《聲の神に顔はいらない。》379 運命の日 14
「どうしたんですかととのさん?」
私が一點を見つめてたからか、宮ちゃんがそんな事を言ってきた。誰かに話しかける……なんて勇気がいるからね。特にコミュ障には多大なる心への負荷がかかる。
だからだろう。宮ちゃんの表が心配そうだ。
「大丈夫……ただ、ちょっとした決意してただけだから」
「決意ですか?」
「ととのちゃんのことだから、誰かに話しかける程度のことでしょ?」
靜川秋華の奴が人の決意を軽い事の様に言ってくる。それは確かに靜川秋華の様な奴にとっては私のこの悩みなんて意味がわからないだろう。だって彼は他人に話しかけたとしても、嫌がられることなんて皆無だと思う。
寧ろ喜ばれたり、寧ろ栄だと思われたりするだろう。もしもわたしが男なら、靜川秋華に話しかけられたら、一生の自慢にするもん。それだけの価値が彼にはある。
でも私は違う。私は他人に話しかけたら不審者だと思われるし、なんなら、知り合いに話しかけても、ちょっと嫌な顔されたことだってある。そんな事が繰り返されると、話しかけるのが怖くなるのは當たり前だ。最近は宮ちゃんや……まあ淺野芽依のおかげもあって大分改善したとは思う。でもやっぱりそこまで親しくない人に話しかけるのは……ね。寧ろちょっとだけ知ってるからこそ、ダメージが大きいってのがある。
だって全く知らない人なら、警戒心とかが働いても何ら不思議ではないからだ。だれだって、いきなり知らない人に話しかけられたら、「誰だこいつ?」とか「何が目的?」とか不信からるだろう。それは何もおかしくない事だ。
でも仮にも知ってる人からそう思われると……おかしいじゃん。仮にも知ってるんだし。友達ではないかもしれない。でも知り合いではあるんだよ?
まあ実際、向こうは覚えてないって事は往々にしてあると思う。でも私は結構インパクトある顔してるから、記憶に殘ってるってことはある。消そうとしても消えないとか……なんとか……
「だ、大丈夫ですかととのさん!?」
私が震えだしたから宮ちゃんが心配してる。ああ、なんて溫かい……靜川秋華の奴なんて「もっと気楽にすればいいのに」とか腐った事を言ってる。
本當に自分本位でしかをみれない奴だ。まあある意味、靜川秋華は平等というか……フラットな目線なんだろう。彼自と、私がそんなに変わらないと、そんな事を思ってる。
信じられないが、そうみたいだ。靜川秋華は自分が人だって自覚は有るくせに、それがそんなに重要じゃないみたいなじだ。そんな訳ないのに……まあ靜川秋華は人の世界しか知らないからしょうがないんだと思う。
ブスはブスの世界しか味わえないし、人は人の世界しか味わえないのがこの世界だ。
「ととの私とお話しましょう。怖いことなんかする必要ないですよ。私も張してるから、もっと話したいです」
宮ちゃんは優しいからそんなことを言ってくれる。まあ別に何かあの人と建設的な話しをしたいわけではない。ただ、別の事をやって、違うルートを開こうかと思っただけだ。
淺野芽依もこういう所で友関係広めてるみたいだしね。 とこで何が役にたつかなんて、人生ではわからない。
「大丈夫、ちょっと挨拶だけするだけだよ」
そのくらいは常識的にしたほうがいいだろう。前は私が近づいても……って思ってただ隅っこで存在を消していたが、今回は靜川秋華といることで目立ってるし……もしかしたら私のことにも気づいてるかもしれない。そうなると、挨拶をしないと、禮儀的によろしくないし……ただ挨拶をするだけ……私はそれを頭で復唱しつつ一歩を踏み出した。
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