ミドル・ゴーレム作の際は自で３パターンの大きさにばらつくようにプログラミングされている。

理由は消費者毎に長は異なるためだ。

商品管理に困らないよう、鎧の後ろに『S』『M』『L』とマークをつけて製している。それ以外のサイズについては特注品として、２倍の値段でけ付ける事にしている。（その場合、首の後ろに刻印されるのは依頼者名だ）

ゴーレム達は庭の端に設置された倉庫前に辿り著くと、種類毎に整列した。

「よし、整列したね。それでは、『ゴーレム、土へ還れ』」

ゴーレム達は剣と盾を頭上に掲げる。砂となる自らをクッションとして、裝備品に傷をつけないようにするためだ。

……いつもこの瞬間はし侘しいものがある。

今日まで24時間連続勤務を行っていたゴーレム達は、何の文句も言わずに砂へ還っていった。

……見廻り、ごくろうさまでした。

「それでは、皆さん。倉庫へ格納お願いします。何度も言いますが、怪我だけはしないように注意してくださいね」

「はいよ、若ダンナも怪我しないように後ろに下がっといてくれよ」

「そうだ、若ダンナに怪我をさせたとなれば、皆にどやされちまう」

「ははは、分かりました、僕も気を付けます」

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

倉庫へ裝備品運びれるのは10人の村民さん達だ。作業は30分程で終了した。

その後、10時になるのを待ち今日のノルマである裝備品をクリエイト・ゴーレムで生み出す。

新しく製されたゴーレム達は、見廻りのためそれぞれプログラミングで指示されている持ち場へ向かって歩き出した。

今日生したゴーレムは以下だ。

・ミドル・ゴーレム（農）150

・ミドル・ゴーレム（鋼）30

・サムライ・ゴーレム　2

農用のゴーレムは盾を裝備していない。

軽裝なくさび帷子かたびらに纏う他、鎌、鍬、スコップ等の様々な農を、両手、腰、背中に裝著している。

武を裝備したゴーレムに比べると頼りないように思われがちだが、侮る事なかれ、実はこのゴーレムは見回り中に部外者の明らかな敵対行為を見つけると裝備している農を次々に投げつける仕様になっている。

ある意味、見廻り組のゴーレム達の中では一番恐ろしい存在だ。

「これで本日の仕れはお終いです。お疲れ様でした。明日も當番の方は、また明日もよろしくお願いします」

「お疲れさま！」「つかれーッス若ダンナ！」

作業を終えた村民さんたちはそれぞれ休憩にっていった。

次の村民さん達の作業は12時から。行商人の付や販売対応だ。

因みに営業時間は12時～15時、最終付は14時迄としている。朝の仕れは當番制の為、通常の労働時間は１日3時間と

なっている。

……前の世界では毎日10時間以上働いていたが、本來の労働時間はこの程度であるべきだと思っている。