《VRMMO生活は思ってたよりもおもしろい》64.龍二くんの初ログイン 4
リュウジくんの相棒ドラが仲間に加わり、リュウジくんのテンションはMAXになっていた。
「リュウにいちゃん、はやくつぎのクエストうけようよ! はーやーくー!」
「ギュアァ!」
「わかってるからそんなに引っ張らないで」
僕の手を握って強く引っ張ってくるリュウジくんにそう言うも、リュウジくんは引っ張ることをやめてくれない。
因みに、ドラはリュウジくんの頭の上に乗っており、僕に向かって「はやくはやく」と言っている。
道中、モモとみきさんは、微笑みながら溫かく見守るだけで決してリュウジくんを止めてくれない。
しかも、助けを求めるように二人の方を見ても、二人とも微笑みながらゆっくりと首を橫に振ってそれ以上は何もしてくれなかった。
結局、引っ張られたままクエスト注場所に著いてしまった。
そして、今度は何のクエストをけてくるのかと思っていると、『コバルトスパイダー』を討伐するクエストをけてきた。
えっ? 行ける? 野球で言ったら240キロメートルの速度で球が飛んでくるくらいの攻撃してくるんだけど。
そんなことはつゆ知らないリュウジくんは、上機嫌で【英雄の臺地】へ向かおうとする。
「リュウジくん、大丈夫?」
「なにがだいじょうぶなの? リュウにいちゃん?」
「『コバルトスパイダー』の攻撃って、野球のピッチャーが240キロメートルなんだよ?」
「へぇ! そんなにはやいんだ! だいじょうぶだよ、いざとなったらリュウにいちゃんとかわるから!」
なんでもないように言うリュウジくん。
頼ってくれるのは嬉しいけど、さっき戦いたいって言ってたのはどこの誰だっただろうか。
結局、思ったことは口にはせずにリュウジくんの後に付いて【英雄の臺地】へ向かった。
【英雄の臺地】に著くと、運の良いことに初戦から『コバルトスパイダー』だった。
「リュウジくん、『コバルトスパイダー』だよ」
僕がそう言うと、リュウジくんは刀を抜いて『コバルトスパイダー』の前に出た。
すると、その瞬間に『コバルトスパイダー』がリュウジに攻撃を仕掛けた。
當たる! そう思ったのも束の間、リュウジくんは難なく避け、『コバルトスパイダー』目掛けて走っていった。
5歳児にこんなに視力あったっけ?
でも、リュウジくんはお義兄さんを除く無心道場の人達全員に勝てるって言ってたから、視力が良いのは確かだ。
ただ、さすがに240キロメートルの速度での攻撃を見切れるような視力まであるとは思わなかった。
そんな超人のようなリュウジくんは、現在『コバルトスパイダー』の攻撃を避けつつダメージを與えている。
しかし、まだログインしたてでレベルが低いため、中々『コバルトスパイダー』のHPが減らない。
「リュウにいちゃん、どうしよう!? ぜんぜんたおせれないよ!?」
「まだリュウジくんレベルが低くて、『コバルトスパイダー』の防力の方が勝ってるからだよ。HPが0になるまで頑張って」
「えぇ~~~!?」
僕の説明に心底面倒臭そうに「えぇ~!?」と言うリュウジくん。
自分で選んだクエストなんだから、責任もって最後まで頑張ってくれないと。
「リュウさん、リュウさん」
「どうしたの、モモ?」
「代わってあげなくていいんですか?」
「いや、代わってって言われてないのに代わるのはリュウジくんに失禮でしょ。せっかくやる気なんだから」
「いや、あの、今のはやる気が無いように見えたんですけど……」
まぁ、確かに、今のはそうだけども。
「自分で選んだクエストなんだから、そこは自分で出來る範囲までやってもらわないと」
「それでも、萬が一もありますし……」
「まあまあ、モモちゃん。ウチらは大人しく見守ってようや、な?」
「うぅ……。はい、そう、ですね……」
みきさんのおでモモが引き下がってくれた。
一方のリュウジくんは、『コバルトスパイダー』のHPを半分くらいにしていた。
時間かかるなぁ。そう言えば、ドラは戦ってくれないのかな?
そう思って、リュウジくんの頭に乗っているドラに訊いてみた。
「ドラは戦わないの?」
「ギュアァ!」
「えっ? 戦闘が専門じゃないの? ドラゴンなのに?」
「ギュアァ!」
「あっ、そういう系ね。だったら早くそれ使ってあげてよ!」
「ギュアァ!」
「いや、その発想はなかったって、それが自分の力だっていう自覚あるの?」
まったく、困った子だ……。
ドラは、プレイヤーのステータスを底上げする力を持っているらしく、攻撃力をピンポイントで上げることも出來るらしい。
あとは、會話の通りなので省略するけど、本當に困った子だ。
抜けてる格なのかもしれない。
僕が指摘したことで、ドラの力によって底上げされた攻撃力で攻撃することになったリュウジくんは、僕とドラの話を聞いていなかったからか、急にHPの減り合が速くなったことに驚いた。
「なにこれ!? きゅうにHPがへるのはやくなったよ!?」
「それは、ドラがリュウジくんの攻撃力を上げてくれてるからだよ」
「えっ!? ドラってそんなことできたの!? びっくり!」
驚きながらも『コバルトスパイダー』にダメージを與え続けるリュウジくん。
しすると、『コバルトスパイダー』のHPが0になり、大量のコバルトが手にった。
これでクエストクリアとなるんだけど、リュウジくんは僕達が戻ろうとしても戻ろうとしない。
「リュウジくん、どうしたの? クエスト終わったんだよ?」
「リュウにいちゃん」
「ん?」
「もういっかい、『コバルトスパイダー』とたたかう!」
「えぇ!? もう一回!? なんで!?」
「さいしょからドラといっしょにたたかいたいから!」
うん、協調があって非常によろしいんだけど、付き合うこっちのにもなってほしいかな。
こっちのことも考えて、違うクエストにしてくれたら協調100%なんだけど……。
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