《終末デイズ〜終末まで殘り24時間〜》椎名 蒼の章:2
私には稚園からの大切な親友がいた。
岡本 紅菜。
昔から引っ込み思案だった私にとって彼は親友であり、憧れでもあった。
いつも活発で友達も多い。
そんな彼に近づくために私は彼と同じ剣道場に通うことにした。
滅多に運をしない私にとってそこでの稽古はまさに地獄。なんどもやめたいと思っていた。
しかしそれでも私は耐える。
憧れの彼にしでも近づくために...。
赤い空が広がる河川敷。
私はそこで黃昏ていた。
何もすることもない、ただただ赤い空を眺めるような形で黃昏ていた。
ハァ、と小さく溜息をついて自分の弱さをしみじみと噛みしめる。
三年生の私たちは地方大會に向かうことができなければ、退部しなければならない。
來年の験に向けて勉強をしなければならない。
今私が背負ったこの防も竹刀も恐らく使うことはもうないだろう。
高校では勉強に集中する。
そう決めていたからだ。
全が気だるい。
そうじた私は芝生の上に防袋と竹刀袋を置いて、寢転んだ。
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