《転生プログラマのゴーレム王朝建國日誌~自重せずにゴーレムを量産していたら大変なことになりました~》86 モンスター討伐依頼 新たなる力

悲鳴を上げながら逃げ出す者。驚きのあまり腰が抜けてけない者。突然現れた現れたグレータウルフに、皆騒然としているようだ。

かつてギリギリの戦いを制して倒したグレータウルフ。呼吸をするだけでも、その隙を突かれて殺されそうな威圧じるほどだった。

でも、今対峙している2匹にはそこまでの威圧はない。同じ種族のモンスターとはいえ、個差があるのかもしれないな。あれくらいなら、ゴーレムに任せても大丈夫だろう。

「千春さん、ちょっと急用が出來ましたのでゴーレムを使いますね」

「使うって、グレーターウルフが2ですよ? 巧魔氏のゴーレムでも流石にあれは厳しいです」

「問題ないですよ。昔倒したことありますし」

「……そういえば巧魔氏は生まれた直後に倒してたんでした。……あれを倒したんですね。

改めて巧魔氏の化けぶりを再認識したです。では巧魔氏を信じてお任せしますです」

「ええ。千春さんは危ないので下がってて下さいね」

俺はそう言ってグレータウルフに近づいた。

「おい、お前危ないぞ!」

ごろつきが俺に注意するが、俺は無視をしてその場にとどまる。グレータウルフ達が俺に気づき、にじり寄ってきた。

ふふふ、ようやく使える時が來たぞ。俺の特別製ゴーレムが。

「クリエイト・赤武者――蒼武者」

俺のから大量のマナが足元の地面へ流れていく。大量のマナを吸った大地からゆっくりと2の巨人がその姿を現した。

は額に金の三日月を冠した赤武者。森谷村の噴水でモニュメントと化しているあいつだ。

そして、もう1。全蒼い當世足とうせいぐそくにすらりとしたを包み、額に長細い角を飾っている。

こいつらは強い。通常のゴーレムを1000けしかけた所で、こいつらを倒すことは出來ないだろう。そのくらいの魔力を注ぎ込んで制作している。

だか、それだけならただの強いゴーレムだ。こいつらは《特別製》 である。

『……マスター、ご命令ヲ』

『マスター、あの犬と人間をやればいいのか?』

「ああ任せた……ってちがーう! 人間はダメ、わんちゃんだけやりなさい」

『おっけー! 任されたり☆ さー、ぶっ殺しちゃうぞー☆』

『……滅殺。全殺。皆殺シ』

「お前ら、口調は全然違うんだがは一緒だよな」

「やった☆ 青ちゃんと一緒なり☆」

「甚はなはだ心外。食減退」

「はいはい、もういいから早く行って來なさい」

お分り頂けただろうか? そう、こいつらは喋るのだ。

俺の特魔、英霊の箱レプリカントボックスの能力によって生まれた特別製ゴーレムである。

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