《聲の神に顔はいらない。》385 運命の日 20

「ふんふーん」

なんかそんな風に上機嫌な宮ちゃん。私は一いつでまこうやって宮ちゃんをでてないといけないんだろう……と思ってる。そろそろ腕が痛いよ。私はそんな的にムキムキじゃないんだからさ……そろそろ勘弁して頂きたい。

「二人は仲がいいんですね」

「もちろんです。親友ですから」

宮ちゃんが自信満々にそういうよ。親友……それは私の人生では初めてのフレーズでちょっと。私と宮ちゃんではかなり歳が違うわけだけど……それでもそんな風に宮ちゃんが言ってくれた事にだ。

だって友達……とか親友の定義って難しいじゃん。一方的に思ってるだけではそれはただの主観でしかなくて……本當に友達や親友かってわかんない。

でもそういう友達や、親友って立場だとなおさら、そういう確認ってしないらしい。らしいって言うのはそういう知識は、漫畫とかでしか得てないからだ。

「俺達友達だよな?」とか「私達って親友だよね?」って確認、作中でしないからね。でもこうやって第三者の介によって、それが確定することがある。

第三者からも友達や親友とは區別がつかないからだ。だからこその問う様な言葉が出る。まあそれにここまではっきりと答える事は多分珍しいと思う。

普通なら「そうなんです」とかいうんじゃないかな? でも宮ちゃんは「親友」と言った。はっきりとだ。それによって私達の関係は確定したんじゃないだろうか?

私と宮ちゃんは親友なのだ。うんうん、親友に年の差なんてのは関係ないよね。

「田中さんはととのさんとは知り合いですか? 友達ですか? 私は親友ですけど」

なんかこの子、親友アピール凄いな。いや、嬉石けどさ……なんかそうなアピールされると恥ずかしいっていうか……いや贅沢な悩みだよね。私に人生初の親友ができたんだ。寧ろ喧伝してくれたほうがいいかもしれない。

宮ちゃんが親友アピールしつつ、田中さんにも私達の関係を決定づけようとしてきたから、彼がこっちを見てくる。

「えっとあはは……」

私達の関係ってなんだろうか? 友達……とはまだ言えないと思う。だってこれで會うのは二度目だし、連絡先も知らないしね。でもなんかこうやって聞かれて、関係をはっきりというのって難しい。なんか相手に失禮じゃないかって気もするし、適切な関係を言わないと、おこがましいとも思える。

「私達はまだまだ知り合い……程度でしょうか? ですが、出來るなら、私も匙川さんとは仲良くしていきたいと思ってます」

そう言って、まっすぐに彼はこっちを見てくる。なにこのイケメン……なのに……同なのに惚れそう。とりあいず私達は友達になった。しばらく話してると田中さんも呼ばれてオーデション向かっていった。

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