《転生プログラマのゴーレム王朝建國日誌~自重せずにゴーレムを量産していたら大変なことになりました~》29 うっかり魔邸(千春視點)
…………ボーン――――――ボーン――――――ボーン………………。
あたしが目を覚ましたとき、柱時計の低くくような音は、どこまでも伝わって行く波紋のような余韻を、耳の中にまとわりつくように、いつまでも殘していった。
(あれ?  あたしいつの間にか寢ちゃったです?)
どうやらカウンターに突っ伏して居眠りしといたようだ。
大きな柱時計は午後4時丁度になったことをお知らせしていた。付開始時間だ。そろそろお客さんがやって來る頃だろう。
柱時計の下ではミニゴーレムが振り子に合わせて首を右に左に傾けている。
カウンターの左手からは、昨日からここに泊まっている何人かの宿泊客が話している聲が聞こえる。
大きな高級ソファーがいくつか設置してある歓談スペースで、宿泊客であれば誰でも利用することが出來る。
右手はレストランとなっており、今は準備中のためお客さんは座っていないが、味の評判はなかなか良い。
今はお客さんがいない変わりに、2のミニゴーレムが2人掛けの丸テーブル席に陣取り、ボーッとしている。
ここは森谷村の北側にある旅館、『うっかり魔邸』だ。
もともと『森谷宿』という名前で経営していたのだが、私が暇をもて余してカウンターで魔法の練習をしていたところ、うっかりボヤ騒ぎを起こしてしまった。
それ以來、お客さんから呼ばれるようになった宿の名前が『うっかり魔邸』だ。
しかも、それを面白がった師匠があたしに斷りもなくでかでかと『うっかり魔邸』と書かれた看板を取り付けてしまったため、名実ともにこの宿は『うっかり魔邸』となってしまったのだ。
(まったく師匠の人の悪さといったら無いです。それに比べて巧魔氏の懐の深さといったら)
この宿は、森谷村を訪れる行商人が自前のテントや馬車の中で夜を過ごしているのを不憫に思った巧魔氏が、金貨5萬枚もの大金を提供して建設されたものだ。
金貨5萬枚など、龍都の大貴族ですらおいそれと出せる金額ではないが、どうも巧魔氏の金銭覚はずれているらしい。
『そうですね、余裕を見て30組ぐらい人を収容出來るような宿で、いいじにお願いします』
と、ざっくりとした指示を龍都からやって來たとある行商人へ出したかと思うと、後は興味を無くしてしまったのか、宿の完まで殆ど顔を出すことは無かった。
困ったのは託された行商人だ。
彼の名前は東あずま 猿彥さるひこ。
ここ森谷村出の行商人である。
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