
AGI(回避力):7000(稱號:により+2000)→9000
INT(賢さ):3255
MND(神力):3110
LUK(運):10(※Max:10)
◆スキル(※Max:Lv10)
【気配察知】:Lv1
【鍛治】:Lv1
【生産】:Lv1
【テイム】:Lv10
【料理】:Lv1
【調合】:Lv1
【挑発】:Lv1
【隠】:Lv1
◆所持スキルポイント:20
※1ポイントで1レベルアップ
◆稱號
・ ・ ・〈牛若丸〉
―――――――――――――――――――――――
あれ、いつの間にかあだ名が稱號に……!?
レベルはそこそこ上がってもうすぐ99で嬉しいけど、どうしても稱號の〈牛若丸〉が気になる。
ステータス畫面を見ながら唸っていると、モモが話し掛けてきた。
「リュウさん、もうすぐ次の階層に続く階段ですけど、そんなに唸ってどうしたんですか?」
「いや、なぜか稱號に〈牛若丸〉が……」
「えっ、本當ですか?」
そう言って僕のステータス畫面を覗いたモモモは、「あっ、本當に稱號に〈牛若丸〉が」と言って驚いた。
その聲を聞いてハヤト達が駆け寄ってきた。
「どうしたんですか?」
「稱號にね、〈牛若丸〉ってあるんだけど……」
「あぁ、それは、僕が父に頼んで付けてもらったんですよ」
「……えっ?」
「ですから、僕が父に頼んで付けてもらったんですよ!」
「なんで?」
「そりゃもちろん、おもしろそうだからですけど?」
それを聞いた瞬間、の力が抜けて地面に倒れかけた。
普通おもしろそうだからって頼んで稱號付けてもらうとかしないでしょ……。
「そういうことするんだったら、これから僕、一切戦わないからね? それかゲームにログインしなくなるかも」
「あっ、わかりました、わかりましたから、それだけは止めてください!」
必死に頭を下げて謝罪してきたので、許すことにした。
まったく、ハヤトは僕を困らせることばかりしてくるから、たまにお灸を據えてやらないとエスカレートしそうで怖い……。
そしてその後、僕達は次の階層に続く階段から五十三階層へ向かった。
【書籍化+コミカライズ】悪虐聖女ですが、愛する旦那さまのお役に立ちたいです。(とはいえ、嫌われているのですが)※完結済み
★書籍化&コミカライズします★ 目が覚めると、記憶がありませんでした。 どうやら私は『稀代の聖女』で、かなりの力があったものの、いまは封じられている様子。ですが、そんなことはどうでもよく……。 「……私の旦那さま、格好良すぎるのでは……!?」 一目惚れしてしまった旦那さまが素晴らしすぎて、他の全てが些事なのです!! とはいえ記憶を失くす前の私は、最強聖女の力を悪用し、殘虐なことをして來た悪人の様子。 天才魔術師オズヴァルトさまは、『私を唯一殺せる』お目付け役として、仕方なく結婚して下さったんだとか。 聖女としての神力は使えなくなり、周りは私を憎む人ばかり。何より、新婚の旦那さまには嫌われていますが……。 (悪妻上等。記憶を失くしてしまったことは、隠し通すといたしましょう) 悪逆聖女だった自分の悪行の償いとして、少しでも愛しの旦那さまのお役に立ちたいと思います。 「オズヴァルトさまのお役に立てたら、私とデートして下さいますか!?」 「ふん。本當に出來るものならば、手を繋いでデートでもなんでもしてやる。…………分かったから離れろ、抱きつくな!!」 ……でも、封じられたはずの神力が、なぜか使えてしまう気がするのですが……? ★『推し(夫)が生きてるだけで空気が美味しいワンコ系殘念聖女』と、『悪女の妻に塩対応だが、いつのまにか不可抗力で絆される天才魔術師な夫』の、想いが強すぎる新婚ラブコメです。
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