《聲の神に顔はいらない。》87 揺れるブランコと宮の月

「私、最近必要とされてるのかなって思っててーー」

宮ちゃんが、ココアのプルタブをパキっと開けて一口それをに流し込む。や濡れたがに何故かドキドキする。

いや同だからね。私は別に百合じゃないし。確かに私は異に相手にされたこと無い。

けどだからって同にそういうが、芽生えるかと言うとそんな事は無いと斷言しよう。

何故なら異はブサイクをバカにはしても直接何かをするなんて事は早々無い。確かに偶に度を過ぎたやり過ぎな事はあるけど、そういうのは後先も考えることが出來ないバカがやるのだ。

バカに別なんてのは関係ない。何故ならバカだからだ。まぁ、けどバカなんて男にごく一部だ。

ブサイクの大概の敵は同だ。奴等は群れ、下を集団で見下して安心するのだ。反発しようものなら容赦ない。

それが子のスクール・カーストだ。だから私は男も嫌いだけど、どちらかと言うとのほうが嫌いだ。

だから同士なんて……ね。ありえないと思ってるよ。

けどそんな心をもってる私でさえ、揺らぐような魅力が宮ちゃんにはある。

そんな宮ちゃんが必要とされてない!? この子の目は何を映してるのかな? 絶対に宮ちゃんってミスなになにーーに選ばれる様な子だよ! 學校ではアイドルの筈だ。

スクール・カーストで言うと絶対にトップの位置にいる筈だ。てか宮ちゃんの様な子は君臨とか似合わないし、特別枠かな? そういう子いるよね。

人だけど群れを嫌うみたいな子。宮ちゃんは別にそういう分けではないだろうけど、誰かを差別する様な事は想像出來ない。

けどそれでも宮ちゃんは周囲の人達にきっと求められてる。宮ちゃんの周囲なんてまったく全然これっぽっちも剃らないけどそうなんだろうなって思う。彼は私とは違う。可くて優しくて良い子だ。

でも宮ちゃん自はそれをじてない。何をもって宮ちゃんは必要とされてないとおもったんだろうか?

「どうして、そう思うの?」

「だって、私の役を褒めてくれる人っていないんです。あの役が良かったって、言われない。それに手応えがなくても、褒められたりもします。それって聲優としての私って、どうでも良いって事じゃないですか?」

「それはーー」

うーん、どう言うべきか。そっか、宮ちゃんは聲優として求められてないとじてるのか。だから、親が聲優を辭めるべきとか言った時、それに反対が出來なかった。自分でも聲優としての役目とかを見失ってたから……なるほどなるほど−−

「はああああ」

私は夜空を仰いでそう息を吐いた。東京のはずだけど、ここは結構星が見える。そして私は覚悟したよ。なぜなら、ここまで必死に宮ちゃんの味方でいようと思ってたけど、ちょっとだけイラッときたからだ。

「宮ちゃん、ちょっとだけキツいこと言ってもいい?」

「……はい」

私は許可が出たし、覚悟を決める。嫌われても仕方ないという覚悟だ。

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