《VRMMO生活は思ってたよりもおもしろい》65.龍二くんの初ログイン 5

結局その後、もう一度『コバルトスパイダー』と戦うのを見守ることになった。

最初からドラの力を使って戦ったため、さっきより早く倒し終えた。

「ドラすごい! すごいよドラ!」

「ギュアァ!」

リュウジくんがドラを褒めながら頭をでたり顔をり寄せると、ドラは嬉しそうに目を細めた。

また『コバルトスパイダー』を倒したので、コバルトが大量に手にってしまった。

なので、またコラソさんに買い取ってもらうことにした。

「コラソさん」

「お、リュウにリュウジじゃねぇか。今度はなんだ?」

「実はですね……」

方の事を説明すると、コラソさんが絶句した。

「こ、この歳で『コバルトスパイダー』倒したのか? 本當に? リュウが倒したんじゃなく?」

「はい、事実です」

「そうだよ。ぼくがたおしたんだよ! すごいでしょ!」

リュウジくんがピースしながらそう言った。

すると、コラソさんがドラに気づいた。

「もしかしてそのドラゴン、テイムしたのか?」

「そうだよ! ドラっていうんだ。いいでしょ!」

リュウジくんが自慢気に言うのをニコやかに聞いた後、コラソさんが僕を引き寄せて耳元でこう言ってきた。

「おい、お前の一族なんなんだよ! なんでテイムが難しいドラゴンをポンポンテイムできんだよ!」

「さ、さあ? 僕にもさっぱりわからないです」

「まぁ、とにかくコバルトは買い取るから出してくれ」

コラソさんが呆れつつもそう言ったので、リュウジくんにコバルトを出してもらった。

それをコラソさんに渡すと、コラソさんが120萬Uウル出してきた。

まぁ、僕が一分のコバルトを持ってきた時60萬Uだったから、妥當な金額だ。

というか、リュウジくん初心者なのに一回のログインで強い裝備にお金も沢山あるなんて、これぞまさしく強くてニューゲームだよ。

前にも思ったな、これ。

お金をけ取った後、再びクエスト注場所へ行くことになった。

次にけたのは、『孤児院で料理を振る舞え』というクエストだった。

リュウジくんがこのクエストをけたのも驚きだけど、このゲームに孤児院があったことにも驚いた。

孤児院へ行ってみると、リュウジくんと同じくらいの子達が何十人と居た。

子ども達を見ていると、院長らしきの人が話し掛けてきた。

「あなた方が依頼をけてくださった方達でしょうか?」

「はい、そうです」

「私は、この孤児院の院長です。早速で申し訳ないのですが、お料理を作っていただけないでしょうか? 材料は用意してあるので」

「わかりました」

院長さんに言われたので、早速料理を作ることになった。

廚房に行くが、一つ問題がある。

それは、料理を本格的に作れるのが僕しか居ないということだ。

リュウジくんはまだ料理を習ってなかいと言っていたし、モモはま・た・ドジるから運ぶ係りがいいと言っていたし、みきさんは辛うじて切ることはできるけど作るのは難しいと言っていた。

モモのま・た・の部分はなのんのことかわからなかったけど……。

仕方ないので、三人にはお皿の用意とかのサポートを頼み、料理は僕一人で作ることにした。

子どもが食べるのと、幸い卵も適量置いてあったので、わかりやすくオムライスを作ることにした。

いや、決して自分が好きだからオムライス信者を増やそうと畫策している訳ではない。斷じて違う。そう、斷じて違う。

そんなことはさておき、オムライスを作り始める。

人數は僕達を除いて40人居るので、40人分のオムライスを速攻で作った。

「す、すごいですね、あの方。あんなに速くオムライスを次々と完させています……!」

「食べたら頬が落ちますよ」

「せやで。お兄さんのオムライスは格別やからな」

「そうなのですか? それは楽しみです」

あの、僕が一生懸命作ってるときに近くで楽しそうに會話されると、しイラつくんですけど。

違う。今はオムライスを効率よく40人分作らないといけないんだ。考え事をしている場合じゃない。

そう思って一心不にオムライスを作り続け、ようやく40人分のオムライスを完させた。

あとは、モモ達に運んでもらうだけだ。

子ども達の下へ運び終え、手を合わせていただきますをした瞬間に子ども達が一斉に食べ始める。

あっ、よく考えたらこのクエストリュウジくんがけたのに僕が一番活躍しちゃった。

でも、リュウジくんが料理作れないんじゃ仕方ない気がするので、気にしないことにしよう。

すると、リュウジくんが話し掛けてきた。

「リュウにいちゃんすごかったよ!」

「ありがとう」

「えぇ、本當に凄かったです。この孤児院の院長として禮申し上げます。子ども達のこんな弾けた笑顔を見たのは久しぶりです」

院長さんが慨深そうにしながらそう言った。

「お力になれたのなら嬉しいです」

「はい、それはもうバッチリと力になっていただきました。ありがとうございました」

深々と頭を下げてお禮を言う院長さん。

その後、子ども達が食べ終わり食を洗って片付けまでやり、そこでクエストクリアとなった。

クリア報酬として、料理一式が貰えた。

帰り際、子ども達が全員揃って「ありがとう」と言ってくれたのが、頑張った甲斐があったなと思えた。

「そろそろログアウトしようか」

と言うのも、現在、現実時間で19時に差し掛かる時間だからだ。

僕がそう言うと、リュウジくんは嫌がった。

「えぇー? もうおわりー? もっとあそびたい!」

「ギュアァ!」

そして、ドラがリュウジくんの言葉に「そうだそうだ!」と同意した。

ドラはリュウジくんにベッタリだから、離れたくないんだろう。

「もうすぐ19時だから、夕飯とかあるし。また明日にでもやればいいんだから。ね?」

「う、うん」

リュウジくんは難を示しながらも了承してくれた。

ドラにも「ちゃんとまた會えるから」と優しく諭すと、し寂しそうな鳴き聲を出しつつも了承してくれた。

なので、モモとみきさんにもログアウトすることを伝えた。

すると、みきさんはすぐその場で挨拶をしてログアウトしていった。

何か用事でもあるのかな?

僕達はその後ギルドホームに戻り、シアンとブランを巣へ戻し、ドラをシアンの巣にれてもらい、それからログアウトした。

リュウジくんとのログインは、驚くことが多々あっとけど、とても楽しかった。

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