《VRMMO生活は思ってたよりもおもしろい》61.龍二くんの初ログイン
剣道をやった後著替えていると、龍二くんが「りゅうにいちゃん、かえったらきょうもらったゲームしよう、ゲーム!」と言ってきた。
忙(せわ)しないなと思いつつ、僕は龍二くんの申し出に「わかった。戻ったらやろうか」と言って頷いた。
それから、隆盛くんにお禮を言って別れ、一旦叔母さんのお店に向かった。
お店に著くと、龍二くんが早くゲームをやりたいと急かしてきた。
しかし、以前にも言ったように、10歳までの子は一人で勝手にログインすることはできないことになっているので、今回の場合、保護者代わりの僕がログインしているときでないとログインができない。
つまり、大袈裟に言えば、僕が24時間ログインしていれば、龍二くんはいつでもログインすることができる。
と言っても、子どもが遅い時間までプレイするのはよくないので、21時(午後9時)までとなっている。
というわけで、僕は現在家に戻ってログインしようとしているところだ。
桃香達はどうするのか聞くと、珍しく桃香が「せっかくだから二人で楽しんでください」と言ったので、僕と龍二くんだけでプレイすることになった。
ログインの前に、今からログインするということを叔母さんのお店に居る速人に伝えて、それからログインした。
ログインしてシアンとブランを互にででしながら、ギルドホームで龍二くんがログインしてくるのを待った。
しばらくすると、目の前に一人のドラゴニュートがログインしてきた。
すると、僕の目の前に畫面が出てきた。
そこには、『リュウジがログインしました』と書いてあった。
やっぱり、名前はそのままカタカナにしただけか……。
そんなことを思っていると、リュウジと思われるドラゴニュートが話し掛けてきた。
よく見ると、背丈はそのままな上に顔も髪もそのまま。加えて、あらゆるところが黒一だった。
どこぞの黒の剣士ばりに黒一だ。
「リュウにいちゃんだよね?」
「そうだよ」
「うわぁ、いつもいじょうにカッコいいね! あ、ドラゴンだ! しろくまもいる!」
そう言って目をキラキラさせながら、僕とシアンとブランを見るリュウジくん。
そんなお世辭が言えるなんて、リュウジくん、大人だ……!
僕がそんなことを思っていると、リュウジくんを見るシアンとブランが、この人誰? とばかりに鳴き聲を発してきた。
「キュ?」
「クゥ?」
「僕の従弟のリュウジだよ。仲良くしてね」
僕がそう言うと、シアンとブランは任せろとばかりに鳴き聲を発した。
「キュキュ!」
「クゥ!」
「そっか、ありがとう」
鳴き聲を発した後、シアンが羽ばたいて飛び上がってリュウジくんに飛び付いた。
リュウジくんはそれをすかさずキャッチすると、シアンをで始めた。
「かわいいね!」
「キュ!? キュキュ! キュ!」
「わわわっ、リュウにいちゃん、ドラゴンがおこっちゃったよ!?」
「シアンは男の子だから、可いって言われるのは嫌なんだって」
「そうなんだ、ごめんね……」
し暗い顔になりつつリュウジくんがシアンに謝ると、シアンはすぐ許してくれた。
その後すぐにリュウジくんが、早く遊びたいと言うので、取り敢えず簡単なクエストでもけるかと思いクエスト注場所へ向かった。
その道中、【始まりの広場】の中を歩いていると、噴水のところのベンチに一人のエルフのが暗い顔で座っているのに気づいた。
リュウジくんも気づいたのか、タタタッと駆け寄って聲を掛けた。
なにその行力。さすが即斷即決な叔母さんの息子……。
僕も後を追ってに近づく。
すると、こんな會話が聞こえてきた。
「ねぇ、おねえさん、どうしたの?」
「人を探してるんやけど、この中広くて中々見つからんねん」
おや? 聞き覚えのある聲と関西弁?
「へぇ、だれさがしてるの?」
「リュウっていうとっても料理が上手なお兄さんなんやけど……」
それを聞いた僕はビタッと歩きを止めた。
絶対あの人だ! 間違(まご)うことなきあの人だ!
これは……行ってもいいのかな? 桃香が居ないのに違うと居るのはよくない気がするし、桃香に知られた時のことを考えると行きたくないな……。
と、思っていると、リュウジくんがこう言った。
「リュウにいちゃんならそこにいるよ?」
うおぉい!? なんで言っちゃったかな!? 聡い子でも、さすがに男の関係に関しては無理か……。
それを聞いたエルフのがこちらを見る。
その直前に後ろを向いて知らん顔をする。
しかし、後ろから近づいてくる気配がする。
うわぁ、どうしよう……。そう思っている間に、肩をトントンとされた。
ビクッとしてから、恐る恐る振り返ると、そこには、やっと會えたとばかりの満面の笑みを浮かべたあの人が居た。
そう、姿形(すがたかたち)は変わっているけど、ホラーイベントで一緒にアヒージョ風ニラ鰤ソテーを作ったみきさんだ。
「お兄さん、久しぶり! 元気やった?」
「あ、まぁ、うん。元気だよ」
「あれ? モモちゃん居らんの? お話(はな)ししたかったんやけど」
「今日はそこのリュウジくんの付き添いだから」
「あぁ、そうそう! あの子ヤバない!? どんな教育けとんねんっちゅうくらい優しい聲かけやったんやけど!?」
エルフ姿で関西弁はギャップがすごい。
「一応、僕の従弟なんだよ」
「あ、なるほど、だからかぁ! なら納得やな! そらそやろ! 一応やないやん! お兄さんやって優しいんやから!」
ヤバい。みきさん、やっと會えたという反でなのか、テンション高くて話が止まらなさ過ぎて、マシンガントークみたいなことになってる。
しかも、ここからしばらくの間、みきさんの一方的なトークが続くことになる。
桃香連れてくるべきだったかも……。
【書籍化・コミカライズ】誰にも愛されなかった醜穢令嬢が幸せになるまで〜嫁ぎ先は暴虐公爵と聞いていたのですが、実は優しく誠実なお方で気がつくと溺愛されていました〜【二章完】
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