《LIBERTY WORLD ONLINE》白竜邂逅
「あれ?ここは………?」
私はヤーウェさんに最初の街-ファーロン-へと転送してもらったはずだったのだが、そこは街の雰囲気とはまるで違い、目の前には何もなく、どこまでも続きそうな広い空間があり、そこに何時間もいれば気分が悪くなって段々と気が狂いそうな空間が広がっていた。
頭が混し、しばらくその場で呆然としていると、不意に背後から聲がした。
「ん?なぜ人間がここにおるのだ?いや、どうやってはいったのだ。」
慌てて振り向くとそこには、鋭い爪、ギラギラとした爬蟲類特有の目、巨大な口から覗く鋭い牙。
………そう
全長が100m近い真っ白で巨大なドラゴンがいました。
「おい、人間の娘よ。聞いておるのか!我の質問に答えよ!」
私が二度目の混に見舞われていると、しびれを切らしたのか真っ白で巨大なドラゴン-白竜-がさっきよりも強めに言った。
「あ、ごめんなさい!あまりにも衝撃的過ぎて…」
「ふん、まあ良い。それで人間の娘よ、お主はどうやってここへ來たのだ?」
私がわからないと答えると白竜は怒気を潛めた。
「いえ、それが私にもわからないんです」
「わからないだと?」
「はい、最初の街-ファーロン-へ転送されるはずだったんだけど、気が付いたらここに飛ばされてて私にもさっぱりわからないの」
私の言葉に訝しみながらも白竜は納得してくれた。
「こんな場所に干渉することができるやつはそうそういまい…。となると一番可能があるのはあ奴かのぅ」
しばらくその場に放置され、私がどうしていいのかわからないでいるのにぶつぶつと獨り言を言い一人で勝手に納得している白竜を睨んでいると、こんなことを言い出した。
「人間の娘よ、せっかくこんな場所に來たのだし我と話をせぬか?」
斷る理由が見つからなかったので了承の旨を伝えた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「つまり、あなたはその戦いに敗れて負けて封印されたってことなのね。それで、ここはあなたを封印してる場所ということ?」
白竜との會話で白竜がなぜここにいるのかが判明した。LWOの世界には7の邪獣と対となる7の神獣がいた。邪獣と神獣との戦いは拮抗していたが、その拮抗がある日、突然崩れた。邪獣陣営に新たな邪獣が誕生したためである。その邪獣は生まれたばかりなのにとても強く、數で負けていてあっけなく均衡は崩れたのだ。徐々に押されていった神獣が次々と倒れ、封印されていった。神獣たちは諦めず最後まで戦い抜いた。最後の神獣は邪獣を一倒したが。力盡きて倒れ封印されてしまったのである。戦いは終わったが邪獣側も無傷とはいかずかなりの傷を負っていたため。傷を癒すために眠りについた。こうして邪獣対神獣の戦いは終わったが、戦いの跡地には戦いの余波により濃な魔力だまりが殘った。さらに、そこから魔が生まれた。人々は邪獣の恐怖から逃れることができたが、代わりに魔の恐怖に脅えることになった。で、この白竜は邪獣との戦いで負けて封印された神獣の一と言うわけだ。
「その通りだ。我は邪獣どもとの戦いに敗れ封印された。お主も見た通りここには何も存在せぬ故、暇で暇でしかたがなかったのだ。がっはっはっは」
邪獣に負けて封印されたというのになんとも呑気な竜である。
私がそんなことをいってる白竜を見て苦笑いを浮かべていると、
「ところで人間の娘よ、お主の名前は何と言うのだ?」
「あ、自己紹介がまだだったね。私の名前はマチです。白竜さんあなたは名前も教えてくれない?」
「我に名前などは存在しない。だが、皆からはファフニールと呼ばれておった。しかし、もう昔の話だ。人間の娘よ、この際だ、お主が我に名前を付けてくれぬか?」
「え、私?私でいいの?」
「構わぬ」
たしか、ファフニールは北歐神話に出てくる竜で英雄シグルドの持つグラムに倒されたんだったよね。じゃあ、そのジークフリートとファフニールを合わせて……。
「じゃあ、シグファルドなんてどお?」
「ほぉ、中々良い名前ではないか。気にったぞマチよ謝する。これからは我のことをシグファルドと呼ぶがよい」
そうやってシグファルドは巨大な口を歪めて笑った。
「マチよ、久々に楽しい時間を過ごした。禮として我がファーロンへと送ってやろう。今の我でもこのくらいのことはできる。それと、これを持っていくが良い。餞別として持っていくがよい。」
そうやってシグファルドから明に輝くブレスレットをもらった。
***ファフニールのペンダント***
ファフニールから友好の証として認められたものに贈られるペンダント
これを裝備することによって取得経験値がし多くなる。
効果:取得経験値上昇(微) AGI+20 DEF+5
「っ!こんなもいいものをもらっちゃてもいいの?」
初期にこんな良い裝備を持っていたらはっきりいってチートだとおもう。
でも、これで敵を倒し易くなったり、死ににくくなる。ありがたくもらっておこう。
それに、ペンダントの友好の証として認められたものに贈られるペンダントと言う説明をみて私はとても嬉しかった。
「餞別だといっただろう。いらなければ返してもらうぞ?」
「いらないだなんて思ってないよ!ありがとうシグファルド!」
「よし、ではこれからマチをファーロンへと送ろう。いつか我と再び會うことができるだろう。その時を楽しみに待っておるぞ。」
「うん、ありがとう!またね、シグファルド」
そして、私は淡いに包まれて目の前が暗黒に包まれた。
マチ
HP:25
MP:10
STR:20(5)
DEF:20(5)
AGI:40(20)
INT:10
DEX:10
裝備
頭 :
上 :初心者の服
下 :初心者のズボン
腕 :
足 :初心者の靴
アクセ
頭 :
顔 :
首 :ファフニールのペンダント
腕 :
足 :
耳 :
スキル
刀lv1 察知lv1 STR上昇 取得経験値上昇(微) ※※※※※(ユニーク)
殘りスキルポイント:0
殘りアビリティポイント:0
稱號
《神獣ファフニールの友人》
【書籍版4巻7月8日発売】創造錬金術師は自由を謳歌する -故郷を追放されたら、魔王のお膝元で超絶効果のマジックアイテム作り放題になりました-
書籍版4巻は、2022年7月8日発売です! イラストはかぼちゃ先生に擔當していただいております。 活動報告でキャラクターデザインを公開していますので、ぜひ、見てみてください! コミック版は「ヤングエースUP」さまで連載中です! 作畫は姫乃タカ先生が擔當してくださっています。 2021.03.01:書籍化に合わせてタイトルを変更しました。 舊タイトル「弱者と呼ばれて帝國を追放されたら、マジックアイテム作り放題の「創造錬金術師(オーバーアルケミスト)」に覚醒しました -魔王のお抱え錬金術師として、領土を文明大國に進化させます-」 帝國に住む少年トール・リーガスは、公爵である父の手によって魔王領へと追放される。 理由は、彼が使えるのが「錬金術」だけで、戦闘用のスキルを一切持っていないからだった。 彼の住む帝國は軍事大國で、戦闘スキルを持たない者は差別されていた。 だから帝國は彼を、魔王領への人質・いけにえにすることにしたのだ。 しかし魔王領に入った瞬間、トールの「錬金術」スキルは超覚醒する。 「光・闇・地・水・火・風」……あらゆる屬性を操ることができる、究極の「創造錬金術(オーバー・アルケミー)」というスキルになったのだ。 「創造錬金術」は寫真や説明を読んだだけで、そのアイテムをコピーすることができるのだ。 そうしてエルフ少女や魔王の信頼を得て、魔王領のおかかえ錬金術師となったトールだったが── 「あれ? なんだこの本……異世界の勇者が持ち込んだ『通販カタログ』?」 ──異世界の本を手に入れてしまったことで、文明的アイテムも作れるようになる。 さらにそれが思いもよらない超絶性能を発揮して……? これは追放された少年が、帝國と勇者を超えて、魔王領を文明大國に変えていく物語。 ・カクヨムにも投稿しています。
8 159ネコと和解せよ〜ネコとカフェ店長の謎めく日常〜
カフェ店長・橋口杏奈。両親からレトロなカフェを受け継ぎ、仕事は順調だった。 一方、戀愛は婚活で知り合った彼氏にもフラれて慘敗中。婚活も興味を失っていた頃、飼い貓のミャーが突然人間の言葉を話はじめた。 ミャーは貓のカタチをとっているがキリスト教の神様に仕える天使だという。隠密に伝道などを手伝ったりしてるらしい。信じられない杏奈だが、色々とミャーの協力する事に。 そんな中、杏奈の住む町で貓が次々と行方不明になり、三毛貓が殺された現場を見てしまった。杏奈と同級生だった牧師・藤也は、この事件は悪魔崇拝儀式だと斷言する。実際、何か隠されているようで警察もろくに調査しない。 殺された貓の飼い主が気の毒になった杏奈は、ミャーや藤也に聖書の知識を教えて貰いながら事件を追っていくが、再び別の事件に巻き込まれ……? 事件解決の手がかりは「神との和解」!? キリスト教豆知識入り☆とっても可愛いコージーミステリ開幕。※ノベルディズに掲載中です。
8 108最弱能力者の英雄譚 ~二丁拳銃使いのFランカー~
☆あらすじ☆ 世界では、能力者という者が存在している。そんな世界で、能力が無いと判斷され、落ちこぼれの烙印⦅Fランク⦆を押された少年タスク。彼は能力者を育成する學園において、実戦授業が受けることができない唯一の最底辺だった。しかしある日、伝説にして、最強にして、無能力者の極致である恩師、剣・ミサキにより、戦闘技術の才能を見込まれ、能力者學園で開催される、通稱ランク祭に出場することとなった。最底辺を生きるタスクは、その才能を開花させながら、自身の隠された能力⦅さいのう⦆に気づき、學園最強の戦士へと成り上がる。――なろうじゃなくてな、俺はなるんだよ!! 1章と2章はまったくの別物なのでご注意ください。
8 129G ワールド オンライン ~ユニークすぎるユニークスキル~
世界一の大企業『WTG』、その會社がある時発売した、VRMMORPGは世界のゲーム好きを歓喜させた。 そのゲームの名は、Genius Would Online 通稱『GWO』 このゲームの特徴は、まず全身で體感出來るVR世界でのプレイが挙げられる。 そして、肝心のゲームの內容だが、古代の文明人が放棄した古代惑星エンガイストが舞臺で、プレイヤーはその惑星へ異星人として渡ってきたと言う設定である。 そして、プレイヤーには一人一人『才能』と呼ばれるユニークスキルをを持っており、加えてアバターの身體能力の初期値は皆、一定となっている ゲームのコンセプトは『平等』で、才能による格差などがないすばらしい世界を実現したゲームを作り上げた。
8 196闇夜の世界と消滅者
二〇二四年十一月一日、世界の急激な変化をもって、人類は滅亡の危機に立たされた。 突如として空が暗くなり、海は黒く染まり始めた。 それと同時に出現した、謎の生命體―ヴァリアント それに対抗するかのように、人間に現れた超能力。 人々はこれを魔法と呼び、世界を守るために戦爭をした。 それから六年。いまだにヴァリアントとの戦爭は終わっていない…………。
8 176月輝く夜に、あなたと
いつも通りの夜、突如かかってきた彼氏からの電話。 電話相手は、謎の若い男。 彼氏が刺されている、とのこと。 そして、その男からの衝撃的発言。 禁斷のミステリー戀愛小説
8 142